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絶対値}}  数直線上で\textbf{\textcolor{magenta}{原点Oから点$\bm{a}$までの距離}}を実数$a$の絶対値といい,\ $\bm{\textcolor{red}{\zettaiti a}}$で表す. \\[.5zh] \rei $\begin{cases}
\ \zettaiti{3}=3 & (3の原点からの距離=3) \\[.2zh] \ \zettaiti{-\,3}=3  & (-\,3の原点からの距離=3)
\end{cases}$ \\\\\\
さて,\ 絶対値に関する問題は,\ とにかくまず絶対値をはずすのが原則である. \\[.2zh] 絶対値をみるだけで拒否反応を示す学生が多いが,\ 最低限の理解があれば容易にはずせる. \\\\
上の例を元に,\ 絶対値がどのようにはずせるかを考えてみてほしい. \\[.2zh] \textbf{\textcolor{red}{絶対値の中身が正ならばそのまま,\ 負ならば正にしてはずす}}だけであるとわかる. \\[.2zh] 絶対値の意味は原点からの距離だからである.\ たったこれだけのことなのである. \\\\
ところが,\ ここで1つ「どのように負を正にするか」という問題が生じる. \\[.2zh] $\zettaiti{-\,3}$ならば,\ $-$をとれば正になるから,\ 単純に$\zettaiti{-\,3}=3$とできた. \\[.2zh] では,\ $\zettaiti{a}\ (a<0)$はどうすればよいのだろうか.\ $a$は負だが,\ 見かけ上$-$がついていない. \\[.2zh] \textcolor{red}{見かけ上$-$がついていないものを正にするには,\ 逆に$-$をつければよい.} \\[.2zh] つまり,\ $\zettaiti a=-\,a$となる.\ $a<0$のとき$-\,a>0$より,\ これで正にしてはずしたことになる. \\[.2zh] 結局,\ $\bm{「\textcolor{Purple}{負ならば正にしてはずす}」}は,\ \bm{「\textcolor{red}{-\,をつけてはずす}」}$ということなのである. \\[.2zh] $\zettaiti{-\,3}=3$は,\ 正確には\ $\zettaiti{-\,3}=\textcolor{red}{-}\,(-\,3)=3$\ だったのである. \\\\
以上から,\ 絶対値のはずし方が次のようにまとめられる. \\[1zh] \centerline{$\begin{cases}
\textcolor{cyan}{\bm{a\hspace{.07em}\geqq\hspace{.07em}0}}\ のとき  \bm{\textcolor{red}{\zettaiti a=a}} & \hspace{-.5zw}\bm{(\textcolor[named]{ForestGreen}{中身が正ならばそのままはずす})} \\[.2zh] \textcolor{cyan}{\bm{a<0}}\ のとき  \bm{\textcolor{red}{\zettaiti a=-\,a}} & \hspace{-.5zw}\bm{(\textcolor[named]{ForestGreen}{中身が負ならば-をつけてはずす})} \end{cases}$} \\\\  これに従いさえすれば,\ ほとんどの絶対値の問題は恐るるに足らない. \\\\\\ \hspace{.5zw}\begin{tabular}{|p{13.2cm}|} \hline \\[-.8zh] \hspace{.5zw}次の式の絶対値をはずせ.
(1)\ \ 3\ruizyoukon7\,と8の大小比較が問題になる.\ このとき,\ 近似値で考えるのは危険である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 3\ruizyoukon7\kinzi3\times2.64=7.92\,だが,\ 実際には\,\ruizyoukon7=2.64575\cdots\,で,\ 8との大小はかなり微妙である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ このような場合に近似値を用いると,\ 記述式試験では減点される恐れがある. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 3\ruizyoukon7\,と8をどちらも\,\ruizyoukon{○}\,の形に変形して比較するのが正解である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 両方とも正の値ならば,\ (3\ruizyoukon7\,)^2=63,\ 8^2=64\ のように2乗して比較することも可能である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 結局\ 3\ruizyoukon7-8<0\ であるから,\ -をつけて絶対値をはずすことになる. \\[1zh] (2)\ \ \pi\kinzi3.14より\ \pi-4<0,\ 3-\pi<0\ であるから,\ いずれの絶対値も-をつけてはずす. \\[1zh] (3)\ \ xの値が何であれ,\ x^2\geqq0なのでx^2+1は常に正である.\ 絶対値はそのままはずす. \\[1zh] (4)\ \ xの値によって中身が正にも負にもなりうるので,\ 場合分けして答える必要が生じる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ このとき,\ x\geqq0とx<0に場合分けしてしまう間違いが多いので注意する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{絶対値の中身が0以上と0未満に場合分け}するのである. \\[1zh] (5)\ \ 2つの絶対値をそれぞれ場合分けしてはずさなければならない. \\[.5zh] さらにこの2つをまとめて考える必要がある. \\[.5zh] 丁寧にやるとこのようになるわけだが,\ 実際の試験でいちいちこれをやるのは厳しい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \zettaiti{x}+\zettaiti{x-1}+\zettaiti{x-2}\ のように絶対値が3つ以上になると地獄絵図になる. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{複数の絶対値がある場合,\ (絶対値の中身)=0となるxで数直線を分割する}のが簡潔である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ (絶対値の中身)=0となるxが,\ 常に場合分けの境目になるはずだからである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問の場合,\ 1-x=0,\ x+3=0となるx=1,\ -\,3が場合分けの境目になる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ ここで数直線を分割すると\ x<-\,3,\ -\,3\leqq x\leqq1,\ 1<x\ となり,\ 直ちに場合分けできる. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 後は\bm{各場合ごとにそれを満たす具体的な数値で絶対値の中身が正か負かを判断する}のがよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 1<xのとき,\ 例えばx=2として1-xとx+3が正か負かを考える. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 1-2=-\,1<0,\ 2+3=5>0より,\ 1<xのとき\zettaiti{1-x}=x-1,\ \zettaiti{x+3}=x+3\ となる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 同様に,\ x=0とすると1-x=1-0=1>0,\ x+3=0+3=3>0である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ -\,3\leqq x\leqq1\,のとき\ \zettaiti{1-x}=1-x,\ \zettaiti{x+3}=x+3\ となる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ さらに,\ x=-\,4とすると1-x=1-(-\,4)=5>0,\ x+3=-\,4+3=-\,1<0である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ x<-\,3のとき\zettaiti{1-x}=1-x,\ \zettaiti{x+3}=-\,x-3\ となる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ このような思考で素早く完成させたのが上で示した解答である. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ ちなみに,\ \bm{場合分けのときの=はどちらにつけてもよいし,\ 両方につけても間違いではない.} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 実際,\ \zettaiti{1-x}=1-xまたは\zettaiti{1-x}=x-1だが,\ x=1のときはどちらにしても0である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 当然ながら,\ どちらにも=をつけないのは間違いである.\ 1を境に場合分けする例を示す.