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展開公式の利用
応用的なもの含めて暗記すべき公式がこれだけある.\ [1]~[3]は中学範囲なので問題ないだろう. \\[.2zh] [4]も[3]の延長線上であり,\ あえて暗記する必要はない. \\[1zh] 展開において特に重要なのは問題は[5]と[7]である. \\[.2zh] [7]は教科書や参考書では公式とされていないことがあるが,\ 常識である. \\[.2zh] [6]と[8]は主に因数分解で使われる公式だが,\ 当てはまる場合は当然展開でも利用できる. \\[.2zh] ただし,\ 公式の形であることに気付くにはかなりの慣れが必要である. \\[1zh] 暗記するときは,\ \bm{次数に着目して暗記する}のが本質的である. \\[.2zh] 例えば,\ 1次式を3乗すると3次式になるし,\ 1次式と2次式を掛けても3次式になる. \\[.2zh] また,\ \bm{\pm\,の混同や[5]と[6]の混同がよくあるミス}なので注意したい. \\[1zh] [5]や[7]は(a+b)^2\,の拡張だが,\ さらなる拡張公式と見比べると規則性がわかって覚えやすい. \\[.8zh] \textcolor{black}{(a+b)^2=a^2+2ab+b^2} \\[.2zh] \textcolor{black}{(a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3} \\[.2zh] \textcolor{black}{(a+b)^4=a^4+4a^3b+6a^2b^2+4ab^3+b^4} \\[.5zh] 係数は\bm{パスカルの三角形}(右図)と対応している. \\[.2zh] 左上の数と右上の数の和を配置して作られた三角形である. \\[-7zh] (a+b)^2\,だけではわからなかったが,\ 要するに\bm{(2乗の和)+(全組の2文字の積の2倍の和)}である. \\[.6zh] \textcolor{black}{(a+b)^2=a^2+b^2+2ab} \\[.2zh] \textcolor{black}{(a+b+c)^2=a^2+b^2+c^2+2ab+2bc+2ca} \\[.2zh] \textcolor{black}{(a+b+c+d)^2=a^2+b^2+c^2+d^2+2ab+2bc+2ca+2ad+2bd+2cd} \\[1zh] なお,\ 展開公式の証明は普通に展開するだけなので容易である. \\[.2zh] 言うまでもなく,\ 展開では仮に公式を忘れても順番に計算していけば正答に至る.
}次の式を展開せよ. \\[1zh] \hspace{.5zw}\begin{tabular}{lll}
(1)\ \ $(2x-3)(4x-5)$   & (2)\ \ $(x+2)^3$ & (3)\ \ $(2x-3y)^3$ \\[.8zh] (4)\ \ $(3x+y+2z)^2$ & (5)\ \ $(x-2y-3z)^2$   & (6)\ \ $(x^2-x+3)^2$

ここは途中過程を丁寧に記述したが,\ 実際には可能な限り暗算して記述量を減らすこと. \\[1zh] (1)\ \ 公式\ (ax+b)(cx+d)=acx^2+(ad+bc)x+bd\ の形である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 実際には,\ x^2\,の係数acと定数項bdは暗算する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ xの係数はad+bcと覚えるのではなく,\ \bm{(外側の積)+(内側の積)}と覚えておこう. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ (2x-3)(4x-5)の場合,\ 外側の積2\cdot(-\,5)と内側の積(-\,3)\cdot4の和である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ これもできれば暗算したい.\ 暗算に自信がない場合でも,\ いちいち式全体を書く必要はない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ どこかに必要な部分だけを小さくメモのように書いて計算すればよいのである. \\[1zh] (2)\ \ 公式\ (a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3\ を利用する. \\[1zh] (3)\ \ 公式\ (a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3\ を利用する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ このとき,\ a=2x,\ b=3yとして公式に代入することになる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ (2)の公式を利用することもでき,\ a=2x,\ b=-\,3yとして代入することになる(別解). \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ a=2x,\ b=-\,3yを(a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3\,に代入するミスが多いので注意. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 何をa,\ bと考えてどちらの公式を利用するのかをよく確かめてから代入してほしい. \\[1zh] (4)\ \ 公式\ (a+b+c)^2=a^2+b^2+c^2+2ab+2bc+2ca\ を利用する. \\[1zh] (5)\ \ a=x,\ b=-\,2y,\ c=-\,3zと考えて(4)と同じ公式を利用する. \\[1zh] (6)\ \ a=x^2,\ b=-\,x,\ c=3と考えて(4)と同じ公式を利用する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 展開後,\ 同類項をまとめ,\ 降べきの順に整理する.
}次の式を展開せよ. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ $(x+2)(x^2-2x+4)$     (2)\ \ $(2x-3y)(4x^2+6xy+9y^2)$ \\[.8zh] \hspace{.5zw} (3)\ \ $(x-2y+3z)(x^2+4y^2+9z^2+2xy+6yz-3zx)$ \\[.8zh] \hspace{.5zw} (4)\ \ $(2x-y-1)(4x^2+y^2+2xy+2x-y+1)$ \\
いずれも公式の形であることに気付けるかが勝負である.\ かなりの慣れが必要だろう. \\[.2zh] 問題演習を重ねると,\ 項数・次数・係数の情報から「公式の形かな?」と疑えるようになる. \\[.2zh] その後で実際に公式と合致するかを確認し,\ 合致していれば利用するわけである. \\[.2zh] 出題者がただ単に展開するだけの問題を出すはずがないという予想もしていたりする. \\[.2zh] 公式に気付けなければ順番に展開していくことになる. \\[1zh] (1)\ \ 公式\ (a+b)(a^2-ab+b^2)=a^3+b^3\ の形である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ (x+2)(x^2+2x+4)など,\ 一見公式だが実は公式ではない場合に注意(普通に展開あるのみ). \\[1zh] (2)\ \ 公式\ (a-b)(a^2+ab+b^2)=a^3-b^3\ の形である. \\[1zh] (3)\ \ 公式\ (a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)=a^3+b^3+c^3-3abc\ の形である. \\[.2zh] \phantom{(3)}\ \ x=a,\ -\,2y=b,\ 3z=c\ である. \\[1zh] (4)\ \ 2つ目の括弧内を並び替えると,\ (3)と同じ公式の形である. \\[.2zh] \phantom{(3)}\ \ 2x=a,\ -\,y=b,\ -\,1=c\ である.\ 次数が高い順に\ 8x^3-y^3-6xy-1\ と答えておくのもよい.