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abc+ab+bc+ca+a+b+c+1$ & (2)\ \ $(a+b+c)(ab+bc+ca)-abc$ \\[.8zh] (3)\ \ $(a+b)(b+c)(c+a)+abc$ & (4)\ \ $a^4+b^4+c^4-2a^2b^2-2b^2c^2-2c^2a^2$ \\[.8zh] (5)\ \ $(a+b+c)^3-a^3-b^3-c^3$
3変数対称式の因数分解}}}} \\\\[.5zh] \textbf{\textcolor{blue}{3変数対称式}}  \textbf{\textcolor{magenta}{3変数のうちどの2つの変数を入れ替えても変わらない式.}} \\[1zh] 元が対称式ならば,\ \textbf{\textcolor{red}{因数分解後も対称式}}となる. \\[.2zh] 特に,\ \textbf{\textcolor{ForestGreen}{$\bm{a+b,\ b+c,\ c+a}$のどれか1つを因数にもつならば,\ 他の2つも因数にもつ.}}
aとbを入れ替えるとbac+ba+ac+cb+b+a+c+1となり,\ 結局元の式と同じになる. \\[.2zh] bとc,\ cとaを入れ替えても同様であるから,\ 本問は対称式である. \\[.2zh] 対称式であってもなくても,\ \bm{複数の文字を含む因数分解}であることには変わりない. \\[.2zh] この型の扱いは,\ \bm{「最も次数が低い文字で整理する」}であった. \\[.2zh] 対称式ならばどの文字についての次数も同じであるから,\ aで整理すればよいだろう. \\[1zh] 本問はaについての1次式であり,\ 整理すると共通因数が見つかるからくくり出す. \\[.2zh] ここで安心してはならず,\ bで整理することでさらに因数分解できる. \\[.2zh] 対称式の認識があれば,\ a+1がくくれた時点でb+1,\ c+1も因数にもつはずだと予想できる.
一旦展開してaで整理し直す必要がある. \\[.2zh] ただ展開するのではなく,\ \bm{( )内をaで整理してからaの式とみて展開する}と後の整理が楽になる. \\[.2zh] (b+c)=A,\ bc=Bとすると,\ (a+A)(Aa+B)=Aa^2+(A^2+B)a+AB\ である. \\[.2zh] 共通因数b+cがみつかるのでくくり出すと,\ aの2次式の因数分解(たすき掛け)に帰着する. \\[.2zh] 最後,\ 輪環の順a\,→\,b\,→\,cに整理しておくと美しい.
aの式とみて展開し,\ 整理する.\ (b+c)は係数扱いになるから,\ 結局展開する必要はない. \\[.2zh] 最終的にaの2次式となる.\ 少し複雑だがしょせんは2次式,\ たすき掛けで因数分解できる. \\[.2zh] ちなみに,\ (2)と(3)は実質同じ関係式である. \\[.2zh] 一見4次式だが,\ a^2=A,\ b^2=B,\ c^2=Cとすると\ A^2+B^2+C^2-2AB-2BC-2CA\ である. \\[.2zh] Aで整理すると A^2-2(B+C)A+(B^2-2BC+C^2)=A^2-2(B+C)A+(B-C)^2 \\[.2zh] B,\ Cを元に戻すと,\ (b^2-c^2)^2=\{(b+c)(b-c)\}^2=(b+c)^2(b-c)^2\,と因数分解できる. \\[.2zh] Aの2次式\ A^2-2(b^2+c^2)A+(b+c)^2(b-c)^2\ としてたすき掛けする. \\[.2zh] さらに,\ 公式a^2-b^2=(a+b)(a-b)が適用できる. \\[.2zh] 最後,\ 対称性がわかりやすいように(a-b-c)=-\,(b+c-a)としたが,\ 別に必要な訳ではない.
b+c=Aとおいて(a+A)^3\,とみて公式(a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3\,を適用する. \\[.2zh] a^2\,やaの係数をこれ以上展開する必要はない.\ 定数項(b+c)^3\,は一旦展開した後に因数分解する. \\[.2zh] 共通因数3(b+c)が見つかるのでくくり出すと,\ aの2次式の因数分解(たすき掛け)に帰着する. \\[1zh] 公式\ a^3-b^3=(a-b)(a^2+ab+b^2),\ \ a^3+b^3=(a+b)(a^2-ab+b^2)\ を利用する別解もある. \\[.2zh] a+b+c=AとおいてA^3-a^3\,に公式を適用する.\ また,\ b^3+c^3\,にも公式を適用する. \\[.2zh] 残りは展開して整理する.\ このとき,\ 公式(a+b+c)^2=a^2+b^2+c^2+2ab+2bc+2ca\ を利用する. \\[.2zh] 共通因数をくくり出していくと,\ aの2次式の因数分解(たすき掛け)に帰着する. \\[.2zh] 普通にaで整理したが,\ 次数が最も低い文字で整理という原則に従ってbで整理してもよい. \\[.2zh] 対称性のある問題は,\ \textbf{\textcolor{blue}{「対称性を崩して解く」}}か\textbf{\textcolor{blue}{「対称性を保って解く」}}かを迫られる. \\[.2zh] 確実に解ける保証がある場合,\ あえて対称性を崩して解くのも有効である. \\[.2zh] 以上の問題でも1文字で整理すると確実に解けるため,\ $a$を主役にして整理したわけである. \\[.2zh] しかし,\ \textbf{\textcolor{Purple}{(2)や(5)には対称性を保って解くより簡潔で本質的な別解がある.}} \\\\
前提として数I\hspace{-.1zw}Iの\textbf{\textcolor{magenta}{因数定理}}の知識が必要になるので簡単に紹介する. \\[.2zh] 方程式$x^2-3x+2=0$を解くとする.\ $(x-1)(x-2)=0$より,\ $x=1,\ 2$である. \\[.2zh] これを逆に考えると,\ $x=1$を解にもつならば,\ 元の式は因数$(x-1)$をもつといえる. \\[.2zh] つまり,\ \textbf{\textcolor{red}{$\bm{=0}$とした方程式の解を見つけられれば,\ そこから元の式の因数もわかる}}のである. \\\\\\
(2)を考えよう.\ $a$についての方程式とみて,\ 試しに$\textcolor{cyan}{a=-\,b}$を代入してみると
よって,\ $(a+b+c)(ab+bc+ca)-abc$は\textcolor{red}{$(a+b)$を因数にもつ}ことがわかる. \\[.2zh] 対称性により,\ $(b+c)$と$(c+a)$も因数にもつ.\ つまり,\ \textcolor{red}{$(a+b)(b+c)(c+a)$を因数にもつ}. \\[1zh] さらに,\ \textbf{\textcolor{blue}{次数に着目}}する. \\[.2zh] 1次式$a+b+c$と2次式$ab+bc+ca$の積は3次式,\ $abc$も3次式なので\textcolor{red}{元の式は3次式}. \\[.2zh] $(a+b),\ (b+c),\ (c+a)$はそれぞれ1次式なので,\ \textcolor{red}{$(a+b)(b+c)(c+a)$は3次式}である. \\[.2zh] 次数を考慮すると,\ 次のように因数分解できるはずである. \\[.5zh] \centerline{$\bm{\textcolor{red}{(a+b+c)(ab+bc+ca)-abc=k(a+b)(b+c)(c+a) (k:定数)}}$} \\[.5zh] 右辺にこれ以外の因数もあるとすると,\ 4次以上の式となって左辺と矛盾するからである. \\[.2zh] $k$を特定するため,\ \textcolor{cyan}{両辺に$a=1,\ b=1,\ c=0$を代入}する($k$が求まるなら何でもよい). \\[.2zh] $(1+1+0)(1+0+0)-0=k\cdot2\cdot1\cdot1$より,\ $\textcolor{red}{k=1}$である. \\[.5zh] \centerline{$\therefore\ \ \bm{(a+b+c)(ab+bc+ca)-abc=(a+b)(b+c)(c+a)}$} \\\\\\
(5)も同様である.\ $a=-\,b$を代入すると0となるから,\ $a+b$を因数にもつ. \\[.2zh] 元の式が3次式なので,\ $\textcolor{red}{(a+b+c)^3-a^3-b^3-c^3=k(a+b)(b+c)(c+a)}$とおける. \\[.2zh] $a=1,\ b=1,\ c=0$を代入すると,\ $2^3-1^3-1^3-0=k\cdot2\cdot1\cdot1$より$\textcolor{red}{k=3}$である. \\[.5zh] \centerline{$\therefore\ \ \bm{(a+b+c)^3-a^3-b^3-c^3=3(a+b)(b+c)(c+a)}$} \\\\\\
対称性・因数定理・次数を利用する解法は,\ 対称式より交代式の因数分解で役立つ(次頁).