整数部分と小数部分

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元の数})=(整数部分a})+(小数部分b})}  $5.2$や$-2.4$などの有限小数ならば,\ 小数部分を普通に表せる.\ 0.2と0.6である. しかし,\ $2$のような無限小数は小数部分を直接的に表現することができない. $2=1.414$だからといって\ $(2の小数部分)=0.414$としても,\ 先が不明である. 以下のような手順で,\ 小数部分を間接的に表現することになる. $$$まず,\ {整数部分aを{不等式で}考える.$ $$$次に,\ {(小数部分b})=(元の数})-(整数部分a})}\ によって小数部分を求める.$ まず,\ 有理化して整数部分を求めやすくする. 整数部分を求めるとき,\ 近似値で考えず,\ 必ず{不等式で評価する.} 「7=2.\ より\ 7+2=4.」という近似値を用いた曖昧な記述では減点の恐れがある. また,\ 7程度ならともかく,\ 例えば2{31}のようにシビアな場合は近似値では判断できない. さて,\ 7の整数部分を求めることは,\ { を満たす整数nを求める}ことに等しい. さらに言い換えると,\ となる整数nを求めることである. 結局,\ 7を平方数(2乗しても整数となる整数)ではさみ,\ 各辺をルートすることになる. 整数部分さえ求まれば,\ 元の数から引くだけで小数部分が求まる. 式の値はおまけ程度である.\ そのまま代入するよりも,\ 因数分解してから代入すると楽に計算できる. の整数部分と小数部分を求めよ. ${22-2{105$の整数部分と小数部分を求めよ. ${n²+1}\ (n:自然数)$の整数部分と小数部分を求めよ. $n+{n²-1}\ (n:自然数)$の整数部分と小数部分を求めよ. $n-2\ (n:自然数)$の整数部分が2であるとき,\ 小数部分を求めよ. 難易度が上がると,\ 不等式の扱いが問題になってくる. 厳密には未学習の内容も含まれるが,\ 大した話ではないので理解できるだろう. 1²+(5)²=(6)²であるから,\ 1+5を1つのカタマリとみて有理化すべきである. 整数部分を求めることは,\を満たす整数nを求めることである. とりあえず,\ 5と{30}を平方数を用いて評価してみる. 4<5<9\ より\ よとなる. すると\ 12<5+5+{30}<14\ となるが,\ これでは整数部分が12か13かがわからない. 区間幅1の不等式を2つ組み合わせた結果,\ 区間幅2になってしまったせいである. 組み合わせた後に区間幅が1になるためには,\ 5と{30}のより厳しい評価が必要である. このとき,\ 近似値で最終結果の予想ができていると見通しがよくなる. 10}までの平方根の近似値は,\ 小数第2位(第3位を四捨五入)まで覚えておくべき}である.  {21.41,\ 31.73,\ 52.24,\ 62.45,\ 72.65,\ {10}3.16} {30}は,\ {25}と{36}のちょうど中間あたりなので5.5くらいだろうか. よって,\ 5+5+{30}5+2.24+5.5=12.74より,\ 整数部分は12と予想される. ゆえに, さらに言えば\ 7<5+{30}<8を示せばよいとわかる. 「7<」については平方数を用いた評価で示せるから,\ 「<8」をどう示すかが問題である. {5}+{30}<8を示すには,\ 例えば\ 5<2.5\ かつ\ {30}<5.5\ を示せばよい. 別に5<2.4\ かつ\ などでもよいが,\ 2乗の計算が容易な2.5と5.5を選択した. 2乗を計算してみることになる.\ 5<6.25=2.5²より,\ 5<2.5\ である. 同様に,\ 30<30.25=5.5²より,\ {30}<5.5である. こうして2<5<2.5と5<{30}<5.5が示される.\ つまり,\ 7<5+{30}<8\ が示される. これだけの思考を行った後に簡潔にまとめたのが上で示した解答である. 2.5²と5.5²の計算が容易なのは裏技があるからである.\ 使える機会が多いので知っておきたい. {○5²は下2桁が必ず25,\ 上2桁は\ ○(○+1)}\ となる.\ 以下に例を示す.  lll} 15²=225{1}\ [12|25] & 25²=625{1}\ [23|25] & 35²=1225\ [34|25] 45²=2025\ [45|25]   & 55²=3025\ [56|25]   & 65²=4225\ [67|25] 掛けて105,\ 足して22となる自然数の組み合わせを考えて2重根号をはずす. 単純には,\ 9<15<16より3<{15}<4,\ 4<7<9より2<7<3である. このとき,\ 3-2<{15}-7<4-3としてはいけない. {2つの不等式を組み合わせるとき,\ 差ではなく必ず和で組み合わせる}必要がある. 例えば,\ 3-7>-3である(各辺に負の数を掛けると不等号の向きが変わる). つまり-3<-7<-2であるから,\ 3+(-3)<{15}+(-7)<4+(-2)\ となる. 0<{15}+(-7)<2となるが,\ これでは整数部分が0か1かがわからない. 近似値で最終結果の予想をする.\ {16}=4より{15}は3.9くらい?\ 72.65(暗記)であった. よって,\ {15}-73.9-2.65=1.25程度と予想できる. ゆえに,\ 1<{15}-7<2を示せばよく,\ 「<2」の方は平方数を用いた評価で十分である. 「0<」を「1<」にするには,\ 3<{15}<4の左側と2<7<3の右側の精度を上げる. 3.5<{15}かつ7<2.5が示せれば良さそうだが,\ そもそも72.65であった. よって,\ 7<7.29=2.7²より,\ 7<2.7\ とするのが限界である. となると,\ 1<{15}-7を示すには,\ 少なくとも3.7<{15}を示す必要がある. 3.7²=13.69<15より,\ 3.7<{15}が示される. 文字の場合も本質的には同じで,\ 区間幅1の不等式を作るのが目標になる. 明らかにであるから,\ 後はが成立すれば条件を満たす.=”” 大小関係の証明は,\=”” {(大)-(小)=””>0}を示すのが基本である. (n+1)²-(n²+1)=n²+2n+1-n²-1=2nであり,\ nが自然数ならば2n>0である. こうして が成立することが示される.=”” 明らかにあるから,\=”” 後は(n-1)²=”” n²-1が成立すれば条件を満たす.=”” nが自然数ならばn1であるからn-10であり,\=”” (n-1)²=”” n²-1が示される.=”” なお,\=”” n=”1のとき等号が成立する.” 整数部分から逆に元の数を特定する.=”” 容易に不等式を作成でき,\=”” 自然数という条件も考慮してnが特定される.