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3変数交代式}} \textbf{\textcolor{magenta}{3変数のうちどの2つの変数を入れ替えても,\ 元の式と符号が逆になる式.}} \\\\
2変数交代式は,\ \textbf{\textcolor{red}{差$\bm{(a-b)}$を因数にもち,\ 残りの因数は対称式となる.}} \\[.2zh] 3変数交代式は,\ \textbf{\textcolor{red}{差積$\bm{(a-b)(b-c)(c-a)}$を因数にもち,\ 残りの因数は対称式となる.}} \\\\\\
aとbを入れ替えると\ b^2(a-c)+a^2(c-b)+c^2(b-a)となり,\ 元の式と符号が逆になる. \\[.2zh] bとc,\ cとaを入れ替えても同様であるから,\ 本問は交代式である. \\[.2zh] 交代式であってもなくても,\ \bm{複数の文字を含む因数分解}であることには変わりない. \\[.2zh] この型の基本的な扱いである\bm{「最も次数が低い文字で整理する」}に従えばよい. \\[.2zh] 交代式ならばどの文字についての次数も同じであるから,\ aで整理すればよいだろう. \\[1zh] aで整理する場合,\ a^2(b-c)を展開する必要はない. \\[.2zh] また,\ (b-c)をくくり出すことを見越し,\ +\,(c^2-b^2)a\,ではなく-(b^2-c^2)a\,とするとよい. \\[.2zh] 共通因数(b-c)をくくり出すと,\ 2次式の因数分解(たすき掛け)に帰着する. \\[.2zh] 最後,\ -をくくり出すことで\bm{輪環の順a\,→\,b\,→\,c\,→\,aに整理}できる.
(2)\ \ $a^3(b-c)+b^3(c-a)+c^3(a-b)$ \\[.2zh] (b-c)をくくり出すと残りの因数がaの3次式となるが,\ 3次式の因数分解は数\text{I\hspace{-.1em}I}の知識を要する. \\[.2zh] bについては2次式であることに着目し,\ bで整理し直すと(c-a)がくくり出せる. \\[.2zh] 結局,\ bについての2次式の因数分解(たすき掛け)に帰着する.
3変数対称式の因数分解と同様に,\ 対称性・因数定理・次数に着目した解答を考えよう. \\\\
まず,\ 2変数交代式$f(a,\ b)$の性質を確認する. \\[.2zh] 交代式は,\ 変数を入れ替えると元の式と符号が逆になる式である. \\[.2zh] よって,\ $\textcolor{magenta}{f(a,\ b)=-f(b,\ a)}$が成立する. \\[.2zh] ここで$\textcolor{red}{a=b}$とすると,\ $f(b,\ b)=-f(b,\ b)\ \Longleftrightarrow\ 2f(b,\ b)=0\ \Longleftrightarrow\ \textcolor{red}{f(b,\ b)=0}$となる. \\[.2zh] つまり,\ 2変数交代式$f(a,\ b)$に$a=b$を代入すると必ず0になる. \\[.2zh] これは,\ \textcolor{red}{2変数交代式$f(a,\ b)$が必ず$(a-b)$を因数にもつ}ことを意味する(因数定理). \\[.2zh] 同様に考えると,\ 3変数交代式は差積$(a-b)(b-c)(c-a)$を因数にもつ. \\[.2zh] 差積$(a-b)(b-c)(c-a)$は,\ 1次式3つの積であるから3次式である. \\\\\\
(1)を考える.\ \textcolor{ForestGreen}{3次の交代式}なので,\ 次のように因数分解できるはずである. \\[.5zh] \centerline{$a^2(b-c)+b^2(c-a)+c^2(a-b)=\textcolor{red}{k}\textcolor{cyan}{(a-b)(b-c)(c-a)} (k:定数)$} \\[.5zh] $k$を特定するため,\ \textcolor{red}{両辺に$a=2,\ b=1,\ c=0$を代入}する($k$が求まるなら何でもよい). \\[.2zh] $4-2+0=k\cdot1\cdot1\cdot(-\,2)$より,\ $\textcolor{red}{k=-\,1}$である. \\[.5zh] \centerline{$\therefore\ \ \bm{a^2(b-c)+b^2(c-a)+c^2(a-b)=-\,(a-b)(b-c)(c-a)}$} \\\\\\
(2)を考える.\ \textcolor{ForestGreen}{4次の交代式}なので,\ \textcolor{red}{差積(3次)以外に1次の対称式を因数にもつ}. \\[.5zh] \centerline{$a^3(b-c)+b^3(c-a)+c^3(a-b)=\textcolor{red}{k}\textcolor{cyan}{(a-b)(b-c)(c-a)}\textcolor{red}{(a+b+c)} (k:定数)$} \\[.5zh] \textcolor{red}{両辺に$a=2,\ b=1,\ c=0$を代入}すると,\ $6=-\,6k$より$\textcolor{red}{k=-\,1}$である. \\[.5zh] \centerline{$\therefore\ \ \bm{a^3(b-c)+b^3(c-a)+c^3(a-b)=-\,(a-b)(b-c)(c-a)(a+b+c)}$} \\\\\\
試験で問われることはないだろうが,\ 上級者はさらなる発展問題も考えてみてほしい. \\[.5zh] \centerline{$a^4(b-c)+b^4(c-a)+c^4(a-b)$} \\[.5zh] \textcolor{ForestGreen}{5次の交代式}なので,\ \textcolor{red}{差積(3次)以外に2次の対称式を因数にもつ}. \\[.5zh] $a^4(b-c)+b^4(c-a)+c^4(a-b)$ \\[.2zh] $=\textcolor{cyan}{(a-b)(b-c)(c-a)}\textcolor{red}{\{k(a^2+b^2+c^2)+l(ab+bc+ca)\}} (k,\ l:定数)$ \\[1zh] 両辺に a=2,\ b=1,\ c=0 を代入すると & 7=-5k-2l \\[.2zh] 両辺に a=1,\ b=0,\ c=-\,1 を代入すると & 1=-\,2k+l
\end{cases}$ より $k=-\,1,\ \ l=-\,1$ \\\\
$\therefore\ \ \bm{a^4(b-c)+b^4(c-a)+c^4(a-b)}$ \\[.2zh] $=\bm{-\,(a-b)(b-c)(c-a)(a^2+b^2+c^2+ab+bc+ca)}$