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半径$r$,\ 高さ$h$の円柱の体積を積分によって求めることを考える. \\[.2zh]  面積(正確には微小体積)を無限に足し合わせる(積分する)と体積が求められる. \\[.2zh]  このとき,\ \textbf{\textcolor{magenta}{円盤の面積を積分}}する方法と\textbf{\textcolor{magenta}{円筒の側面積を積分}}する方法が思い浮かぶ.  \scalebox{0.97}[1]{左では,\ 円盤の面積$\pi r^2$に微小な厚み$dy$を掛けた微小体積を$y$方向に積分した.} \\[.2zh]  \scalebox{0.97}[1]{右では,\ \textcolor{red}{半径$x$の円筒の側面積$2\pi xh$に微小な厚み$dx$を掛けた微小体積}を\textcolor[named]{ForestGreen}{$x$方向に積分}した.} \\[.2zh]  左(円盤分割)は回転体の体積を求める場合の基本的な方法である. \\[.2zh]  しかし,\ 右(円筒分割)によって回転体の体積が求められることは自明ではない. \\[.2zh]  以下でその正当性を示すことにする. \\\\  $y=f(x),\ x軸,\ x=a,\ x=bで囲まれた領域がある.$ \\[.2zh]  この領域を$y$軸周りに1回転してできる回転体の体積$V$が円筒分割で求まることを示す. \\[.2zh]  その方法は,\ 面積が$S=\dint{a}{b}f(x)\,dx$で求められることを示した場合と同様である. \\[.2zh]  つまり,\ \textbf{\textcolor{red}{体積の変化量を評価した後はさみうちの原理を適用}}することになる. \\\\  $\Delta x0\ とする.$ \\[.2zh]  \scalebox{.96}[1]{$区間\,[x,\ x+\Delta x]\,のy=f(x)とx軸間をy軸周りに回転してできる立体の体積を\Delta Vとする.$} \\[.2zh]  $また,\ 区間[x,\ x+\Delta x]におけるy=f(x)の最小値をm,\ 最大値をMとする.$ \\[.5zh]  $\Delta x\,→\,+0のとき\ m\,→\,f(x),\ M\,→\,f(x)\ であるから,\ \textcolor{red}{はさみうちの原理}より$ \\[.5zh] \centerline{$\textcolor{red}{\dlim{\Delta x\to+0}\bunsuu{\Delta V}{\Delta x}=2\pi xf(x)}$} \\[1zh]  $\Delta x0\ でも同様であるから  \textcolor{red}{\bunsuu{dV}{dx}=2\pi xf(x)}$ \\\\[1zh]  $y=f(x),\ x軸,\ x=a,\ x=bで囲まれた部分をy軸周りに回転してできる立体の体積は$ \\[.5zh] \centerline{$\bm{V}=\dint{a}{b}2\pi xf(x)\,dx=\bm{\textcolor{red}{2\pi\dint{a}{b}xf(x)\,dx}}$} \\\\\\ \centerline{{\small $\left[\textcolor{brown}{\begin{array}{l} \Delta Vは,\ 図の赤枠内でかつ色塗りされた部分(幅\Delta x)のy軸周りの回転体の体積である. \\[.2zh] これは,\ 斜線部分の回転体の体積より大きく,\ 赤枠内の全部分の回転体の体積よりは小さい. \\[.2zh] 図では最小がxのとき最小値,\ x+\Delta xのとき最大値をとっているが,\ これはたまたまである. \\[.2zh] 一般的に考えるために,\ 区間内のどこかでとる最小値をm,\ 最大値をMとする. \\[.2zh] \Delta Vを不等式で評価し,\ \bunsuu{\Delta V}{\Delta x}\ の形を作り出してから幅\,\Delta x\,→\,0\,とする. \\[.8zh] 結局,\ 体積の微分が半径xの円筒の側面積2\pi xf(x)になることが示される. \\[.2zh] 逆に,\ 円筒の側面積を積分して回転体の体積を求めることが正当化されるわけである. y=\sin x\ (0\leqq x\leqq\pi)\ とx軸で囲まれた部分をy軸周りに1回転してできる立体の$ \\[.2zh] \hspace{.5zw}$体積Vを求めよ.$ \\   $\textcolor{cyan}{区間[x,\ x+\Delta x]の部分の回転体の体積を\,\Delta V\,として,\ \Delta V\kinzi2\pi xy\Delta x\,と近似する.}$ \\[.2zh]   $\textcolor{cyan}{よって\ \bunsuu{\Delta V}{\Delta x}\kinzi2\pi xy\ であり,\ \Delta x\,→\,0のとき両辺の差は0に近づく.}$ \\[.5zh] xが増加するにつれてyが単調に増加(減少)する図形の回転体ならば円盤分割で済むことも多い. \\[.2zh] しかし,\ y=\sin xは0\leqq x\leqq\bunsuu{\pi}{2}\ ではyが増加,\ \bunsuu{\pi}{2}\leqq x\leqq\pi\ ではyが減少する. \\[.8zh] このように単調でない関数の場合,\ 円盤分割すると計算が面倒になることが多い. \\[.2zh] 実際,\ y=\sin xの場合はy軸に垂直な断面で切断すると切り口が円はなくドーナツ状になる. \\[.2zh] コブが1つだけでも面倒なのに,\ 2つ以上あると地獄絵図になりかねない. \\[.2zh] しかもy=\sin xはx=の形にできないので,\ y方向に積分するには置換積分が必要になる(別解). \\[.2zh] このような場合は特に円筒分割積分が有効である.\ 本問では部分積分1回で済む. \\[1zh] ここで1つ問題が生じる.\ 円筒分割積分は受験では準裏技的な位置づけである. \\[.2zh] よって,\ 断りなく公式として使用した場合に減点される可能性がないとはいえない. \\[.2zh] そのようなリスクを減らすために証明を簡略化した冒頭のような記述を追加してみたわけである. \\[.2zh] 「\Delta Vを円筒状の微小体積で近似」と「体積の導関数が円筒の側面積」の記述がかなめである. \\[.2zh] どの程度の記述で減点を防げるかは,\ おそらく大学や採点者によって異なるため,\ 全く不明である. \\[.2zh] 「円筒分割→減点のリスク」と「円盤分割→複雑になってミスのリスク」の選択になるかもしれない. \\[.2zh] 最初に円筒分割で記述しておき,\ 時間が余れば円盤分割の記述を併記するという方法もある. \\[.2zh] 大抵はそこまで複雑になることもないので,\ 一定の計算力があれば最初から別解が安全で確実だろう. y軸に垂直な平面で切断(円盤分割)}}$] \\[1zh] \pi\dint{}{}x^2\,dy\ を計算するわけだが,\ 0\leqq x\leqq\bunsuu{\pi}{2}\ と\ \bunsuu{\pi}{2}\leqq x\leqq\pi\ に分割する必要がある. \\[.8zh] \bm{y軸から見て上側の部分とy軸間の回転体の体積から,\ 下側の部分とy軸間の回転体の体積を引く.} \\[.2zh] 便宜上x_1\,とx_2\,としたが結局はy=\sin xのxのことであるからxに戻す. \\[.2zh] さて,\ yで積分しようにもy=\sin xをx=に変形することができない. \\[.2zh] そこで,\ 逆にdyをdxに変換する.\ 要は\bm{置換積分}である. \\[.2zh] このとき,\ 積分区間も変化するので注意する.\ x_1\,とx_2\,でxとyの対応が異なる点にも注意. 合体できる. \\[1.2zh] 後は部分積分を2回繰り返せばよい.