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整数$n$について,\ $n^2$が偶数ならば,\ $n$が偶数であることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(2)\ \ $\ruizyoukon2$が無理数であることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(3)\ \ $1+\ruizyoukon2$が無理数であることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(4)\ \ $\ruizyoukon3+\ruizyoukon6$が無理数であることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(5)\ \ $\ruizyoukon3+\ruizyoukon2$が無理数であることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(6)\ \ $a,\ b$が有理数であるとき,\ $a+b\ruizyoukon2=0$ならば$a=b=0$であることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(7)\ \ $x(1+\ruizyoukon2)+y(3-2\ruizyoukon2)=1+6\ruizyoukon2$を満たす有理数$x,\ y$を求めよ. \\
背理法による証明}}{背理法}} \textbf{\textcolor{red}{命題が成立しないことを仮定して矛盾を導き,\ 元の命題が成立することを示す証明法}}} \\\\
(1)\ \ \textcolor{red}{$n^2$が偶数であるとき$n$が奇数であると仮定}すると,\ $\textcolor{cyan}{n=2k+1\ (k:整数)}$とおける. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ このとき$n^2=(2k+1)^2=4k^2+4k+1=2(2k^2+2k)+1$ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ $2k^2+2k$は整数であるから,\ $n^2$は奇数である. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ これは,\ \textcolor{red}{$n^2$が偶数であることに矛盾}する. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ \textbf{$\bm{n}$は偶数である.} \\\\
\betu\ \ \textcolor{red}{対偶「$n$が奇数ならば,\ $n^2$が奇数である」を証明}する. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ $\textcolor{cyan}{n=2k+1\ (k:整数)}$とおくと $n^2=(2k+1)^2=4k^2+4k+1=2(2k^2+2k)+1$ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ $2k^2+2k$は整数であるから,\ $n^2$は奇数である. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ \textbf{対偶が真であるから,\ 元の命題も真である.} \\\\[1zh] \centerline{{\small $\left[\textcolor{BrickRed}{\begin{array}{l}
本命は(2)なのだが,\ その前準備として(1)を証明しておく必要がある. \\[.2zh] ほぼ自明に思える命題だが,\ 決して自明ではないので証明しなければならない. \\[.2zh] 本問は対偶証明法で証明するのが普通だが(別解),\ 背理法による証明も可能で,\ これが本解である. \\[1zh] さて,\ 命題「p\Longrightarrow q」を証明する代わりに対偶命題「\,\kyouyaku q\Longrightarrow\kyouyaku p\,」を証明するのが対偶証明法である. \\[.2zh] よって,\ そもそも命題が「p\Longrightarrow q」という形をしていなければ対偶証明法は使えない. \\[.2zh] 背理法はどんな形の命題に対しても使えるため,\ 対偶証明法に比べて適用範囲が広いといえる. \\[.2zh] 以下では,\ 「p\Longrightarrow q」という形の命題における背理法と対偶証明法の違いを確認する. \\[.2zh] \bm{\kyouyaku q\,のみを用いて\,\kyouyaku p\,を証明する}のが対偶証明法で,\ 最初から目標が\,\kyouyaku p\,とわかっているのが有り難い. \\[.2zh] 背理法は「pであるときqでない」を仮定し,\ \bm{pと\,\kyouyaku q\,を両方用いて矛盾することを示す.} \\[.2zh] しかし,\ どこに矛盾があるかはやってみるまでわからない.\ ここに背理法の難しさがある. \\[.2zh] pと矛盾するか,\ \kyouyaku q\,と矛盾するか,\ あるいは別の数学的事実と矛盾する可能性もある. \\[.2zh] 結局,\ 適用範囲が広く自由度も高いが先が見えない背理法か,\ 逆の対偶証明法かを選ぶことになる. \\[1zh] n^2=2\times□+1の形になったとしても,\ □が例えば\,\bunsuu13\,ならばn^2\,は奇数ではなくなる. \\[.6zh] よって,\ □が整数であることを断る必要がある.
$が有理数であると仮定}すると,\ $\textcolor{magenta}{\ruizyoukon2=\bunsuu mn\ (m,\ n:互いに素な自然数)}$とおける. \\[.4zh] \phantom{ (1)}\ \ $m=\ruizyoukon2n$として両辺を2乗すると$m^2=2n^2$となるから,\ $m^2$は偶数である. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ (1)より,\ $m^2$が偶数ならば$m$も偶数であるから,\ $m=2k\ (k:自然数)$とおける. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ これを$m^2=2n^2$に代入すると$4k^2=2n^2$より$2k^2=n^2$であるから,\ $n^2$は偶数である. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ (1)より,\ $n^2$が偶数ならば$n$も偶数である. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ これは,\ \textcolor{red}{$m$と$n$が互いに素であることに矛盾}する. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ ゆえに,\ \textbf{$\bm{\ruizyoukon2}$は無理数である.} \\\\
$が有理数であると仮定}すると,\ $\textcolor{magenta}{\ruizyoukon2=\bunsuu mn\ (m,\ n:自然数)}$とおける. \\[.4zh] \phantom{ (1)}\ \ $m=\ruizyoukon2n$として両辺を2乗すると$m^2=2n^2$となる. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ \scalebox{.94}[1]{\textcolor{ForestGreen}{左辺は素因数2が偶数個,\ 右辺は素因数2は奇数個}なので\textcolor{red}{素因数分解の一意性に矛盾}する.} \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ ゆえに,\ $\ruizyoukon2$は無理数である. \\\\[1zh] \centerline{{\small $\left[\textcolor{BrickRed}{\begin{array}{l}
「~でない」「少なくとも~」といった命題の証明には背理法が有効であることが多い. \\[.2zh] 否定すると,\ 「~である」「すべての~」となって議論しやすくなる. \\[.2zh] 「無理数」の定義は「有理数でない」であるから,\ 背理法が有効なのである. \\[.2zh] 一方で,\ 「~である」を「~でない」と仮定すべき問題も多く,\ 背理法の有効範囲は思いの外広い. \\[.2zh] また,\ 証明問題で「こんなの当たり前すぎて示しようがないよ\cdots」と思ったことはないだろうか. \\[.2zh] そのような場合にも背理法は有効である. \\[.2zh] 当たり前であればある命題ほど,\ 否定するとおかしなことが起こる(矛盾が生じる)からである. \\[1zh] さて,\ 有理数の定義は\ \bunsuu{(整数)}{(整数\neqq0)}\ と表せる数であり,\ \ruizyoukon2>0も考慮して\ \bunsuu{(自然数)}{(自然数)}\ と設定できる. \\[1zh] このとき,\ \bm{「互いに素(最大公約数が1)」という条件を付け加える}のが最重要ポイントである. \\[.2zh] これは,\ すべての有理数が既約分数で表せることを意味している. \rei\ \ \bunsuu24=\bunsuu36=\cdots=\bunsuu12 \\[.2zh] 最終的に,\ この「互いに素」という部分に矛盾が生じることになる. \\[.2zh] 緩い条件よりも厳しい条件で仮定すると,\ それだけ矛盾が生じやすくなるのである. \\[.2zh] 実は,\ 「互いに素」という条件を付け加えなくても矛盾を示すことは可能である. \\[.2zh] しかし,\ 無限降下法というやや高度な方法が必要になるので,\ それは整数分野で取り扱う. \\[1zh] 実際に矛盾を示すには,\ \bm{わかったことを直ちに数式にして代入していく}ことが重要である. \\[.2zh] mが偶数とわかれば,\ 直ちにm=2kとして元の式に代入する. \\[.2zh] 結局,\ mもnも偶数となり,\ 互いに素であることに矛盾する. \\[1zh] 本解が教科書や参考書に載っている一般的な方法だが,\ 簡潔に済む別解も有名である. \\[.2zh] 一般に,\ \bm{平方数の各素因数は偶数個}である.\ 例えば,\ N=p^aq^br^cと素因数分解できるとする. \\[.2zh] このとき,\ N^2=p^{2a}q^{2b}r^{2c}\ となるから,\ N^2\,の素因数p,\ q,\ rはいずれも偶数個である. \\[.2zh] そこで,\ \bm{素因数2に着目すると,\ 左辺と右辺で個数が異なる}ことがわかる. \\[.2zh] これは,\ 自然数を素数の積に分解したときの表し方が順序を除いてただ1つであることに矛盾する. \\[.2zh] この素因数分解の一意性は,\ 普段は自明のこととして何も考えず利用している. \\[.2zh] しかし,\ 素因数分解の一意性は本来は自明ではなく証明すべきものである. \\[.2zh] よって,\ 証明問題においてもこれを自明とするのにはリスクがある. \\[.2zh] 結局,\ 実際の試験では本解の方法で証明するのが安全で確実だろう.
が有理数であると仮定}し,\ これを$r$とおく. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ $1+\ruizyoukon2=r$ より $r-1=\ruizyoukon2$ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{red}{$r-1$は有理数,\ $\ruizyoukon2$は(2)より無理数なので矛盾}である. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ $1+\ruizyoukon2$は無理数である. \\\\[1zh] \centerline{{\small $\left[\textcolor{BrickRed}{\begin{array}{l}
もちろん,\ 1+\ruizyoukon2=\bunsuu pq\ (p,\ q:自然数)のように仮定してもよい. \\[.8zh] しかし,\ 実は\bm{rと仮定し,\ 有理数の和・差・積・商が有理数であることを利用する}だけで済む. \\[.2zh] 一般に,\ \bm{(有理数)+(無理数)=(無理数)}\ である. \\[.2zh] 実際,\ (有理数)+(無理数)=(有理数)と仮定すると,\ (無理数)=(有理数)-(有理数)となり矛盾.
が有理数であると仮定}し,\ これを$r$とおく. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{ForestGreen}{$\ruizyoukon3+\ruizyoukon6=r$の両辺を2乗}すると $9+6\ruizyoukon2=r^2$ より $\bunsuu{r^2-9}{6}=\ruizyoukon2$ \\[.4zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{red}{$\bunsuu{r^2-9}{6}$は有理数,\ $\ruizyoukon2$は(2)より無理数なので矛盾}である. \\[.4zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ $\ruizyoukon3+\ruizyoukon6$は無理数である.
一般に,\ (無理数)+(無理数)=(無理数)とは限らない.\ 実際,\ \ruizyoukon2+(-\ruizyoukon2)=0である.
$が有理数であると仮定}し,\ これを$r\ (\neqq0)$とおく. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{ForestGreen}{$\ruizyoukon3=r-\ruizyoukon2$として両辺を2乗}すると $3=r^2-\ruizyoukon2r+2$ より $\bunsuu{r^2-1}{r}=\ruizyoukon2$ \\[.4zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{red}{$\bunsuu{r^2-1}{r}$は有理数,\ $\ruizyoukon2$は(2)より無理数なので矛盾}である. \\[.4zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ $\ruizyoukon3+\ruizyoukon2$は無理数である. \\\\[1zh] \centerline{{\small $\left[\textcolor{BrickRed}{\begin{array}{l}
\ruizyoukon3-r=\ruizyoukon2\ としても矛盾を示せない. \\[.2zh] また,\ \ruizyoukon3+\ruizyoukon2=rの両辺を2乗して5+2\ruizyoukon6=r^2\ としても矛盾を示せない. \\[.2zh] \ruizyoukon6\,が無理数であることが証明されていないからである. \\[.2zh] \ruizyoukon2\,が無理数であることを利用するため,\ 移項してから両辺を2乗するのが正解である.
0$であると仮定}する. \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \ $a+b\ruizyoukon2=0$ より $\ruizyoukon2=-\bunsuu ab$ \\[.4zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{red}{(2)より$\ruizyoukon2$は無理数,\ $-\bunsuu ab$は有理数なので矛盾}である. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ よって $b=0$    さらに,\ これを$a+b\ruizyoukon2=0$に代入して $a=0$ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ ゆえに $\bm{a=b=0}$ \\\\[1zh] \centerline{{\small $\left[\textcolor{BrickRed}{\begin{array}{l}
a=b=0の否定は「a\neqq0\ または\ b\neqq0」であるから,\ 本来はこれを仮定するのが自然である. \\[.2zh] ただし,\ 本問の場合はb=0さえ証明できればa=0も容易に証明できる. \\[.2zh] これを見越し,\ \bm{b\neqq0のみ仮定する}のがポイントである. \\[.2zh] そして,\ b=0の場合にできないこと(\bm{bで割る})をやってみると,\ 矛盾が生じる.
\end{array}}\right]$}} \\\\\\\\
(7)\ \ 与式より $\textcolor{cyan}{(x+3y-1)+(x-2y-6)\ruizyoukon2=0}$ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{ForestGreen}{\underline{$x,\ y$が有理数なので$x+3y-1,\ x-2y-6$も有理数,\ $\ruizyoukon2$は無理数である.}} \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \ よって $\textcolor{red}{x+3y-1=0,\ x-2y-6=0}$ より $\bm{x=4,\ y=-\,1}$ \\\\
\betu\ \ 与式より $\textcolor{cyan}{(x+3y)+(x-2y)\ruizyoukon2=1+6\ruizyoukon2}$ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{ForestGreen}{\underline{$x,\ y$が有理数なので$x+3y,\ x-2y$も有理数,\ $\ruizyoukon2$は無理数である.}} \\[.5zh] (6)において\ a+b\ruizyoukon k=0\ \Longrightarrow\ a=b=0\ が示されたが,\ 明らかに\Longleftarrow も成り立つ. \\[.2zh] a+b\ruizyoukon k=c+d\ruizyoukon k\ \Longleftrightarrow\ (a-c)+(b-d)\ruizyoukon k=0も考慮すると,\ 以下の定理が導かれる. \\[.5zh] \textcolor{ForestGreen}{\underline{a,\ b,\ c,\ dが有理数,\ \ruizyoukon k\,が無理数のとき}} \\[.5zh] \textcolor{black}{[1]}\ \ \bm{\textcolor{cyan}{a+b\ruizyoukon k=0}\ \textcolor{black}{\Longleftrightarrow}\ \textcolor{red}{a=0\ \ かつ\ \ b=0}} \\[.5zh] \textcolor{black}{[2]}\ \ \bm{\textcolor{cyan}{a+b\ruizyoukon k=c+d\ruizyoukon k}\ \textcolor{black}{\Longleftrightarrow}\ \textcolor{red}{a=c\ \ かつ\ \ b=d}} \\[1zh] この定理は通常は証明せずに使用してよいが,\ \bm{必ず下線部を確認し,\ それを断る}必要がある. \\[.2zh] 本解は[1],\ 別解は[2]を利用するものである.