条件の否定

条件$pの否定「{pでない」を\ { p\ で表す.$ 注意すべきは,\ $ p$が${p}$以外{全}{部}となることである. よって否定を考えるとき,\ 全体集合が明確でなければならない. 全体集合が何かにより,\ $p$以外が何かが変わるからである. 例えば,\ $x$が実数}のとき,\ $x0$の否定は0より大きい実数全部($x>0$)である. 一方,\ $x$が整数}のとき,\ $x0$の否定は0より大きい整数全部($x=1,\ 2,\ 3,\ $)である. よって,\ $x1$と表現することが可能になる(もちろん$x>0$でもよい). また,\ ${p}が真}のとき\  }p\ は偽},\ p}が偽}のとき\  }p\ は真}となる.}$ [-16zh] 「すべて」「ある」の否定   「すべて」「ある」については,\ 同じ意味をもつ別の言い回しに注意が必要である. {すべての${x}$について$x>0$」 & 「ある${x}$について$x>0$」 $=$「任意の${x}$について$x>0$」 & $=$「適当な${x}$について$x>0$」 $=$「どんな${x}$についても$x>0$」 & $=$「少なくとも1つの${x}$について$x>0$」 $=$「常に$x>0$」 & $=$「$x>0$となる${x}$が存在する」 特に,\ 「任意の$x$」や「ある$x$」「適当な$x$」は,\ 日常語の感覚だと意味を取り違えやすい. 「すべての$x$」や「少なくとも1つの$x$」「$x$が存在する」に言い換えて考えるとよい. 次の条件の否定を述べよ.\ $x,\ y,\ z$は実数,\ $m$は整数とする. ll} $1<x3$ & $x=1\ または\ y2$ $m$は偶数\ かつ\ 3の倍数 & $x=y=z=0$ $x,\ y,\ z$のうち,\ 少なくとも1つは有理数 ${mは奇数\ または\ 3の倍数でない} .85zw}{mは6の倍数でない}$ .97}{${x0\ または\ y0\ または\ z0}$ \ ${x,\ y,\ zのうち少なくとも1つは0でない}$} ${x,\ y,\ zはすべて無理数}$ \ 1<x3は{1<xかつx3}を意味するから,\ その否定は{x1または3<x}である. 「,」は「かつ」としても「または」としても使われるので,\ その使用には慎重になる必要がある. 数直線における不等式については普段から使用しているから問題ないだろう. 否定するとき,\ できる限り「でない」という表現は使わないようにすべきである. しかし,\ 2以外の倍数については使わざるを得ない. 普通「でない」と書いたとき,\ 直前の言葉のみにかかる. つまり,\ 「奇数または3の倍数でない」は,\ 「(奇数)または(3の倍数でない)」を意味する. 「(奇数または3の倍数)でない」を{意味しない}ので注意してほしい. {(偶数かつ3の倍数)=(6の倍数)}と考えると,\ 別解のように簡潔に表現できる. x=y=z=0とは,\ {x=0かつy=0かつz=0}ということである. {x,\ y,\ zはすべて0}と考え,\ 別解のように答えてもよい. 有理数と無理数は互いに否定の関係にある.\ そもそも「有理数でない」が無理数の定義である. 念のため確認すると,\ 有理数とは\ {(整数)}{(整数)}\ で表せる数であり,\ 表せない数が無理数である. 次の命題の否定を述べ,\ 元の命題とその否定の真偽を調べよ.  すべての素数は奇数である  $x²+1<0$である実数$x$が存在する  任意の実数$x,\ y$について $x²+y²>0$  適当な自然数$a,\ b$について $a²+b²=13²$ 否定:「${ある素数は偶数である}$」 {  }素数2は偶数}であるから,\ 元の命題は偽,\ 否定は真}である. 否定:「${すべての実数xについて x²+10}$」 {  }常に$x²0$}であるから,\ 元の命題は偽,\ 否定は真}である. 否定:「${ある実数x,\ yについて x²+y²0}$」 {  }$x=y=0のときx²+y²=0$}であるから,\ 元の命題は偽,\ 否定は真}である. 否定:「${すべての自然数a,\ bについて a²+b²13²}$」 {  }$5²+12²=13²$}であるから,\ 元の命題は真,\ 否定は偽}である. $[l} 「すべて」の否定なので「ある」としたが,\ 次のように答えた方がわかりやすいかもしれない. {「少なくとも1つの素数は偶数である」「偶数である素数が存在する」} {元の命題と否定の真偽は必ず異なる}から,\ 一方のみ考えればよい. 念のため確認すると,\ 素数の定義は2個の正の約数(1と自分自身)をもつ自然数である. {「少なくとも1組の実数x,\ yについてx²+y²0」}や, {「x²+y²0となる実数x,\ yが存在する」}としてもよい. 「適当な自然数a,\ b」は,\ 「少なくとも1組の自然数a,\ b」を意味する. 三平方の定理a²+b²=c²を満たす自然数として,\ 次の2組は常識である. (a,\ b,\ c)=(3,\ 4,\ 5),\ (5,\ 12,\ 13)

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