命題の真偽と集合の包含関係(数直線・領域の利用)

2つの条件$p,\ q$を満たすものの全体の集合をそれぞれ$P,\ Q$とする. 命題${p q}$\ (${pならば常にq}$)が真であることは,\ ${P Q}$が成立することと同じである. つまり,\ ${P}$が${Q}$に完全に含まれる(一致も可)とき,\ $p$の全ての要素が常に$q$の要素になる. \が偽のとき,\ ${p}$であるのに${q}$でないもの(反例)が少なくとも1つ存在するのだった.} これを集合で考えると,\ ${P}$の一部(全部でもよい)が${Q}$からはみ出ていることになる. このはみ出ている部分が反例となる. 命題の真偽を集合で考えることは,\ 視覚的にわかりやすくなるという圧倒的メリットがある. 集合で考えることの重要さを以下の問題で確認してほしい. 次の命題の真偽を調べよ.\ 偽のときは反例をあげよ.  実数$x$に対して,$x}1$ならば$x-3}>1$  実数$x$に対して,$x}1$ならば$x-2}>1$  20以下の自然数$n$に対して, { } $n$が2の倍数かつ3の倍数でないならば$n$が6の倍数でない 不等式の命題は集合を用いて考える}のが効果的である. 1変数の不等式ならば,\ {数直線上の包含関係}によって直ちに真偽を判断できる. 本問の絶対値付き不等式は瞬殺型であるから,\ 一発ではずすことができる.  a>0のとき  \ x>ax<-a,\ a \ x<a-a<1  x-3<-1,\ 11  x-2<-1,\ 12かつxy>1ならば,\ x>1かつy>1である$  $実数{偽(反例\ x=2,\ y=0.6)}$ & ${偽(反例\ x=0.8,\ y=0.8)}$ 集合による考察が最も効果的なのは,\ {2変数不等式の命題}である. 数II}の範囲になるが,\ 2変数不等式は図形的には{座標平面上の領域}である. これを一旦図示してしまえば,\ 包含関係,\ つまり命題の真偽や反例が一目瞭然となる. 6題中4題は前ページで取り上げた問題で,\ 普通に考えると反例を見つけることが困難なものである. 以下の解説は数II}未学習者も理解できるとは思うが,\ 難しいならば数II}を学習後に確認してほしい. 上で示した全ての図は,\ 仮定pが色塗り部分,\ 結論qが斜線部分である. よって,\ {色塗り部分が斜線部分に完全に含まれる(一致も可)とき,\ p qが真}となる. 一方,\ {色塗り部分が斜線部分からはみ出しているとき,\ p qは偽}である. また,\ {はみ出している部分がすべて反例}である. x+y>2,\ つまりy>-x+2が表す領域は,\ 直線y=-x+2の上側である. xy>1,\ つまり x>0のとき & y>1x x<0のとき & y<1x が表す領域は,\ y=1x\ (反比例)の右上と左下である. ₀ よって,\ y>-x+2かつxy>1が表す領域は,\ y=1x\ の右上(色塗り部分)となる. x>1かつy>1が表す領域は斜線部分なので,\ 本問は偽となる. 赤点は,\ 解答で反例として示した(x,\ y)の組である.\ もちろん,\ はみ出た部分ならどこでもよい. x<1\ かつ\ y<1-1<x<1\ かつ\ -1<y<1\ である. 一般に,\ 原点を中心とする半径rの円の式はx²+y²=r²\ である. よって,\ x²+y²<1が表す領域は,\ 半径1の円x²+y²=1の内側である. x²+y²2が表す領域は,\ 半径2の円x²+y²=2の内側である. 一見絶対値が鬱陶しく感じるが,\ {対称性を考慮}すると絶対値のおかげでむしろ楽に図示できる. x+ y1は,\ xを-xに変えても式が変わらないのでy軸対称である(∵\ -x}= x). 同様に,\ yを-yに変えても式が変わらないのでx軸対称であり,\ 結局原点対称にもなる. よって,\ 第1象限(x0,\ y0)のみ考えればよく,\ このときx+y 1である. x0かつy0かつy -x+1\ は,\ 原点,\ (1,\ 0),\ (0,\ 1)を頂点とする三角形を表す. 対称性より,\ x+ y1は(1,\ 0),\ (0,\ 1),\ (-1,\ 0),\ (0,\ -1)を頂点とする正方形を表す. x+y}1-1 x+y1-x-1 y-x+1 よって,\ x+y}1が表す領域は,\ 直線y=-x-1と直線y=-x+1の間である. 反例として,\ 単位円の45° の位置にある\ x=cos45°={2}{2},\ y=sin45°={2}{2}\ を取り上げた. m²+n²1を満たす{整}数m,\ nとは,\ {半径1の円の内部(周上も含む)にある格子点}である. 図より,\ (0,\ 0),\ (1,\ 0),\ (0,\ 1),\ (-1,\ 0),\ (0,\ -1)の5点(図の青点)があるとわかる. m+ n1を満たす{整}数m,\ nも同じ5点であるから,\ 真である
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