命題の真偽、条件、過程と結論、反例の探し方、代表的な反例

正しい(真)か正しくない(偽)かが明確に定まる文章や数式 命題ではない 「10000は大きい数である」 (主観や状況で変わる) 真の命題   「10000は100より大きい」 偽の命題   「10000は1億より大きい」 条件 変数によって真偽が変わる文章や数式 「$x$は偶数}」は,\ 真偽が定まらないから命題ではない. \ $x=2$のとき真},\ $x=3$のとき偽}であるから,\ 「${x}$に関する条件」である. 仮定と結論 2つの条件$p,\ q$についての命題${「p q}」}\ {(pならばq})}がある.$ このとき,\ $pをこの命題の「{仮定」,\ qをこの命題の「{結論」という.$ 命題${p q}$の真偽と反例  命題$p q$の真偽を正確に判断するためには,\ 以下を強烈に意識する必要がある. 「${p}$であるとき\ {\LARGE {常}{に}\ ${q}$}」であってはじめて,\ 「${p q}$が真}」といえる. 自分で「常に」を補った上で判断することを心がけてほしい. 逆にいえば,\ ${pでで}あ}る}の}に}q}$でない}もの(反例)が1つでもあれば偽である. よって,\ 真偽を判断するとき,\ 最初に反例がないかを考えてみることが有効である. 反例は簡単な例を幾つか試してみるとすぐに見つかることも多く,\ その場合は楽である. 特に,\ 0が絡む場合に特殊なことが起こりやすい. 反例を探すとき,\ ${x=0}$は勿論,\ ${a=1,\ b=-1}$(和が0)等をまず代入してみるとよい. さて,\ 命題の真偽の判断が難しくなるのは,\ 反例が見つからないとき}である. この場合,\ 偽なのに反例が見つからない可能性と,\ 真である可能性の2つが考えられる. そして,\ 多くの学生は「たぶん真だろう」と何となくで解答し,\ 間違えるわけである. 当サイトでは,\ 正確な真偽の判断法を順に確認していく. しかし,\ 真偽の判断は,\ 最終的には証明問題に行き着く. 「真」であることを断定するには,\ 証明するしかないからである. 証明そのものについては分野が異なる話にもなってくるので,\ 軽く扱うに留める. }$実数a,\ b,\ cについての命題「ac=bc\ ならば\ a=b」は真か偽か.$ $「ac=bcであるとき常}に}\ a=b」であってはじめて真であるといえる.$ そこで,\ まず反例を探す.$ac=bc$であるのに}\ $a=b$でないもの}が反例である. より本質的な方法は後に取り上げるので,\ ここではしらみつぶしに探していくことにする. そのためには,\ 最初に仮定$ac=bc$を満たす$a,\ b,\ c$を探す}必要がある. 仮定$ac=bc$すら満たさないものは反例にはならないので注意してほしい. 命題$「ac=bc\ ならば\ a=b」$は,\ $ac=bc$が成り立つ前提の話をしているのである. $a=1,\ b=2,\ c=1のとき,\ ac=1,\ bc=2より,\ 仮定を満たさない.}$ $a=1,\ b=1,\ c=1は,\ 仮定ac=bcを満たし,\ 結論a=bも満たす.}$ $a=1,\ b=2,\ c=0}は,\ 仮定ac=bcを満たすが,\ 結論a=bを満たさない.}$ ${命題は偽である. (反例:a=1,\ b=2,\ c=0)}$} 仮定から考えてみたが,\ しらみつぶしに探す場合でもこれは効率が悪い. 結論$a=b$を満たすものは,\ 仮定を満たしていようがいまいが反例にはならないからである. $ac=bcであるのにa=b$でないものとは,\ 要は$ac=bc\ か}つ}\ a b}$ということである. よって本問の場合,\ $a b$である$a,\ b$に対して$ac=bc$となる$c$を考える}のが効率的である. すると,\ $a=1,\ b=2,\ c=0$のような反例を素早く見つけ出すことができるだろう. 以下の問題で反例を探す練習をしてみてほしい. 以下の命題はすべて偽の命題である.\ 反例を述べよ.  $自然数nが4の倍数かつ6の倍数ならば,\ nは24の倍数である$  $実数aについて,\ a²>1ならば,\ a>1である$  $実数aについて,\ {a²}=a\ である$  $実数a,\ bについて,\ a>bならば,\ a²>b²\ である$  $実数a,\ bについて,\ a²=b²\ ならば,\ a=bである$  $整数m,\ nについて,\ m+nが偶数ならば,\ mとnは偶数である$  $整数m,\ nについて,\ m+nが偶数ならば,\ mnも偶数である$  $x+y,\ xyがともに有理数ならば,\ x,\ yがともに有理数である$  $x+y,\ xyがともに整数ならば,\ x,\ yがともに整数である$  0.96}{$2組の辺の長さと1組の角の大きさがそれぞれ等しい2つの三角形は合同である$}  (11)$四角形において,\ 対角線が直交するならば,\ ひし形である$  (12)$四角形において,\ 対角線の長さが等しいならば,\ 長方形である$  (13)${四角形ABCDにおいて,\ AB=BC=CD=DAかつAB∥ CD}$ { (14)}${かつBC∥ DAならば,\ 四角形ABCDは正方形である}$ まず,\ {文字がどんな数なのかを常に確認する癖をつけておく}必要がある. 式自体は同じでも,\ 文字が実数なのか,\ 整数なのかなどで真偽や反例が変わってくるからである. (4の倍数かつ6の倍数)=(12の倍数)なので,\ [12の倍数]かつ[24の倍数でない]ものが反例. 12の他,\ 123=36,\ 125=60,\ 127=84なども反例となる. a1かつa²>1となるaが反例である.\ 2乗が絡む命題の反例はほとんどが負の場合である. a=-1のとき,\ (左辺)={a²}={(-1)²}=1=1,\ (右辺)=-1 そもそも\ {a²}= a= a & (a0) -a & (a<0) \ だったので,\ aが負のときが反例になるのは当然である. [-.5zh] a>bかつa² b²\ となるa,\ bが反例である. a bかつa²=b²\ となるa,\ bが反例である. ,\ m+nが偶数ということは,\ [mとnがともに偶数]または[mとnがともに奇数]である. ,\ x=2,\ y=-2\ のとき,\ x+y=0,\ xy=-2である. {,\ }つまり,\ x+yとxyが有理数や整数であっても,\ xとyも有理数や整数とは限らない. {,\ }この反例は気付きにくいので本問は頻出する.\ 反例を覚えておくべきである. 三角形の合同条件は,\ {2組の辺の長さとそ}の}間}の}角がそれぞれ等しい}であった. 等しい角が等しい2組の辺の間の角でない場合,\ 2つの三角形が存在しうる. (11),\ (12)対角線の交点が中点でない場合が反例となる. {(11),\ (12)}正方形はひし形や長方形の一種であり,\ 反例にはならないので注意する. (13)ひし形が反例である. 以下の命題はすべて偽の命題である.\ 反例を述べよ. $[x]$は,\ $x$を超えない最大の整数を表す.  $実数x,\ yについて,\ [x]+ y=x+y}\ である$  $実数x,\ yについて,\ x2かつxy>1ならば,\ x>1かつy>1である$  $実数x,\ yについて,\ x<1かつ y<1ならば,\ x²+y²<1である$  $実数x,\ yについて,\ x²+y²2ならば,\ x1かつ y1である$  $実数x,\ yについて,\ x²+y²1ならば,\ x+ y1である$ ${x=0.5,\ y=0.5}$        & ${x=0.1,\ y=0.2}$ ${2^{1/2}=2}$ & ${e^{log2}=2}$ ${x=2,\ y=0.6}$ & ${x=0.8,\ y=0.8}$ ${x=2,\ y=0}$ & ${x={2}{2},\ y={2}{2$  }はガウス記号と呼ばれる.\ 例えば,\ 2}=2,\ 1.6}=1,\ 2}=1\ である. x=0.5,\ y=0.5のとき,\ (左辺)=0.5}+0.5}=0+0=0,\ (右辺)=0.5+0.5}=1}=1 x=0.1,\ y=0.2のとき,\ (左辺)=0.1}=0,\ (右辺)=0.2}=0より,\ [x]= y\ となる. ちなみに,\[x]=”” y」は真の命題である.=”” つまり,\=”” のとき,\=”” 常に\=”” [x] y\=”” または\=”” となる.あるのに\=”” となる場合が本問の反例になりえたわけである.=”” 対数の定義\=”” a^p=”Mp=log_aM\” より,\=”” 一般にa^{log_am}=”Mが成立する.” e^{log_e2}=”2である.\” この反例は覚えておかないと気付かないだろう.=”” ~これらは,\=”” 普通に考えるだけでは反例を見つけにくい代表的な問題である.=”” {~}実は,\=”” 数ii}の範囲になるが,\=”” 無限にある反例の全てをあぶりだせる本質的な方法がある.=”” {~}その方法については次のページで詳しく紹介する.\=”” これらの問題も再び取り上げる.=””

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