
2次方程式$x^2-mx+m-4=0$が整数解をもつような整数$m$を求めよ. \\
{すべての解が整数}}ならば,\ \textbf{\textcolor{red}{解と係数の関係}}(数I\hspace{-.1em}I)を適用する. \{少なくとも1つの解が整数}}ならば,\ \textbf{\textcolor{red}{整数解を$\bm{\alpha}$とし,\ 通常の不定方程式として扱う.解と係数の関係を利用}}\
問題文には,\ 「すべての解が整数」とは書かれていない. \\[.2zh]
しかし,\ 試しに\,\alpha\,(整数),\ \beta\,(整数とは限らない)とおいて解と係数の関係を適用してみる. \\[.2zh]
すると,\ \bm{\alpha\,とmが整数のとき\,\beta\,は整数となる}ことがわかり,\ 結局\bm{2解ともに整数の問題}となる. \\[1zh]
\text{\scalebox{.97}[1]{$2次方程式の解と係数の関係 ax^2+bx+c=0の2解を\ \alpha,\ \beta\ とするとき
消去しやすそうなmを消去すると,\ \bm{axy+bx+cy+d=0型の不定方程式}に帰着する. \\[.2zh]
この型は,\ (文字式)\times(文字式)=(整数)に変形して解くのであった. \\[.2zh]
\alpha(\beta-1)-(\beta-1)=-\,3のように,\ 共通因数を無理矢理作り出して因数分解すればよい. \\[.2zh]
(\alpha-1)(\beta-1)=-\,3は,\ \bm{対称性に着目して文字に大小関係を設定する}と候補を減らすことができる. \\[1zh]
2つの解がともに整数であることに気付かない場合,\ 整数解を\,\alpha\,とおいて方程式に代入する. \\[.2zh]
\alpha\,を解にもつということは,\ 代入して成り立つということである. \\[.2zh]
後はこの2変数の不定方程式を解けばよい. \\[1zh]
ここでは,\ \bm{1つの文字について解く}という不定方程式において非常に汎用性が高い発想を利用する. \\[.2zh]
次数が低い(1次)\,mについて解くと簡潔に済む. \\[.2zh]
\alpha\,の分数式となるから,\ \bm{分子の次数を分母よりも低くする.} \\[.2zh]
分子に分母と同じ形を無理矢理作り,\ 分数を分割すればよい. \\[1zh]
結局,\ mが整数となるのは\,\bunsuu{3}{\alpha-1}\,が整数となるときであるとわかる. \\[.8zh]
\bunsuu{3}{\alpha-1}\,は,\ 分母\,\alpha-1が分子3の約数であるとき整数となる.
$\alpha$が整数となるためには,{m^2-4m+16が平方数となる}ことが必要である.$ \\[1zh]
ここで $(m-2+n)-(m-2-n)=2n=(偶数)$ \\[.2zh]
よって,\ $m-2+nとm-2-nの偶奇は一致する.$ \\[1zh]
\alpha\,に着目すると2次の不定方程式であるから,\ 解の公式を利用することになる. \\[.2zh]
2次の不定方程式は,\ D\geqq0による絞り込みができるか否かで大きく2パターンに分かれる. \\[.2zh]
本問では\,\bunsuu D4=m^2-4m+16=(m-2)^2+12\geqq0を満たす整数mが無限に存在し,\,絞り込めない. \\[.8zh]
この場合,\ \bm{根号の中身が平方数となるように文字でおいて不定方程式に帰着させる}のであった. \\[.2zh]
後は平方完成して定数を右辺に分離すると,\ x^2-y^2=k型に帰着する. \\[.2zh]
積が-12になる整数の組は,\ 因数の差が偶数であることを考慮すると大幅に減る. \\[1zh]
結局,\ m=0,\ 4のときm^2-4m+16が平方数となることがわかる. \\[.2zh]
これは必要条件であるから,\ 実際に\,\alpha\,が整数となること(十分性)を確認する.
直接(文字式)\times(文字式)=(整数)の形に変形する
{すべての解が整数}}ならば,\ \textbf{\textcolor{red}{解と係数の関係}}(数I\hspace{-.1em}I)を適用する. \{少なくとも1つの解が整数}}ならば,\ \textbf{\textcolor{red}{整数解を$\bm{\alpha}$とし,\ 通常の不定方程式として扱う.解と係数の関係を利用}}\
問題文には,\ 「すべての解が整数」とは書かれていない. \\[.2zh]
しかし,\ 試しに\,\alpha\,(整数),\ \beta\,(整数とは限らない)とおいて解と係数の関係を適用してみる. \\[.2zh]
すると,\ \bm{\alpha\,とmが整数のとき\,\beta\,は整数となる}ことがわかり,\ 結局\bm{2解ともに整数の問題}となる. \\[1zh]
\text{\scalebox{.97}[1]{$2次方程式の解と係数の関係 ax^2+bx+c=0の2解を\ \alpha,\ \beta\ とするとき
消去しやすそうなmを消去すると,\ \bm{axy+bx+cy+d=0型の不定方程式}に帰着する. \\[.2zh]
この型は,\ (文字式)\times(文字式)=(整数)に変形して解くのであった. \\[.2zh]
\alpha(\beta-1)-(\beta-1)=-\,3のように,\ 共通因数を無理矢理作り出して因数分解すればよい. \\[.2zh]
(\alpha-1)(\beta-1)=-\,3は,\ \bm{対称性に着目して文字に大小関係を設定する}と候補を減らすことができる. \\[1zh]
2つの解がともに整数であることに気付かない場合,\ 整数解を\,\alpha\,とおいて方程式に代入する. \\[.2zh]
\alpha\,を解にもつということは,\ 代入して成り立つということである. \\[.2zh]
後はこの2変数の不定方程式を解けばよい. \\[1zh]
ここでは,\ \bm{1つの文字について解く}という不定方程式において非常に汎用性が高い発想を利用する. \\[.2zh]
次数が低い(1次)\,mについて解くと簡潔に済む. \\[.2zh]
\alpha\,の分数式となるから,\ \bm{分子の次数を分母よりも低くする.} \\[.2zh]
分子に分母と同じ形を無理矢理作り,\ 分数を分割すればよい. \\[1zh]
結局,\ mが整数となるのは\,\bunsuu{3}{\alpha-1}\,が整数となるときであるとわかる. \\[.8zh]
\bunsuu{3}{\alpha-1}\,は,\ 分母\,\alpha-1が分子3の約数であるとき整数となる.
$\alpha$が整数となるためには,{m^2-4m+16が平方数となる}ことが必要である.$ \\[1zh]
ここで $(m-2+n)-(m-2-n)=2n=(偶数)$ \\[.2zh]
よって,\ $m-2+nとm-2-nの偶奇は一致する.$ \\[1zh]
\alpha\,に着目すると2次の不定方程式であるから,\ 解の公式を利用することになる. \\[.2zh]
2次の不定方程式は,\ D\geqq0による絞り込みができるか否かで大きく2パターンに分かれる. \\[.2zh]
本問では\,\bunsuu D4=m^2-4m+16=(m-2)^2+12\geqq0を満たす整数mが無限に存在し,\,絞り込めない. \\[.8zh]
この場合,\ \bm{根号の中身が平方数となるように文字でおいて不定方程式に帰着させる}のであった. \\[.2zh]
後は平方完成して定数を右辺に分離すると,\ x^2-y^2=k型に帰着する. \\[.2zh]
積が-12になる整数の組は,\ 因数の差が偶数であることを考慮すると大幅に減る. \\[1zh]
結局,\ m=0,\ 4のときm^2-4m+16が平方数となることがわかる. \\[.2zh]
これは必要条件であるから,\ 実際に\,\alpha\,が整数となること(十分性)を確認する.
直接(文字式)\times(文字式)=(整数)の形に変形する