分数式f(x)/g(x)が整数となる条件

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15x+1}{3x-2}\ が整数となるような整数xを求めよ.$ \\[1.5zh]
\hspace{.5zw}$(2)\ \ \bunsuu{4x}{x^2+2x+2}\ が整数となるような整数xを求めよ.$       {\normalsize $[\,東北学院大\分数式が整数となる条件}}$}} \\\\
 最も基本的な例として,\ $\bm{\textcolor[named]{ForestGreen}{\bunsuu{4}{x}\ (分子が定数の分数)が整数となる条件}}$を考えよう. \\[.5zh]
 \textbf{\textcolor{red}{「分母が分子4の約数」が条件}}となるから,\
 分数式が整数となる条件は,\ $\textcolor{magenta}{\bunsuu4x=y\ (y:整数)}$のような不定方程式とみなすこともできる. \\[.3zh]
 本項で,\ 分子が定数ではない分数の場合の扱い方を学んでほしい. が必要である.
整数問題に限らず,\ 分数式は\bm{分子の次数を分母より低くする}のが基本である(数\text{I\hspace{-.1em}I}:式と証明). \\[.2zh]
\bm{分母と分子の次数が等しい場合,\ 分子に分母と同じ形を無理矢理作り,\ 分数を分割する.} \\[.2zh]
分母が1次式ならば分子は必ず定数になるから,\ \bunsuu{(定数)}{(文字式)}\,の型に帰着する. \\\\
5+\bunsuu{11}{3x-2}=y\ (y:整数)より,\ (3x-2)(y-5)=11として求めることもできる. \\[.8zh]
ここで,\ 3x-2=3(x-1)+1より3x-2は3で割ると1余る数である. \\[.2zh]
これを考慮すると,\ (3x-2,\ y-5)=(1,\ 11),\ (-\,11,\ -\,1)のみとなる.  -11=3(-\,4)+1
-\,m^2-4m+4が平方数となる}ことが必要である
\bm{分数を整数mとおいて分母を払うと,\ 2次の不定方程式に帰着する.} \\[.2zh]
x^2\,の係数m=0のときは2次方程式にはならず解の公式が使えないので,\ 場合分けする. \\[.2zh]
m\neqq0のとき,\ 解の公式を適用した後,\ xが整数となるための条件を考える. \\[.2zh]
\ruizyoukon{ }\,の中身のm^2\,の係数が負の場合,\ \bm{実数解条件(D\geqq0)によって絞り込める}のであった. \\[.2zh]
xが整数となるならば,\ それ以前に実数でなければならないわけである. \\[.2zh]
\ruizyoukon{ }\,がはずせなければならないことも考慮すると,\ さらなる絞り込みが可能である.
分数式が常に本解のように2次方程式に帰着する保証はないので,\ 別の考え方も重要である. \\[.2zh]
\bm{分数式が整数となるためには,\ 0以外のときは少なくとも\,\zettaiti{分子}\geqq\zettaiti{分母}\,でなければならない.} \\[.2zh]
(分数式)=0となる(分子)=0のときのみ場合分けし,\ 後は\,\zettaiti{分子}\geqq\zettaiti{分母}\,により絞り込む. \\[1zh]
\zettaiti{分子}\geqq\zettaiti{分母}は,\ \bm{\zettaiti{\bunsuu{分子}{分母}}\geqq1}と考えても同じことである. \\[1zh]
すべての整数は,\ \bm{0または絶対値が1以上}というわけである. \\[1zh]
絶対値付きの不等式に帰着するので,\ 絶対値をはずして解けばよい. \\[.2zh]
本問の場合,\ \zettaiti{x^2+2x+2}の中身は平方完成により常に正とわかるから,\ そのままはずせる. \\[.2zh]
\zettaiti{4x}は,\ 中身が正か負かで場合分けをしてはずすことになる. \\[.2zh]
絶対値は,\ 中身が正のときはそのまま,\ 負のときは-をつけてはずすのであった. \\[.2zh]
\zettaiti{分子}\geqq\zettaiti{分母}\,は必要条件であるから,\ 実際に分数式が整数となることを確認して答える.
本解や別解1がうまくいかない場合,\ \bm{分子と分母をそれぞれ文字でおいてみる}とよい. \\[.2zh]
このとき,\ \bm{分母と分子の公約数をgとして設定する.} \\[.2zh]
xを消去するとg,\ mの不定方程式となり,\ \bm{(文字式)\times(文字式)=(整数)}の形に変形できる. \\[.2zh]
 x=\bunsuu{gm}{4}  \bunsuu{g^2m^2}{16}+\bunsuu{gm}{2}+2=g  g^2m^2+8gm+32-16g=0 \\[.8zh]
因数gの候補は,\ あらかじめ範囲を確認した上で考える. \\[.2zh]
gとxが求まれば,\ 4x=gmよりmも求められる.