
x^3+y^3=91\ を満たす整数x,\ yの組を求めよ.$ \ \ \hspace{.1zw}{\normalsize $[\,明治大\,]$} \\[.5zh]
\hspace{.5zw}$(2)\ \ x^3-y^3=217\ を満たす整数x,\ yの組を求めよ.$ {\normalsize $[\,京都大\,]$} \\[.5zh]
\hspace{.5zw}$(3)\ \ x^3-y^3=117\ を満たす整数x,\ yの組を求めよ.$ \\
^3\pm y^3=k型の不定方程式}}$}} \\\\
因数分解で$(文字式)\times(文字式)=(整数)$の形にして,\ 組合せをしらみつぶしすれば解ける. \\[.2zh]
しかし,\ 候補が多いと時間的に厳しくなるので,\ 絞り込みの発想を習得しておいて欲しい.
積が91になる組合せは全部で8組あり,\ しらみつぶしするのは面倒である. \\[.2zh]
少なくとも,\ \bm{平方完成により常にx^2-xy+y^2\geqq0である}ことに気付きたい. \\[1zh]
4組ならばしらみつぶしも面倒ではないが,\ \bm{因数の差を求める}ことでさらに絞り込める. \\[.2zh]
2次式になるので,\ \bm{平方完成してみると差は-1以上}であることがわかる. \\[1zh]
連立では,\ \bm{2式が対称式(xとyを入れ替えても変わらない式)であることを利用する}と簡潔に済む. \\[.2zh]
以下のようにして,\ 対称性を保ったまま連立方程式を解くことができる. \\[.2zh]
まず,\ 基本対称式x+yとxyの値を求める. \\[.2zh]
\bm{基本対称式をなす2数x,\ yを求めるには,\ x,\ yを解にもつ2次方程式を作成する.} \\[.2zh]
x,\ yを解にもつ2次方程式の1つは(t-x)(t-y)=0,\ つまりt^2-(x+y)t+xy=0である. \\[.2zh]
後はx+yとxyの値を代入して2次方程式を解くと,\ x,\ yの値が求まったことになる. \\[1zh]
この方法がわかりにくいならば,\ 連立方程式の原則に従い\bm{1文字消去}すればよい. \\[.2zh]
例えば,\ x+y=1をy=-\,x+1としてx^2-xy+y^2=91に代入すると普通の2次方程式になる.
\phantom{ (1)}\ \ $x,\ yはt^2-(x+y)t+xy=0の2解である.$ \\[.2zh]
\phantom{ (1)}\ \ $x,\ yが実数であるためには
因数の差ではなく,\ 実数解条件によって絞り込むこともできる. \\[.2zh]
(x+y,\ xy)を求め2次方程式を作成した後,\ \bm{実数解条件(判別式)によって絞り込む.}
本質的には(1)と同様だが,\ xとyの対称式ではないので後半は同様にはいかない. \\[.2zh]
ただし,\ \bm{xと-yの対称式と考える}と,\ (1)と同様の手法が可能になる. \\[.2zh]
まぎらわしいと感じるならば,\ 1文字消去して求めれば何の問題もない.
(2)のようにx^2+xy+y^2\,を平方完成してもよいが,の利用も有効である. \\[.2zh]
12組が6組に絞られる.\ さらに,\ 因数の差の考慮すると3組になる. \\[1zh]
加えて,\ \bm{2次の因数x^2+xy+y^2\,と1次の因数x-yの2乗の差を調べてみる.} \\[.2zh]
x^2,\ y^2\,が消えて簡単になりそうなので,\ 試しにやってみたわけである. \\[.2zh]
すると,\ \bm{差が3の倍数である}ことがわかり,\ 結局1組にまで絞られる.
\hspace{.5zw}$(2)\ \ x^3-y^3=217\ を満たす整数x,\ yの組を求めよ.$ {\normalsize $[\,京都大\,]$} \\[.5zh]
\hspace{.5zw}$(3)\ \ x^3-y^3=117\ を満たす整数x,\ yの組を求めよ.$ \\
^3\pm y^3=k型の不定方程式}}$}} \\\\
因数分解で$(文字式)\times(文字式)=(整数)$の形にして,\ 組合せをしらみつぶしすれば解ける. \\[.2zh]
しかし,\ 候補が多いと時間的に厳しくなるので,\ 絞り込みの発想を習得しておいて欲しい.
積が91になる組合せは全部で8組あり,\ しらみつぶしするのは面倒である. \\[.2zh]
少なくとも,\ \bm{平方完成により常にx^2-xy+y^2\geqq0である}ことに気付きたい. \\[1zh]
4組ならばしらみつぶしも面倒ではないが,\ \bm{因数の差を求める}ことでさらに絞り込める. \\[.2zh]
2次式になるので,\ \bm{平方完成してみると差は-1以上}であることがわかる. \\[1zh]
連立では,\ \bm{2式が対称式(xとyを入れ替えても変わらない式)であることを利用する}と簡潔に済む. \\[.2zh]
以下のようにして,\ 対称性を保ったまま連立方程式を解くことができる. \\[.2zh]
まず,\ 基本対称式x+yとxyの値を求める. \\[.2zh]
\bm{基本対称式をなす2数x,\ yを求めるには,\ x,\ yを解にもつ2次方程式を作成する.} \\[.2zh]
x,\ yを解にもつ2次方程式の1つは(t-x)(t-y)=0,\ つまりt^2-(x+y)t+xy=0である. \\[.2zh]
後はx+yとxyの値を代入して2次方程式を解くと,\ x,\ yの値が求まったことになる. \\[1zh]
この方法がわかりにくいならば,\ 連立方程式の原則に従い\bm{1文字消去}すればよい. \\[.2zh]
例えば,\ x+y=1をy=-\,x+1としてx^2-xy+y^2=91に代入すると普通の2次方程式になる.
\phantom{ (1)}\ \ $x,\ yはt^2-(x+y)t+xy=0の2解である.$ \\[.2zh]
\phantom{ (1)}\ \ $x,\ yが実数であるためには
因数の差ではなく,\ 実数解条件によって絞り込むこともできる. \\[.2zh]
(x+y,\ xy)を求め2次方程式を作成した後,\ \bm{実数解条件(判別式)によって絞り込む.}
本質的には(1)と同様だが,\ xとyの対称式ではないので後半は同様にはいかない. \\[.2zh]
ただし,\ \bm{xと-yの対称式と考える}と,\ (1)と同様の手法が可能になる. \\[.2zh]
まぎらわしいと感じるならば,\ 1文字消去して求めれば何の問題もない.
(2)のようにx^2+xy+y^2\,を平方完成してもよいが,の利用も有効である. \\[.2zh]
12組が6組に絞られる.\ さらに,\ 因数の差の考慮すると3組になる. \\[1zh]
加えて,\ \bm{2次の因数x^2+xy+y^2\,と1次の因数x-yの2乗の差を調べてみる.} \\[.2zh]
x^2,\ y^2\,が消えて簡単になりそうなので,\ 試しにやってみたわけである. \\[.2zh]
すると,\ \bm{差が3の倍数である}ことがわかり,\ 結局1組にまで絞られる.