指数関数を含む不定方程式(カタラン予想)

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x^2=2^y+1\ を満たす自然数x,\ yの組を求めよ.$ \\[1zh]
\hspace{.5zw}(2)\ \ $x^3=3^y-1\ を満たす自然数x,\ yの組を求めよ.$ \\
指数関数を含む不定方程式}}$}} \\\\
 不定方程式は,\ $\bm{\textcolor{blue}{指数関数:(定数)^{(変数)}}}$が含まれていると難易度が高くなる. \\[.2zh]
 次の不定方程式の2大解法だけでは求まらないことが多くなるからである. \\[.5zh]
\centerline{「不等式を作って絞り込む」「\,$(文字式)\times(文字式)=(具体的な整数)$の形を作る」} \\[.5zh]
 この場合,\ 第3の解法「\textbf{\textcolor{red}{余りに着目する}}」が必要になる. \\[1zh]
 また,\ 以下の論理展開が必要になることが多い. \\[.2zh]
 この論理展開は,\ 不定方程式に限らず,\ \textbf{\textcolor{purple}{整数問題全般において重要}}である. \\[1zh]
  [1]\ \ \textbf{\textcolor{red}{判明した性質を,\ \underline{自分で文字を設定}して数式に反映する.}} \\[.5zh]
 元からある文字を消去}し, 自分が設定した文字の条件を追求する.}} \\[2zh]
 さらに,\ 本項の不定方程式に限ると有名な背景があるので,\ 先に紹介しておく. \\[1.5zh]
 \textbf{\textcolor{blue}{カタラン予想}}x^m-y^n=1}$を満たす正の整数は$\bm{(x,\ y,\ m,\ n)=(3,\ 2,\ 2,\ 3)}$に限られる.}}} \\[1zh]
 これは,\ \textbf{\textcolor{magenta}{差が1になる正の累乗数のペアは$\bm{3^2=9と2^3=8}$のみ}}であることを意味する. \\[.2zh]
 カタランが予想し(1844年),\ 158年後の2002年にミハイレスクによって証明された. \\[.2zh]
 大学入試では,\ $x,\ y,\ m,\ n$のうちの2文字が最初から特定された形で出題される. \\[.2zh]
 出題方法は様々で,\ どの文字が特定されているかで難易度が変わる.偶奇が一致}する.$ \
2^y\,は具体的な整数ではないが,\ 素因数がわかる(のとき2のみ)ので同様の手法が通用する. \\[.2zh]
因数分解し,\ 各因数の範囲や因数の差を確認する. \\[.2zh]
因数x+1とx-1の差が偶数より両者は偶奇が一致する.\ よって,\ 2^y\times1となる可能性はない. \\[.2zh]
この後,\ 上で述べたような論理展開をできるかが問われる. \\[1zh]
 [1]\ \ \bm{x+1,\ x-1がいずれも2の累乗数だと判明したので,\ 自分で2^a,\ 2^b\,と設定する.} \\[.5zh]
 [2]\ \ \bm{元からある文字xを消去し,\ 自分で設定した文字a,\ bの条件を追求する.} \\[1zh]
結局,\ aとbに関する不定方程式に帰着する. \\[.2zh]
(文字式)\times(文字式)=(具体的整数)の形を作れることに気付ければ後は容易である. \\[.2zh]
因数分解を難しく感じるかもしれないが,\ 2^7-2^3=2^3(2^4-1)と同じようにしただけである. \\[.2zh]
\bm{指数が小さい方をくくり出す}ことで括弧内が分数にならずに済む.\ \ a>bがここで生きる. \\[.2zh]
仮に2^{a-1}(1-2^{b-a})としてしまうと,\ 2^{b-a}\,が分数になってしまう. \\[.2zh]
具体的には,\ 2^7-2^3=2^7\hspace{-.2zw}\left(1-\bunsuu{1}{2^4}\right)としたのと同じことである. \\[1zh]
(整数)\times(整数)=1だからこそ,\ 1\times1=1と断定できるのである. \\[.2zh]
(整数)\times(分数)=1では,\ 2\times\bunsuu12=1など無限の組合せがありえてしまう. \\[.8zh]
\bm{整数問題で因数分解するとき,\ 括弧内が整数にならなければ意味がない.} \\[.2zh]
そのためにも,\ \bm{あらかじめa>bを確認しておく}ことが非常に重要なのである. \\[.2zh]
なお,\ nの値によらずn^0=1である(数\text{I\hspace{-.1em}I}). \\[1zh]
2^y=2,\ 4,\ 8,\ 16,\ \cdots\,より,\ 因数x+1,\ x-1の差が2の時点で実は2,\ 4の組合せしかない. \\[.2zh]
よって,\ 2^a,\ 2^b\,などとせずとも,\ x+1=4,\ x-1=2より直ちにx=3が求められる. \\[.2zh]
常に差が定数になるとは限らないので,\ ここではより汎用性が高い方法を示しておいた.
別解は,\ \bm{余りに着目する}ものである. \\[.2zh]
何で割ったときの余りに着目すべきかは問題によって異なり,\ 問題ごとに試行錯誤するしかない. \\[.2zh]
2,\ 3,\ 4で割ったときの余りに着目すべき問題が特に多く,\ 本問は\bm{2で割った余りに着目}すれば済む. \\[.2zh]
2で割ったときの余りであれば,\ \bm{偶数か奇数か}でとらえるのが直感的にわかりやすいだろう. \\[1zh]
 [1]\ \ \bm{xが奇数であることが判明する}ので,\ \bm{自分で文字で設定する.} \\[.5zh]
 [2]\ \ \bm{元からある文字xを消去し,\ 自分で設定した文字kの条件を追求する.} \\[1zh]
x=1,\ 2,\ \cdots\,より,\ kを0以上の整数としてx=2k+1とおいてもよい. \\[.2zh]
4k(k-1)=2^y\,は,\ y=1のとき2^y=2より,\ 4で割ると分数になってしまうので場合分けする. \\[.2zh]
\bm{隣り合う2整数の偶奇は一致しない}から,\ 2^a\,と2^b\ の組合せになる可能性はない. \\[.2zh]
因数の大小関係も考慮すると,\ 結局考えられる組合せは1通りになる. \\[.2zh]
しかも,\ y=2のとき2^{y-2}=1より,\ y\geqq3である.
本質的には(1)と同様だが,\ 3次式になった分だけ複雑である. \\[.2zh]
(x-1)^2-1は,\ x=1のとき負,\ x\geqq2のとき0以上となるから,\ 場合分けする. \\[1zh]
xを消去して整理すると,\ 3^{2a-1},\ 3^{a-1},\ 3^{b-1}\,が現れる. \\[.2zh]
a\leqq bは確定しているので,\ 2aとbを大小比較する必要がある. \\[.2zh]
(x+1)^2=3^{2a},\ x^2-2x+1=3^b\,の差を計算することにより,\ 2a>bであるとわかる. \\[.2zh]
よって,\ \bm{指数が最も小さい3^{a-1}\,をくくり出す}ことになる.
3^y-1=(3^y-3)+2=(3の倍数)+2 \\[.2zh]
結論からいえば,\ x^3\,が3で割ると2余る数であるとき,\ xも3で割ると2余る数である. \\[.2zh]
ただし,\ 偶数・奇数の場合とは異なり,\ これを自明とするのは無理がある. \\[.2zh]
\bm{xを3で割ったときの余りで場合分けして証明しなければならない.} \\[.2zh]
3で割ると2余る数は3k+2と設定してもよいが,\ x=3k-1と設定すると後の計算が楽になる. \\[1zh]
基本的には,\ (k,\ 3k^2-3k+1)=(3^{y-2},\ 1)となるはずである. \\[.2zh]
ただし,\ y=2のときは(k,\ 3k^2-3k+1)=(1,\ 3^{y-2})=(1,\ 1)となりうるため,\ 場合分けをした.
(1)\ \ 偶数であることの証明ということで2で割ったときの余りに着目してみるも,\ うまくいかない. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ mが偶数であれ奇数であれ,\ 3^m\,が奇数であることに変わりないからである. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ 偶奇を考えるとき,\ 2で割ったときの余りで駄目ならば,\ \bm{2^2=4で割ったときの余りを考える.} \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ 余りが2択から4択になり,\ より深く性質を探ることができるようになる. \\[1zh]
\phantom{(1)}\ \ 本問は\bm{背理法}を用いると簡潔に済む. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ \bm{mが奇数であると仮定すると矛盾が生じる}ことを示せばよい. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ \bm{合同式}を用いて記述すると簡潔に済む.\ 合同式を用いない場合は記述がかなり面倒になる. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ 合同式については簡潔な説明に留めるので,\ 詳しくは整数カテゴリで確認してほしい. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ 「\,9と1は4で割ったときの余りが等しい」を合同式で表すと\bm{9\equiv1\pmod4}となる. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ また,\ n\geqq2より2^n\,は4の倍数であるから,\ \bm{2^n\equiv0\pmod4}である. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ 合同式の\equiv は,\ 基本的には\bm{普段の=と同じ感覚で使用できる.} \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ こうして,\ \bm{3^m-2^n\,を4で割ったときの余りが3}であることがわかる(=1に矛盾). \\[1zh]
\phantom{(1)}\ \ mが奇数で矛盾する時点でmは偶数といえるが,\ 一応mが偶数のときを確認すると次となる. \\[.2zh]
\phantom{(1)}\ \ m=2kのとき 3^m-2^n=3^{2k}-2^n=9^k-2^n\equiv1^k-0\equiv1\ \pmod4 \\[1zh]
(2)\ \ mが偶数という前提さえあれば,\ 実にあっさりと求められる.
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