高校数学A 整数:不定方程式解法パターン

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不定方程式とは、方程式の数よりも未知数の数が多い方程式である。

一般に、方程式の数と未知数の数が等しいときには方程式の解が定まるが、未知数の数が方程式の数より多い場合には、解が定まらない。しかし、整数という条件つきならば、その場合でも方程式の解が定まることがある。

不定方程式は整数分野の最重要事項であり、入試で頻出である。難しい不定方程式が単独で1つの大問となる場合もあるし、何かしらの問題を解き進めていく中で簡単な不定方程式に帰着するという場合もある。

整数問題は、整数の特徴を生かして解く必要がある。でなくては、整数という条件がついている意味がない。

整数の特徴は主に3つある。「とびとびの値をとる」「素因数の積に分解できる」「余りで分類できる」である。これらの性質を利用して方程式の解を求めようというのが不定方程式の問題である。その中でも、「とびとびの値をとる」と「素因数の積に分解できる」という2つの性質を利用すると解けるものが多く、基本である。

整数問題の難しいところは、各問題が明確にパターン分類できるわけではないところにある。当ページではパターンとは言っているが、各問題を個別のパターンとして暗記するのではなく、各問題の解法を通して整数問題における様々な発想を学んで欲しい。

各問題が必ずその方法で解かなければならないわけではなく、状況に応じていろいろな発想で試行錯誤してみることが重要になる。ある問題で使われた発想が他の問題でも使えたりする。単純にパターンとして解けないのは大変だが、これが逆に整数問題の面白いところである。ある程度経験を積むと、ただ機械的に計算するだけのことが多い微分積分などでは味わえない、試行錯誤しながら問題を解く楽しさがわかってくるかもしれない。

当カテゴリは、整数分野の中の不定方程式に関するパターンのみをまとめたものである。教科書などでは不定方程式は整数分野の真ん中当たりに配置されていることが多いが、個人的には不定方程式を一番最初に学習することをオススメしたい。整数分野がどんな分野かが体感的にわかるからである。

当カテゴリを読んでもらえればわかるが、不定方程式の基本方針は絞り込んでしらみつぶしである。もちろん、出来る限り厳しく絞り込むことができればそれに越したことはないが、仮に甘い絞り込みしかできなかったとしても、全てしらみつぶしをすると答えに辿り着けるということは決定的に重要である。試験本番では、厳しく絞り込もうと試行錯誤する暇があったら、さっさとしらみつぶししてしまったほうが早いということもある。時間対効果を考えて、臨機応変に対応してほしい。

 

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