和が50である2つの自然数がある.\ 小さいほうの数の5倍から大きい方の数の3倍を引いた差が10であるとき,\ 2つの自然数を求めよ. 2つの自然数$x,\ y$があり,\ $2x+y$を5で割ると商が6で余りが2になる.\ また,\ $x$を y$で割ると商が3で余りが2になる.\ $x,\ y$の値を求めよ. 2けたの自然数がある.\ その数は各けたの数の和の5倍から3引いた数である.\ ま た,\ この数に18を加えると,\ 元の自然数の十の位と一の位を入れ替えた数になる. \ 元の自然数を求めよ連立方程式の利用(整数){2つの自然数の小さいほうを$x$,\ 大きいほうを$y$}とする. 元の自然数の十の位の数字を$x$,\ 一の位の数字を$y$}とする. {「和が50」「小さいほうの数の5倍から大きい方の数の3倍を引いた差が10」を式にする.} 割られる数a,\ 割る数b,\ 商q,\ 余りrの関係を数式で表せるかが重要である. なお,\ 「a b=q r」と表してはならない.\ 「」は正式な数学記号ではないからである. 例として,\ 「13を5で割ると商が2で余りが3」という関係を数式にすることを考えよう. 先に,\ 「10を5で割ると商が2で余りが0」という関係を数式にしてみる. 105=2であるが,\ これを を使わずに表すと\ 10=52\ とできる. これは,\ 「10を5で割ると商2,\ 余り0」を「10は5が2個」と言い換えたことになる. 同様に,\ 「13を5で割ると商2,\ 余り3」は「13は5が2個よりも3大きい」と言い換えられる. よって,\ 「13を5で割ると商2,\ 余り3」は「13=52+3」と表現できる. 一般化すると,\ {「aをbで割ると商がqで余りがr」は,\ 数式で「a=bq+r」と表現できる.} 後は,\ {「2x+yを5で割ると商が6で余り2」「xをyで割ると商が3で余り2」を式にする.} 整理するとがx=の形になるから,\ {代入法}で連立方程式を解くとよい. {整数の各位に関する条件がある問題では,\ 各位の数字を分けて考える.} つまり,\ 元の自然数を丸ごとxとおいてしまうと問題の条件を式にすることができない. 十の位の数字と一の位の数字をそれぞれx,\ yとおく必要がある. ここで,\ 十の位の数字がx,\ 一の位の数字がyである2けたの自然数をxyと書いてはならない. こう書くとx yを意味してしまう.\ 文字の場合は数字と同じようには書けないのである. そこで,\ 十の位と一の位を分けて表すことになる. 例えば,\ 2けたの整数26は,\ 26=102+6のようにして十の位と一の位に分割できる. 同様に,\ {十の位がx,\ 一の位がyである2けたの自然数を10x+yと表せる}わけである. 後は,\ { 「元の数は各けたの数の和の5倍から3引いた数」 「元の数に18を加えた数は,\ 元の数の十の位と一の位を入れ替えた数」 を式にする.} ₀ 各けたの数の和はx+y,\ 元の数の十の位と一の位を入れ替えた数は10y+xと表せる. 10x+y+18=10y+x → 9x-9y=-18 → x-y=-2(両辺を9で割った)