数列a_n}の初項から第n項までの和をS_nとする.$ $次の式が成り立つとき,\ 一般項a_nを求めよ.$ $ S_n=3a_n-2n$ $S₁=1,S_{n+1}-3S_n=2^{n+1}-1$ [琉球大] 和S_nを含む漸化式$ ${a_n}$または${S_n}$のみの式にすると,\ 他の型に帰着する. このとき,\ ${和と一般項の関係}\ まず,\ n=1\ の場合を考える.\ a₁=S₁を利用すると,\ 初項a₁が求まる. a_nのみの漸化式にするため,\ a_{n+1}=S_{n+1}-S_nに問題の漸化式を代入する. もしa_n=S_n-S_{n-1}を用いようとすると,\ n2とする必要が生じる. n=1のとき,\ S_{n-1}=S₀となってしまうからである. この場合分けが生じると面倒なので,\ a_{n+1}=S_{n+1}-S_n\ を用いたわけである. 本問の場合は,\ 特殊解型漸化式に帰着する. S_nのみで表す方針で求めることも可能ではある. 問題の漸化式より,\ S_{n+1}=3a_{n+1}-2(n+1)\ である. a_{n+1}=S_{n+1}-S_n\ を代入すると S_{n+1}=3(S_{n+1}-S_n)-2(n+1) 整理すると S_{n+1}=32S_{n}+n+1 これはn次式型漸化式であり,\ 特殊解型よりも面倒である. 普通に考えて,\ a_nを求めたいならばa_nのみの式にするのが自然であろう. a_nのみの式にするのが困難な場合にS_nのみの式にすることを考えるとよい.. のようにS_n=の形にできるならば容易にa_nのみの式にできるが,\ は同様にはいかない. このような場合,\ {階差をとってみる}のが基本である. とりあえず階差をとってみるという考え方は,\ 本パターンだけでなく,\ 漸化式の問題で広く通用する. 具体的には,\ {nをn+1にした漸化式から元の漸化式を引く.} このときS_{n-1}が出てくるので,\ n2としておかなければならない. そして,\ S_{n+1}-S_n=a_{n+1},S_n-S_{n-1}=a_nを適用する. a_nの漸化式が導かれるが,\ これはn2のときなのでn=1のときの確認が必要である. S₂=a₁+a₂に注意してa₂を求めると,\ a_{n+1}-3a_n=2^nがn=1のときも成り立つことがわかる. こうして,\ 指数型漸化式a_{n+1}=pa_n+r^nに帰着する. この型は両辺をr^{n+1}で割ると特殊解型に帰着するのであった. {3a_n}{2^{n+1=32{a_n}{2^n}とみなして置換することになる.