2000年静岡大学入試で出題されたこの問題は、一見した段階ではグラフを図示して面積を求めるというよくある問題かに思われた。
とりあえず、グラフ図示のための事前準備を行う。
以上を元にグラフを図示してみると・・・・・・
富士山キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
高校数学という険しい山道を一歩一歩着実に歩んできた受験生だけが、自身の答案というパノラマの中で伝説に残る大絶景を堪能することができた。
グラフだけでなく、受験数学の問題として全体的に美しい。
4次関数、分数関数、三角関数、絶対値、平行移動、拡大・縮小、対称性、極限といったグラフの図示における多くのポイントを的確に処理する能力が問われている良問である。それ故、グラフの図示の基本が怪しい人にとっては決して簡単な問題ではない。
この絶景を試験時間内に拝めた受験生は何人いただろうか。
冬富士の恐怖
(2)は積雪部分の面積を求める問題である。
五合目付近まで積雪があることを考慮すると、これは冬か春の富士山と考えられる。
2013年に世界文化遺産にも登録され、夏の2ヶ月間には20万人以上もの登山客が訪れる大人気の富士山であるが、冬になるとその様相は一変する。
独立峰で遮るものがないために冬の偏西風の影響をモロに受けて風速30m、気温-30℃の極限環境となり、斜面は積雪という次元ではなくアイゼンの刃が刺さらないほど完全に凍り付いたアイスバーン状態になる。積雪で夏の登山道は埋もれているため、山頂近くでは傾斜角45°以上の斜面を直登するなど、冬富士の登山難度はヒマラヤの7000m級にも匹敵するという。
(2)は難しくはないので、うっかり足を滑らせてしまわないように注意しなければならない。
一般に、登山よりも下山のほうが危険で事故の割合が多い。冬富士は「氷の滑り台」とも称され、一旦滑り出したが最後、所々から突き出す岩場にぶつかりながらすりおろされていき、ミンチになる。
最後の最後まで気を引き締めて計算し、無事に帰宅することができただろうか。
富山県立山連峰の絶景を紹介
関東圏の人にとって富士山は見慣れた光景なのかもしれない。一極集中でそびえ立つ3776mの独立峰富士山は実に美しい。
一方で、3000m級の山々が連なる立山連峰の圧倒的な絶景は、富山県民には見慣れた光景だが他県民が見ると「これが日本なのか」と驚くようだ。
海越しに3000m級の連峰が見られるのは世界的にもほぼ富山県西部だけである。また、すぐ近くに数十万人規模の都市があるのも世界的に珍しいという。
春や冬の寒く澄んだ快晴の日にはこのような光景を見ることができる。といってもそんな日は年間で10日くらいしかないのだが。。。
北陸新幹線で観光に来てくださいm(_ _)m
以下の画像はクリックで拡大できます。
富山県西部氷見市から望む海越しの立山連峰。
パノラマ。
立山連峰バックの富山中心市街と北陸新幹線。
全国有数の景勝地「雨晴海岸」の女岩と立山連峰
射水市新湊大橋と立山連峰