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多項式$f(x)$において$f(a)=a$が成り立つとき,\ $f(f(x))-x$が$x-a$で割り切れ \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{(1)}\ \ ることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(2)\ \ $f(x)=ax^2+bx+c\ (a\neqq0)$のとき,\ $f(f(x))-x$が$f(x)-x$で割り切れることを \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{(1)}\ \ 示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(3)\ \ $f(x)=x^2+3x-2$のとき,\ $f(f(x))=x$を満たす$x$の値を求めよ. 合成関数の方程式$\bm{f(f(x))=x}$と不動点
(1)\ \ 多項式が1次式x-aで割り切れることの証明は,\ 当然\bm{因数定理}の利用である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ つまり,\,\bm{P(x)がx-aで割り切れる\ \Longleftrightarrow\ P(a)=0}なので,\,f(f(a))-a=0を示せばよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{f(a)=aを2回適用する}ことで容易に示すことができる. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ さて,\ \bm{f(x)=xを満たすx}をf(x)の\bm{不動点}という. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問から,\ f(a)=aならばf(f(a))=aであることがわかる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ これは,\ \bm{x=aがf(x)の不動点ならば,\,x=aはf(f(x))の不動点でもある}ことを意味する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ fを1回適用して変化しないなら,\,f(f(x))やf(f(f(x)))のように複数回適用しても変化しない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 言い換えると,\ \bm{方程式f(x)=xの解は方程式f(f(x))=xの解でもある.} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 図形的に言うと,\ \bm{y=f(x)とy=xの共有点はy=f(f(x))とy=xの共有点でもある.} \\[1zh] (2)\ \ (1)で1次式x-aで割り切れることを示したが,\ より一般にはf(x)-xで割り切れる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ f(x)が2次式ならばf(x)-xも2次式,\ f(x)が3次式ならばf(x)-xも3次式である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 普通に代入して筆算で割り算する別解も考えられるが,\ 非常に面倒で本質的ではない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 上手い解法があるので,\ 習得してほしい.\ 本問の解法と結果は暗記推奨である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{f(x)-x=g(x)とおき,\ g(x)の式に変換してからg(x)をくくり出す方向で整理する.} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ ax^2+bx+c-xが残るが,\ これはf(x)-x,\ つまりg(x)である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 同様に考えると,\ \bm{3次式以上の多項式であっても一般に成り立つ}ことがわかる. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 本問の解法を技巧的に感じたかもしれないが,\ 整数分野ですでに同種の解法を学習済みである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 「4^{9}+2^{9}\,が3で割りきれることを示せ」という問題の扱いを覚えているだろうか. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ これくらいなら地道に計算することも可能だが,\ 指数部分が大きくなると対応できなくなる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 次のように,\ 無理矢理3の部分を作り出して二項定理を適用するのであった. \\[.5zh] \phantom{(1)}\ \ 下線部は3の倍数なので,\ 残りを計算すると1^9+(-\,1)^9=0より,\ 全体も3の倍数である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 合同式を用いると瞬殺である.  4^9+2^9\equiv1^9+(-\,1)^9=0\ \pmod3 \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 整数ではなく多項式であっても,\ 基本的な考え方は同じである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問ならば,\ 無理矢理f(x)-xの部分を作り出して,\ 残りが割り切れることを示せばよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 後は\{f(x)-x\}を1つのカタマリとみて展開・整理していくことになる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ ただし,\ さすがにわかりづらいので,\ 一旦f(x)-x=g(x)とおいて計算したわけである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 整数の合同式と同様に,\ 多項式の合同式を考えることができる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ f(x)が2次以上の式ならば,\ f(x)=g(x)+xのときf(x)をg(x)で割るとx余る. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 整数の合同式と同様にして,\ これをf(x)\equiv x\ (\hspace{-.6zw}\mod g(x))\ と表すことができる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ このとき f(\textcolor{cyan}{f(x)})-x\equiv f(\textcolor{cyan}{x})-x\equiv x-x=0\ (\hspace{-.6zw}\mod g(x)) \\[1zh] (3)\ \ 代入してみると4次方程式となるが,\ 結果からわかるように\bm{因数定理が通用しない.} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ (1)または(2)を利用しなければ因数分解することが困難である.\ \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ (2)より,\ f(f(x))-xはf(x)-x=x^2+3x-2-x=x^2+2x-2を因数にもつはずである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ (x^4+6x^3+8x^2-4x-4)\div(x^2+2x-2)を筆算する(省略)ことで因数分解できる. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ (1)を利用すると回りくどくなる.\ \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ まず,\ f(a)=aを満たすaを求める.\ つまり,\ 方程式f(x)=xを解く. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ f(x)-x=x^2+2x-2=0の解は,\ x=-\,1\pm\ruizyoukon3\ である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 4次式f(f(x))-xは,\ (x+1-\ruizyoukon3\,)と(x+1+\ruizyoukon3\,)\ で割り切れる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ つまり,\ 4次式は(x+1-\ruizyoukon3\,)(x+1+\ruizyoukon3\,)=x^2+2x-2を因数にもつ(以下同様).