2変数,3変数関数の最大・最小 対称式3パターン

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最後の別ページとは以下のことです。

x²-xy+y²=1\ のとき,\ xy+x+y\ の最大値と最小値を求めよ.$ $\ x+y+z=2,\ x²+y²+z²=2\ のとき,\ x³+y³+z³\ の最大値と$ $\ 最小値を求めよ.$ $\ 1つの頂点から出る3辺の長さがx,\ y,\ zであるような直方体にお$ $\ いて,\ x,\ y,\ zの和が6,\ 全表面積が18であるとき,\ 体積の最大値$ $\ を求めよ.                     [東京大]$ x+y=u,\ xy=v { }\ $x,\ yの実数条件より 2変数で1つの条件式があるので,\ 実質1変数の問題である. しかし,\ 簡単には1文字消去ができない. そこで,\ {条件式もxy+x+yも対称式}であることに着目する. {基本対称式で表し置換することで,\ 文字消去が容易になる.} ただし,\ この置換では,\ {消去する文字x,\ yの実数存在条件の確認}を要する. (x+y,\ xy)→(u,\ v)とするとき,\ → は常に可能である. しかし,\ ←\ は常に可能なわけではない. 例えば,\ u=2,\ v=3を満たす実数x,\ yは存在しない. x,\ yは,\ t²-2t+3=0の2解となるが,\ D/4=-2\ だからである. よって,\ この置換では,\ {判別式で実数x,\ yの存在を保証する}必要が生じるのだ. 結局,\ -2 u2\ の範囲で,\ 最大・最小を求めることになる. u=2のとき,\ v=1より,\ x,\ yは,\ t²-2t+1=0の2解である. t=1\ (重解)\ より,\ (x,\ y)=(1,\ 1) 3変数で2つの等式があるから,\ 実質1変数の問題である. 普通の1文字消去は容易ではないので,\ 全ての式が対称式であることを利用する. ただし,\ 3変数の対称式ではなく,\ {2変数の対称式と考える}のがポイントである. 上では,\ {yとzの対称式と見て,\ xのみの式にすることを目指した.} まず,\ 基本対称式y+zとyzを,\ それぞれxのみで表す. そして,\ {消去する文字y,\ zの実数存在条件(判別式)から,\ xの範囲を求める.} x³+y³+z³もxのみで表せば,\ 単なる3次関数の最大・最小問題に帰着する. 本問は,\ 3変数x,\ y,\ zいずれについても対称な問題であった. しかし,\ 解く過程では,\ {2変数についての対称性のみを利用}している. つまり,\ {3変数対称でなくても,\ 2変数対称でさえあれば使える解法}なのである. その意味では,\ 見た目以上に適用範囲が広い解法といえる. { }\ また  $表面積\ 2(xy+yz+zx)=18 より xy+yz+zx=9}$ { }\ さらに $体積を\ xyz=V}\ とおく.$ { }\ $x,\ y,\ zは,\ t³-6t²+9t-V=0\ の3つの実数解}である.$ { }\ $定数Vを分離すると  { }\ $f(t)=t³-6t²+9t\ とおく.$ { }\ $y=f(t)とy=Vのグラフが,\ 3交点をもつときのVの最大を考える.}$ ただし,\ x,\ y,\ zは正であるから,\ { }\ $f'(t)=0\ とすると,\ t=1,\ 3\ より,\ 増減表とグラフは以下となる.$ 2変数について対称であるから,\ と同様の方法で解くこともできる. しかし,\ {3変数のいずれに関しても対称であることを利用}すると楽である. まず,\ 基本対称式\ x+y+z,\ xy+yz+zx,\ xyz\ を確認する. xyzはわからないため,\ Vとおき,\ {3次方程式を作成}する. {定数Vを分離すると,\ 3次関数と直線の交点として図形的な考察が可能になる.} この3次方程式の解は,\ 直方体の3辺の長さだが,\ 3辺の長さは当然正である. よって,\ {3つの正の実数解をもつ中で,\ Vを最大にすればよい}ことになる. Vを動かすと, のとき,\ 3つの正の実数解(交点)をもつ}とわかる. ただし,\ V=4のとき,\ (接点)=(重解)より,\ t=1の交点を2つ分と数えている. 以上から,\ {V=4のときが最大}であることが分かる. このとき,\ {直方体の3辺の長さは,\ t=1,\ 1,\ 4}である. なお,\ V=4のときのt=4は,\ 素早く求めることができるようにしておこう. .