楕円に外接する長方形の面積の最大・最小

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楕円$C:\bunsuu{x^2}{4}+y^2=1$に外接する長方形を考える. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ 楕円$C$に接する傾き$m$の直線の式$\ell$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ 長方形の対角線の長さが一定であることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (3)\ \ 長方形の面積$S$のとりうる値の範囲を求めよ.  (1)\ \ 直線$\ell$を$y=mx+n$とおいて$C$に代入すると判別式を$D$とすると 楕円の接線の公式は接点を文字でおく必要があるので,\ 接点不明の本問では遠回りになる. \\[.2zh] 傾きが既知なので,\ \bm{(接する)\ \Longleftrightarrow\ (重解)}を利用すると割と容易にnがmで表される. 長方形の4辺が座標軸と平行である}とき,\ 対角線の長さは 長方形の4辺が座標軸と平行でない}とき      $\ell$に直交する接線を$\ell’$}とすると{$\ell’$の傾きは$-\bunsuu1m$}である. \\[1zh]       原点と接線$\ell’$の距離$d_2$は  長方形の対角線の長さは,\ 三平方の定理より \bm{点と直線の距離の公式で,\ 中心から直交する2本の接線までの距離を求める}のが標準解法である. \\[.2zh] 点(x_0,\ y_0)と直線ax+by+c=0の距離の公式 \bm{d=\bunsuu{\zettaiti{ax_0+by_0+c}}{\ruizyoukon{a^2+b^2}}} \\\\ 2直線y=m_1x+n_1,\ y=m_2x+n_2\,の垂直条件は\ \bm{m_1m_2=-\,1}\ であった. \\[.2zh] ただし,\ 一方の接線の傾きが0のとき,\ 他方の接線の傾きがy軸と平行となってmで表せない. \\[.2zh] そこで,\ 長方形の4辺が座標軸と平行となる場合をあらかじめ分けて考えている. \\[1zh] d_2\,は,\ \bm{d_1\,の結果を利用}すると楽に求まる. \\[.2zh] 傾きmのときの距離d_1\,より,\,傾き-\bunsuu1m\,のときの距離d_2\,は\bm{d_1\,のmに-\bunsuu1m\,を代入}すれば済む. \\\\ 「対角線の長さ一定」は,\ 傾きmが変化するときの接線の交点の軌跡が円になることを意味する. \\[.2zh] これは,\ 前項で学習した\bm{楕円の準円x^2+y^2=a^2+b^2}\,に他ならない. \\[.2zh] a^2+b^2=4+1=5より,\ 本問の楕円の準円の直径は2\ruizyoukon5\,で,\ 長方形の対角線の長さと一致する. 長方形の4辺が座標軸と平行である}とき,       $m$が0以外のすべての実数値をとるとき, \phantom{ (1)}\ \ \maru1において,\ $m=0$とすると$S=8$となる. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ \textcolor{red}{$m$がすべての実数値をとるときの\maru1のとりうる値の範囲を求めればよい(2)のd_1,\ d_2\,を使うと直ちにSをmで表せるが,\ 複雑な関数なのでその後の工夫が重要になる. \\[.2zh] 数\text{I\hspace{-.2zw}I}までの範囲で割とあっさり求められる方法を本解としたが,\ 初見では難しい. \\[1zh] 分数式は,\ \bm{(分子の次数)\geqq(分母の次数)のとき,\ 分子の次数を分母よりも低くする}のであった. \\[.2zh] \bm{分子と分母の次数が等しいとき,\ 分子に分母と同じ形を無理矢理作る}と次数下げできる. \\[.2zh] \bm{d_1,\ d_2\,それぞれの根号内で分子の次数下げ}をした後に置換すると,\ 根号内の2次関数に帰着する. \\[.2zh] 置換したとき,\ 置換後の文字のとりうる値の範囲を確認する必要がある. \\[.2zh] 別解は,\ d_1\,とd_2\,を掛けた後で次数下げするものであり,\ 面倒だが本解より自然かもしれない. \\[.2zh] 分子・分母共に4次式であるから,\ 分子に分母と同じ形を無理矢理作って次数下げできる. \\[.2zh] 結局,\ \bunsuu{m}{m^2+1}\,のとりうる値の範囲に帰着できるので,\ 数\text{I\hspace{-.1em}I\hspace{-.1em}I}の微分を利用して求めた. \\[.8zh] m\neqq0で考えると増減表等がややこしくなるので,\ \maru1がm=0の場合を含むことを先に確認した. \\[.2zh] 増減表のみではグラフが描けず,\ とりうる値の範囲はわからない. \\[.2zh] m\to\pm\,\infty\,の極限計算により,\ \bm{m軸が漸近線}であることも考慮してとりうる値の範囲が求まる. \\[.2zh] 「\,f(-\,m)=-\,f(m)よりf(m)が奇関数(原点対称)」を利用するならば,\ m\geqq0のみの考慮で済む. \\\\ \bunsuu{m}{m^2+1}\,という式を見て,\ 相加平均と相乗平均の関係の利用を思い浮かべた学生も多いかもしれない. \\[.8zh] 確かに,\ \bunsuu{m}{m^2+1}=\bunsuu{1}{m+\bunsuu1m}\,と変数を分母に集めると,\ 相加相乗でお馴染みの形\ ○+\bunsuu{1}{○}\,が現れる. \\[1.8zh] よって,\ m>0\ (相加相乗の前提条件)として適用すると,\ S\leqq10\ (m=1のとき等号成立)となる. \\[.2zh] m>0で最大値10とわかるが,\ m\leqq0のときや最小はどうなるのかという問題が生じる. \\[.2zh] さらに,\ 「最大・最小を求めよ」と「とりうる値の範囲を求めよ」では意味合いが微妙に異なる. \\[.2zh] 「最大・最小を求めよ」ならば,\ 最大値10,\ 最小値8さえ求まれば十分である. \\[.2zh] 一方,\ \bm{「とりうる値の範囲を求めよ」では,\ その範囲内のすべての値をとることを示す}必要がある. \\[.2zh] 単に最大値10,\ 最小値8がわかっただけでとりうる値の範囲が8\leqq S\leqq10であるとは言い切れない. \\[.2zh] もしかしたら,\ とりうる値の範囲は8\leqq S\leqq8.5,\ 9.5\leqq S\leqq10かもしれないのである. \\[.2zh] このように,\ とりうる値の範囲を求める問題においては,\ 相加相乗はかなり頼りない. \\[.2zh] 様々な工夫や配慮をして相加相乗で解答できなくもないが,\ ここでは確実なグラフを利用した. \\[1zh] 本解において,\ Sの最大はt=\bunsuu32\ (m=\pm\,1)のときで,\ 長方形の対角線が座標軸と平行になる. \\[.8zh] このとき,\ d_1=d_2=\ruizyoukon{\bunsuu52}\,より,\ 1辺の長さが\ruizyoukon{10}\,の正方形となる. \\\\ 一般に,\ 楕円\,\bunsuu{x^2}{a^2}+\bunsuu{y^2}{b^2}=1の外接長方形の面積の範囲は4ab≦S≦2(a^2+b^2)となる