値域と実数解の取りうる値の範囲

逆像法ではその性質上、「方程式が少なくとも1つの実数解をもつ条件」に帰着することが多い。詳しくは 2次方程式の解の存在範囲 高難度の最終形態 へ。 range

値域を求めよ.実数解の取りうる値の$ 範囲を求めよ.$ $\ 実数x,\ yがx²-2xy+2y²=1を満たすとき,\ xおよび2x+yの$ $\ 取りうる値の範囲を求めよ.$ $\ 実数x,\ yがx²+y²=1を満たすとき,\ x+yの取りうる値の範囲を$  \ 分母を払って整理すると $yx²+(-4y-1)x+5y+2=0}$ { }\ $このxの方程式が,\ 少なくとも1つの実数解をもつことと同値}である.$ 分数関数の値域を普通に求めるには,\ 数III}の微分が必要である. しかし,\ 逆像法を用いると,\ 数II}までの範囲で求めることができる場合がある. 数III}を学習しない文系にとっては必須である. {すべての実数xの集合に対応するすべての像の集合が値域}である. xを1つ定めると,\ それに対応するyが定まる. 逆に考えると,\ {値域のyには,\ 対応する逆像xが存在しているはず}である. よって,\ {xの実数存在条件を考える.}\ そのために,\ 分母を払って{xで整理}する. 念のため,\ (分母)=x²-4x+5=(x-2)²+10であることに留意しておく. 見かけ上xの2次方程式となるが,\ 2次の係数が文字なので場合分けを要する. つまり,\ 2次の係数yが0のときは2次方程式とはならないので別個に考える. 元の式で{y=0として計算すると,\ 対応する実数xが存在する}ことがわかる. これは,\ {y=0が値域に含まれる}ことを意味している. y0のとき,\ {xの2次方程式}となる.\ よって,\ {実数存在条件は判別式}で求まる. 求まった範囲が,\ 場合分けの条件を満たすか否かの確認を忘れない. y=0は値域内,\ y0で\ が値域,\ 合わせて答える. 結局,\ {yの範囲が,\ もう一方の文字xの存在を追求して求まる}のである. { }\ $これが0 a2に少なくとも1つの実数解をもつことと同値}である.$ 2つの実数解をもつ(重解を含む)}とき$ {0 a2の全てのaに対応する全ての像の集合が実数解の取りうる値の範囲.} aを1つ定めると,\ それに対応するxが求まる. 逆に,\ {取りうる値の範囲内のxには,\ 対応する逆像aが存在しているはず}である. よって,\ {aの実数存在条件を考える.}\ そのために,\ {aで整理}する. aの2次方程式となるが,\ 0 a2\ があるため,\ 単純にD0では済まない. {aは0 a2に存在していなければならない}のである. 結局,\ {解の存在範囲(解の配置)問題に帰着}する. その中でも,\ 「特定の範囲に少なくとも1つ実数解をもつ」は最も厄介な型である. しかし,\ 逆像法を用いた場合,\ その性質上よくこの型に帰着する. この型は落とし穴も含めてよく扱い方を確認しておいて欲しい(別ページ). (x-2)³(x+2)0\ を両辺をで割ると,\ (x-2)(x+2)0\ (x2) x=2のとき,\ 00となるから成り立つ. {「xの範囲が,\ もう一方の文字aの存在を追求して求まる」}という構造を要確認.  \ $yで整理すると 2y²-2xy+x²-1=0}$ { }\ $このyの方程式が,\ 少なくとも1つの実数解をもつことと同値}である.$ { }\ 整理すると $13x²-10kx+2k²-1=0}$ { }\ $このxの方程式が,\ 少なくとも1つの実数解をもつことと同値}である.$ 前半は,\ 前問と実質同じ問題である. {xの範囲を求めるには,\ もう一方の文字yの存在を追求すればよい.} yの2次方程式であり,\ 範囲もないので,\ {実数存在条件はD0だけで済む.} 後半を考える. x²-2xy+2y²=1を満たすようにx,\ yを定めると,\ 対応する2x+yが定まる. わかりやすくするために,\ 2x+y=kとおいて,\ 逆に考える. {取りうる値の範囲内のkには,\ 対応する逆像(x,\ y)が存在しているはず}である. を満たす実数(x,\ y)が存在するようkを定める. yの消去でxの2次方程式となるから,\ {xの実数存在条件D0でkが求まる.} xが存在し,\ kが定まれば,\ 2x+y=kにより,\ yの存在も保証される. {「kの範囲が,\ 残りの文字(x,\ y)の存在を追求して求まる」}という構造を要確認. 円x²+y²=1と直線x+y-k=0が交点をもつ}条件は$ { }\ $x+y-k=0と原点との距離  前問の後半と全く同じ問題である. を満たす実数(x,\ y)が存在するようkを定める. もちろん,\ 前問と同様に求めてもよいが,\ もう1つの求め方を示す. 円と直線の方程式であるから,\ {座標平面に容易に図示}することができる. {連立方程式が実数解をもつとは,\ 図形的には交点をもつことを意味する.} よって,\ {円と直線が交点をもつようなkの範囲を求めればよい}のである. x+y-k=0,\ つまりy=-x+kは,\ 傾き-1,\ y切片kの直線である. 傾き-1の直線が円と交わるとき,\ そのy切片の取りうる範囲がkの範囲となる. 結局,\ 上図のように,\ 円と直線が接する状態の間の範囲を考えればよい. 接点の座標(x,\ y)が必要ない場合は,\ 点と直線の距離の公式を利用する. 結局,\ (円の中心と直線の距離)(円の半径)でkの範囲が定まる. 接点の座標(x,\ y)が必要な場合は,\ 連立して判別式の利用によって求める. この場合,\ 前問と全く同じ計算をすることになる. 「=kとおいて交点をもつ範囲を考える」という方法だけは知っていただろう. しかし,\ その方法の根幹には,\ 逆像法の考え方があったのである.

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