参考:微分形接触累乗型
以下の積分漸化式は応用上重要であるために頻出する. 応用は別に取り上げるので,\ ここでは導出だけ示す. 基本的に部分積分して導かれるが,$I_n=∫tan^nxdx$だけは特殊}なので注意する. I_n=∫sin^nxdx\ の漸化式$ [1z {1個分離したsin xを微分形(-cos x)’とみて部分積分}する. %∫f(x)g'(x)dx=f(x)g(x)-∫f'(x)g(x)dx (sin^{n-1}x)’=(n-1)sin^{n-2}x(sin x)’=(n-1)sin^{n-2}xcos x cos²xをsin xに統一,\ 展開・分割すると,\ I_{n-2}とI_nの形となるから,\ I_n=の形に変形すればよい. つまり $I_n=cos^{n-1}xsin x+(n-1)I_{n-2}-(n-1)I_n$ よって $nI_n=cos^{n-1}xsin x+(n-1)I_{n-2}$ と同様である. (cos^{n-1}x)’=(n-1)cos^{n-2}x(cos x)’=(n-1)cos^{n-2}x(-sin x) [3]${I_n=∫(log x)^ndx\ の漸化式$ $I_n}=∫(log x)^ndx=∫(x)'(log x)^ndx}$ ${I_n}=x(log x)^n-∫x n(log x)^{n-1}1xdx$ ${I_n}=x(log x)^n-n∫(log x)^{n-1}dx=x(log x)^{n}-nI_{n-1$ ∫log xdx=∫(x)’log xdx=xlog x-∫x 1xdx=xlog x-x+C\ と同じ要領である. {(log x)^n}’=n(log x)^{n-1}(log x)’=n(log x)^{n-1}1x [4]${I_n=∫x^ne^xdx\ の漸化式$ $I_n}=∫x^ne^xdx=∫x^n(e^x)’dx}=x^ne^x-n∫x^{n-1}e^xdx=x^ne^x-nI_{n-1$ これは[3]でlog x=tと置換したものである.log x=t\ のとき\ x=e^t\ より {dt}{dx}=1x={1}{e^t} よって dx=e^tdt より ∫(log x)^ndx=∫t^ne^tdt [5]${I_n=∫tan^nxdx\ の漸化式$ [1zh tan²xを分離し,\ 公式\ 1+tan²x={1}{cos²x}\ を利用してcos xで表す.\ さらに展開・分離する. {1}{cos²x}を微分形(tan x)’\ とみなすと,\ {微分形接触累乗型}の積分である. tan x=t\ と置換積分する