気体の溶解度(ヘンリーの法則4パターン)

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気体の溶解度と温度の関係   一定の圧力下では,\高温になるほど気体の溶解度は小さくなる.高温では気体分子の熱運動が激しくなり,\ 溶液から飛び出しやすくなるからである.  気体の溶解度と圧力の関係   溶媒と反応せず,\ 溶解度が比較的小さい気体}に対して,\ ヘンリーの法則}が成立する.   ヘンリーの法則(圧力による表現)}一定温度で一定量の溶媒に溶ける気体の質量(物質量)は, その気体の圧力(分圧)に比例する. ヘンリーの法則(体積による表現) 一定温度で一定量の溶媒に溶ける気体の体積は, その圧力下で測定すれば,\ 圧力に関係なく一定である. ただし,\ 最初の圧力下に換算すると圧力に比例する.   標準状態(0℃,\ $P=1.010⁵$Pa)において,\ 酸素が$V$L}の溶媒に1mol溶けるとする.   また,\ その圧力下で測定した体積を体積},\ 最初の圧力下に換算した体積を体積}とする. ヘンリーの法則は,\ 水に溶けやすいNH₃や{HCl}に対しては成立しない. この法則は表現が紛らわしいので,\ 具体例で理解する必要がある. 圧力を2倍,\ 3倍にしたとき,\ 溶媒に溶ける酸素(O₂=32)の質量・物質量・体積の変化を考える. {溶ける酸素の質量と物質量はいずれも2倍,\ 3倍となる.}\ これはわかりやすいだろう. 問題は体積である.\ 圧力が2倍になって溶ける量が2倍になれば,\ 体積も2倍になるはずである. しかし,\ ボイルの法則PV=(一定)より,\ {圧力と体積は反比例}する. つまり,\ 圧力が2倍になると体積は12倍になるから,結局\ (2倍)(12倍)=1倍となる. 同様に,\ {圧力を3倍にして溶ける量が3倍になっても,\ 体積は圧力で13倍にされる.} 要するに,\ {溶ける気体の体積は,\ 圧力が変わっても常に1倍となる}わけである. ただし,\ これは{その圧力下で測定した場合}の話である. つまり,\ {3Pにしたとき,\ その3Pのもとで体積を考えるときに1倍になる}のである. さて,\ {3Pにしたときに溶ける気体の体積を最初の圧力Pのもとでの体積に換算する.} 3Pにしたとき,\ 溶ける量は3倍になっている. よって,\ {3Pで溶ける体積を最初と同じ圧力Pを基準にして考えると3倍になる}はずである. {圧力を2P,\ 3Pにしたとき,\ 測定基準を常にPとするならば,\ 溶ける体積も2倍,\ 3倍になる.} つまり,\ {最初の圧力下に換算した体積は圧力に比例する}といえるわけである. 溶ける気体の体積を問われた場合,\ {その圧力下での体積なのか換算した体積なのかに注意して求める.} その圧力下での体積ならば常に一定(変化なし),\ 換算した体積ならば圧力(分圧)に比例する. 標準状態(0℃,\ $1.010⁵$Pa)において,\ 窒素,\ 酸素は水1Lにそれぞれ24mL,\ 48mL 溶ける.\ ここで,\ 窒素と酸素の物質量比が$4:1$である混合気体を0℃,\ $1.010⁵$Paに 保って10Lの水と接触させた. ${N₂}=28,\ O₂=32$  水に溶解している窒素と酸素のこの条件下における体積[mL]を求めよ.  水に溶解している窒素と酸素の標準状態に換算した体積[mL]を求めよ.  水に溶解している窒素と酸素の質量を求めよ.  溶解する気体の体積は,\ その条件下で測定すれば圧力によらず一定}となる. { }よって,\ 水の体積のみに比例}する. その圧力での測定ならば,\ 圧力によらず常に水1L}に24mL},\ 48mL}溶ける. 水は10L}あるから,\ その10倍が溶けているはずである. \溶解する気体の体積は,\ 標準状態に換算すると分圧に比例}する. 窒素の分圧は 題意より,\ 窒素の圧力(分圧)が1.010⁵Pa}のとき,\ 窒素は水1L}に24mL}溶ける. 今,\ 混合気体の全圧が1.010⁵Pa}であるから,\ 窒素と酸素の分圧は1.010⁵Pa}ではない. よって,\ まず窒素と酸素の分圧を求める必要がある.\ {(分圧比)=(物質量比)}を利用すればよい. 全圧のうち45が窒素,\ 15が酸素である(4:1).\ この分圧をもとにして体積を求める.溶ける窒素の体積を標準状態に換算したものである. さらに,\ 水の体積が10L}(10倍)であることも考慮して求める.\ 酸素の体積も同様である.  溶解する気体の質量は分圧に比例}する. 窒素の質量は 酸素の質量は まず,\ 24mL}と48mL}を質量に換算}する. 後は,\ と同様に分圧と水の体積に比例することを考慮すればよい.\ 酸素の体積も同様である.
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