最初の式が有限等比級数になっていますが、無限等比級数の誤りですm(_ _)m
初項1,\ 公比$-x\ (0 x<1)$の無限等比級数を考える. 初項1,\ 公比$-x²\ の無限等比級数を考える. 一般に,\ 初項a,\ 公比r\ (の無限等比級数は収束し,\ その和は\ {a}{1-r}\ で表される. -のとき,\ 等比数列の和\ {a(1-r^n)}{1-r}\ においてn→∞とすると,\ r^n→0\ だからである. さて,\ 特定の無限等比級数の両辺を定積分することで面白い等式が得られることがある. 特に,\ が有名で,\ これらを背景とする問題が頻出である. しかし,\ {有限において可能な操作が無限の場合にも可能とは限らない}(詳細は大学で学習). よって,\ 上で示したように単純に無限級数の両辺を積分するのは問題がある. この点をどのように解決するかは後の問題で確認してほしい. これらは,\ 次のマクローリン展開(大学で学習)においてx=1としたものである. log(1+x)=x-{x²}{2}+{x³}{3}-{x⁴}{4}+ \arctan x=x-{x³}{3}+{x⁵}{5}-{x^7}{7}+ (-1 x1) (\arctan x\ は,\ tan xの逆関数) 初項1,\ 公比-x,\ 項数n+1個の等比数列について,\ 等比数列の和の公式を適用すると 左辺と右辺を定積分した後,\ 極限をとると 結局,\ {lim[n→∞]∫{(-x)^{n+1{1+x}dx=0\ さえ示せば等式が証明できる}のである. メルカトル級数・ライプニッツ級数は様々な表現で出題されるが,\ この根幹は同じである. さて,\ 計算できない定積分の極限を求めるため,\ {はさみうちの原理}を利用する. 負の値をとると面倒なので絶対値をつける.\ 一般に,\ {∫f(x)dx}∫f(x)}dx}\ が成立する. 積分区間\ 0 x1\ より,\ xは負ではない.\ よって,\ (-x)^{n+1=(-1)^{n+1}x^{n+1=x^{n+1}\ となる. 積分区間0 x1を元に不等式を作る.\ 本問では{分母を評価}すると積分可能な関数ではさめる. 絶対値をつけてx^{n+1}(0)にしたことにより,\ 各辺に掛けても不等号が逆転せずに済む. 0に収束することを示すのであるから,\ 結局\ {0 {x^{n+1{1+x} x^{n+1\ と考えれば十分である. 分子を評価すると ∫{x^n}{1+x}dx\ では意味がなく,\ ∫{1}{1+x}dx=log2であるからはさみうちの原理が使えない. さえできれば,\ は∫{1}{1+x}dx\ と\ ∫{1}{1+x²}dx\ の積分計算である. 前者は公式∫1xdx=log x+C\ の1次式置換型,\ 後者はx=tanθと置換する特殊な型である. $I_n=∫0}{π/4tan^nxdx\ (n=0,\ 1,\ 2,\ )\ とする.$ $I₀,\ I₁$を求めよ. $I_n+I_{n+2}={1}{n+1}$\ を示せ. $lim[n→∞]I_n=0$\ を示せ. $1-13+15-17+,12-14+16-18+\ を求めよ. tan x={sin x}{cos x}\ とし,\ {分子が分母の微分型}とみて定積分する. {1}{cos²x}\ を微分形とみなすと{微分形接触累乗型}として積分できる. 気付かなければ\ tan x=tと置換積分することになる. はさみうちの原理 直接積分計算ができないので,\ {はさみうちの原理}を利用する. 積分区間0 x{π}{4}\ に着目すると,\ 下限の0は容易に示される. 後は0に収束する式で上からはさむ必要がある.\ lim[n→∞]{1}{n+1}=0\ より,\ が利用できそうである. つまり,\ I_n I_n+I_{n+2}\ (I_{n+2}0)を示せばよい.\ これも積分区間に着目して示される. これを利用したのが別解である.\ ただし,\ 下限は簡単に0とした. {有限和で表した後,\ 極限に飛ばす.} I_n+I_{n+2}={1}{n+1}\ より,\ {1}{2k+1}=I_{2k}+I_{2k+2}\ と表せる. これに(-1)^kを掛けてすべて書き出すと,\ 中央が相殺されて両端が残る. 後は極限に飛ばせばよい.\ lim[n→∞]I_n=0\ ならば,\ lim[n→∞]I_{2n+2}=0\ である. 1-13+\ をI_nで表してからすべて書き出す方法は巧妙に感じるかもしれない. 階差数列型漸化式\ a_{n+1}-a_n=f(n)\ から一般項a_nを導く過程が次である. 本問の漸化式は\ a_{n+1}+a_n=f(n)\ であり,\ {階和}数列型漸化式}といえる(隣り合う項の和}がnの式). この場合,\ {足し引きを交互に行うことで一般項a_nを求める}ことができる. こうして\ (-1)^{n-1}a_n=a₁+n-1}(-1)^kf(k)\ が導かれる. 試しに,\ 漸化式\ a_{n}+a_{n+1}={1}{n+1}\ の両辺をn=0から交互に足し引きしていくとする. (a₁+a₂)-(a₂+a₃)+(a₃-a₄)-(a₄+a₅)+=1-12+13-14+ つまり,\ {元々は漸化式から無限和が導かれたのであり,\ 解答はその逆にすぎなかった}のである. 本問は1つおきの漸化式なので,\ 偶数項の場合と奇数項の場合で異なる無限和が得られた. また,\ 1つおきの漸化式ゆえ,\ Σk=0}{n}{(-1)^k}{2k+2}=12Σk=0}{n}{(-1)^k}{k+1}\ としてしまうと中央が消えなくなる.