2変数同次分数関数の最大最小

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円$(x-5)²+(y-5)²=5$上を動くとき,\ ${x-y}{x+y}$の最大値・最小値を求めよ. {2変数同次分数関数の最大・最小 $ yx=k$は,\ 原点と点$(x,\ y)$を通る直線の傾きである. 直線$y=kx$と円が共有点をもつ条件は {x-y}{x+y}はすべて1次の項だけでできている. このように,\ すべて同じ次数の項でできている式を{同次式}という. 1次だとわかりにくいかもしれないが,\ 例えば\ {x²-xy+y²}{x²+xy+y²}\ は2次の同次式である. 重要なのは,\ {2変数同次分数式は比を置換することで1変数にできる}ことである. そのため,\ 分母分子をxで割って比の形を作り出す.\ 図より,\ x=0になることはない. 2次の場合,\ x²で割って\ {x²-xy+y²}{x²+xy+y²}={1- yx+{y²}{x²{1+ yx+{y²}{x²={1-k+k²}{1+k+k²}\ とできる. [-.8zh] ちなみに,\ 分数式だけでなく,\ 同次の等式・不等式に対しても同様の発想が有効である. 例えば,\ x²+3y²2xyのとき,\ 1+3{y²}{x²}2 yx\ より\ 1+3k²2k\ とできる. 置換で\ {1-k}{1+k}\ の最大・最小に帰着するが,\ {置換したときは置換したものの範囲の確認を要する.} つまり,\ まずkのとりうる値の範囲を求めなければならない. (x,\ y)は円周上の点なので,\ 図形的には{y=kxと円が共有点をもつkの範囲}を求めることになる. 最大・最小をとるときの(x,\ y)が必要なければ,\ (円の中心と直線の距離)(半径)とするのが速い. 点(x₁,\ y₁)と直線ax+by+c=0の距離の公式 d={ax₁+by₁+ca²+b² 両辺が正なので2乗しても同値である.\ 絶対値は2乗するとはずれる. 最大・最小をとるときの(x,\ y)も必要ならば,\ 連立して判別式D0とするとよい. (x-5)²+(kx-5)²=5 より (1+k²)x²-10(1+k)x+45=0\ D={-5(1+k)}²-45(1+k²)=-20k²+50k-200 より 12 k2 kの範囲が求まれば,\ 後は\ {1-k}{1+k}=-1+{2}{k+1}\ のグラフを考慮して最大・最小が求まる. 最大・最小をとるときの(x,\ y)を求めたければ,\ にkの値を代入すればよい.