絶対不等式の利用② コーシー・シュワルツの不等式

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x²+y²=4\ のとき,\ 2x+y\ の最大値と最小値を求めよ.$ $\ x+y=5のとき,\ x²+4y²\ の最小値を求めよ.$ $\ x+2y+3z=7\ のとき,\ x²+y²+z²\ の最小値を求めよ.$  等号は,\ $cosθ=1\ のとき,\ つまり\ {a∥b\ のとき成立する.$ ${(等号成立条件 a₁:a₂=b₁:b₂})}$}  $\ a=(a₁,\ a₂,\ a₃),\ b=(b₁,\ b₂,\ b₃)\ とすると ${(等号成立条件 a₁:a₂:a₃=b₁:b₂:b₃})}$}  この不等式は,\ ベクトルの内積に関する不等式が本質である.  よって,\ 2乗の和や内積とみなせる式の最大・最小問題で,\ これを利用できる.  相加相乗と同様の理由で,\ 等号成立条件の確認が必須となるので注意. 条件式が2乗の和の等式で,\ 2x+yは内積とみなすことができる. よって,\ コーシー・シュワルツの不等式の利用を考える. {x²+y²\ に着目すると,\ まず\ a=(x,\ y)\ が確定する.} さらに,\ {2x+y\ から,\ (2,\ 1)との内積とみなせばよい}ことがわかる. x:y=2:1は,\ x=2yであるから,\ x²+y²=4と連立して,\ (x,\ y)が求まる. x+yは内積とみなすことができる.\ また,\ x²+4y²は2乗の和である. よって,\ コーシー・シュワルツの不等式の利用を考える. {x²+4y²\ に着目すると,\ まず\ a=(x,\ 2y)\ が確定する.} さらに,\ {x+y=1 x+122y\ と考え,\ b=(1,\ 12)}\ とする. このように,\ {2乗の和を基準にして,\ 無理矢理内積とみなす}のがコツである. x:y:z=1:2:3は,\ {x= y2= z3}\ と考えると扱いやすい. y=2x,\ z=3xとして,\ x+2y+3z=7に代入すればよい.