文字を含む2次関数の最大・最小③ 関数固定で区間が一定幅で動く

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以下はGeoGebraによる作図です。自分でスライダー(区間)を動かして最大・最小がどう変化するかを確認してください。
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関数\ f(x)=x²-4x+5\ (a x a+2)\ の最大値と最小値を求めよ.$ 2次関数の最大・最小(関数固定で区間が一定幅で動く) 数学では,\ 何が一定で何が変化するかを常に意識する必要がある. 本問は,\ 関数(${x²-4x+5}$)が変化しない.\ 一方,\ $a$が変化すると区間の両端が変化する. 一見すると,\ 意識すべき事項はこれだけに思えるかもしれない. しかし,\ 本問は区間の幅が常に2で一定であることの意識が最も重要である. つまり,\ 一定幅区間が左から右に動いたときの最大・最小を考えることになる. 1 最初に,\ 変化しない関数を明確に図示する. $f(x)=x²-4x+5=(x-2)²+1$ 一定幅}の区間を左から右に動かしていき,\ 区間内での最大・最小を考える. { 2} 最大・最小をとるときの${x}$の値が変わる瞬間に着目し,\ 場合分けする. ~[3]より { a<1\ のとき & x=aで最大値a²-4a+5 a=1\ のとき & x=1,\ 3で最大値2 a>1\ のとき & x=a+2で最大値a²+1 とにかく,\ 関数x²-4x+5と区間の幅2が一定であることを強烈に意識する. 3つの図は,\ 関数が一定で,\ 区間幅を2に保ったまま動くことがわかるよう上下でそろえてある. {区間が左の方にある場合},\ 最大をとるのは{区間の左端x=aのとき}である. ここから{幅2の区間を右に移動}させていき,\ {最大をとるときのxの値が変わる瞬間を探す.} このとき,\ {区間の中央に着目}する必要がある. 一般に,\ 中央は両端を足して2で割ると求まる.\ aとa+2の中央は\ {a+(a+2)}{2}=a+1\ である. 最大がx=aのみから変わるのは,\ {区間の中央x=a+1が軸x=2と一致する瞬間}である. このとき,\ {x=1,\ 3の両方で,\ 同じ値の最大}をとる. 区間がこの瞬間から{少しでも右に移動すると,\ 区間の右端x=a+2で最大}をとるようになる. 要するに,\ {区間の中央a+1が軸2の左側,\ ちょうど2,\ 2の右側の3つの場合分け}になる. [3]のf(a+2)は,\ (x-2)²+1に代入するとすぐに求まる. 前問の最大値と最小値を$a$の関数とみてそれぞれ$M(a),\ m(a)$と表す. $b=M(a)$と$b=m(a)$のグラフを同一の$ab$平面上に図示せよ. M(a)とm(a)のグラフの意味合いを確認しておく. y=x²-4x+5は下に凸の2次関数なので,\ 区間の端x=a,\ a+2のいずれかで最大をとる. すなわち,\ f(a)=a²-4a+5とf(a+2)=a²+1を比較して大きい方が最大である. よって,\ {f(a)とf(a+2)のグラフの上にある方をなぞるとM(a)のグラフとなる.} f(a+2)は,\ f(a)のaをa+2に置き換えたものである. よって,\ f(a+2)はf(a)をa方向に-2平行移動したグラフである. まず,\ 頂点が区間内にあるとき(0 a2)はそこで最小となる. 頂点が区間内にないとき,\ 区間の端x=a,\ a+2のいずれかで最小をとる. よって,\ {f(a)とf(a+2)のグラフの下にある方をなぞるとm(a)のグラフとなる.}