不等式の基本性質と式の値の範囲

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不等号の盲点 2つの実数$a,\ b$に対し,\ $a>b,\ a=b,\ ab}${ま}{た}{は}${a=b}$}」}を意味する($a>b$かつ$a=b$はありえない). つまり,\ $a>b$と$a=b$のどちらか一方が成り立てば,\ $a b$は正しい不等式である. よって,\ $10$はもちろん($1>0$が成り立つ),\ $00$も正しい不等式}である. $0>0$は成り立たないが,\ $0=0$が成り立つからである. {不等式の性質 は,\ 不等式の両辺に{同じ数を足したり引いたりしてもよい}ことを意味する. [3]は,\ 不等式の両辺に{同じ正の数を掛けたり割ったりしてもよい}ことを意味する. [4]は,\ 不等式の両辺に{同じ負の数を掛けたり割ったりすると不等号の向きが変わる}ことを意味する. [5]は,\ {2つの不等式の各辺を足し合わせてよい}ことを意味する.\ これはとから導ける. lll} abのときx+y>a+bである. {どちらか一方でも等号がついていない場合,\ x+y=a+bとなることはない}からである. 不等式の性質を用いて示すと以下のようになる.  x aの両辺にyを足すと x+y a+y  y>bの両辺にaを足すと a+y>a+b  よって x+y a+y>a+b より x+y>a+b 2数$x,\ y$の小数第1位を四捨五入するとそれぞれ2,\ 5になるとき,\ $4x-3y$の値の範囲 を求めよ. [-.8zh] 小数第1位を四捨五入すると2,\ 5になる2数の範囲は  xとyの範囲さえ正しく不等式で表現できれば,\ 後は先の問題と同様である. 小数第1位を四捨五入して2になるのは1.5からなので,\ 1.5 xについては問題ないだろう. 問題は上限であり,\ x2.4としてしまう{誤り}が多い. 「小数第1位を四捨五入」は,\ 「小数第1位までの有限小数」を意味しない. 小数第2位以降も続く可能性があり,\ 例えばx=2.4999も小数第1位を四捨五入すると2である. 結局,\ 2.5未満であれば条件を満たす.\ つまり,\ x<2.5である.