炭素原子はその性質上無限ともいえる関連化合物をもつ。有機化学ではこの炭素化合物の構造を学習する。
無機化学に比べれば暗記が問われる割合はかなり低く、せいぜい3割くらいのイメージである。逆に言えば、残りの7割は思考力が問われることになる。ただし、暗記を前提としての思考なので、問題の割合は低くても暗記の重要度はかなり高い。
無機化学では元素による性質の違いが問われたが、有機化学では同じ元素からなる物質の構造が問われる。実際の問題では、与えられた情報からパズルを組み立てるように構造を考えていく。無機化学は暗記ばかりでつまらなかったという学生も、有機化学は楽しく学習を進めることがはずである。
当サイトの内容はセンター試験+α程度の暗記事項が少なすぎず多すぎず適度にまとまっているので試験対策に最適である。有機化学は暗記だけでは対応できないので、基本事項の暗記後は問題集でひたすら演習を繰り返してほしい。レベルが高くなるほどパズルのピースが多くなり、想定すべき構造パターンも多くなるため、中々大変である。
なお、無機化学と同様に以下を1通り理解していることを前提とする。
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