structure-determination

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炭素,\ 水素,\ 酸素だけからなる化合物A,\ B,\ C,\ Dを構成する元素の割合を調べたとこ \\[.2zh] \hspace{.5zw}ろ,\ いずれも質量パーセントで炭素64.9\%,水素13.5\%であった.\ また,\ 分子量は74で \\[.2zh] \hspace{.5zw}あった.\ A,\ B,\ C,\ Dはナトリウムを加えると気体が発生した.\ AとBの酸化生成物に \\[.2zh] \hspace{.5zw}アンモニア性硝酸銀水溶液を加えて暖めたところ,\ 金属が析出した.\ 分子内脱水すると, \\[.2zh] \hspace{.5zw}BとDからは同じ化合物が得られ,\ Cからは幾何異性体が存在する化合物が得られた. \\[.2zh] \hspace{.5zw}Dは沸点が最も低かった.\ A,\ B,\ C,\ Dの構造式を示せ.\ $\ce{H}=1.0,\ \ce{C}=12,\ \ce{O}=16$\\ {O}は 100-(64.9+13.5)=21.6\ [\%]$ \\[.5zh]  よって $\textcolor{red}{\bunsuu{64.9}{12}:\bunsuu{13.5}{1.0}:\bunsuu{21.6}{16}}\kinzi5.41:13.5:1.35\kinzi\textcolor{red}{4:10:1}$ より \textcolor{cyan}{組成式\ \ce{C4H10O}} \\[.5zh]  A,\ B,\ C,\ Dの分子量は74で,\ $\ce{C4H10O}=74$であるから,\ \textcolor{cyan}{分子式も\ce{C4H10O}}\,である. \\[-1zh]   まず\bm{組成式}を求め,\ 次に\bm{分子量から分子式を求める}(ここまでで間違えると残り全滅). \\[.2zh] さらに,\ \bm{不飽和度}を確認する.\ このとき,\ \bm{\ce{O}は無視してよい.} \\[.2zh] 4個の\ce{C}に対する\ce{H}の最大数は2\times4+2=10で,\ 実際も10個あるから\bm{不飽和度は0}である. \\[.2zh] よって,\ \bm{二重結合や環をもたない.} \\[.2zh] 後は\bm{\ce{H}を無視し(自動的にそろう),\ 単結合からなる\ce{C}と\ce{O}のみの構造を考える.} \\[1zh] 1個の\ce{O}を含む単結合の化合物は\bm{アルコールかエーテル}である. \\[.2zh] ナトリウムで気体を発生するとあるから,\ \textbf{\text{A~D}はアルコール}である. \\[.2zh] 異性体が少ない場合は\bm{すべて書き出してから特定していくのが確実}である. \\[1zh] \bm{分子式\ce{C4H10O}のアルコールの異性体は4種類}(暗記推奨)あり,\ すべて書き出すと上のようになる. \\[.2zh] 左上は1\text{–}ブタノール\,(第一級),\ 右上は2\text{–}ブタノール(第二級), \\[.2zh] 左下は2\text{–}メチル\text{–}1\text{–}プロパノール(第一級),\ 右下は2\text{–}メチル\text{–}2\text{–}プロパノール(第三級)である. \\[1zh] 「アンモニア性硝酸銀水溶液を加えると金属析出」 \\[.2zh]  →「\bm{酸化生成物が還元性(銀鏡反応)を示す(アルデヒド)}」 \\[.2zh]  →「\textbf{\text{AとB}は第一級アルコール}」 \\[1zh] 分子内脱水の条件の処理は面倒なので後回しにして,\ 先に沸点の条件を処理する. \\[.2zh] アルコールの\bm{沸点は第一級第二級第三級}である(立体障害が大きいと水素結合しにくい). \\[.2zh] よって,\ \text{D}は第三級アルコールである(確定). \\[1zh] 最後に,\ 分子内脱水の条件を処理するため,\ 分子内脱水後の化合物を全て書き出すと次のようになる. \\[.2zh] 1\text{–}ブタノール 2\text{–}ブタノール \\\hline 2\text{–}メチル\text{–}1\text{–}プロパノール \text{–}メチル\text{–}2\text{–}プロパノール \\\hline 条件から,\ \text{C}が2\text{–}ブタノール(幾何異性体が存在)とわかる. \\[.2zh] また,\ \text{B}が2\text{–}メチル\text{–}1\text{–}プロパノール(\text{D}と同じ生成物)とわかる. \\[.2zh] 最後に残った第一級アルコールが\text{A}である. 分子量100以下のエステルA,\ B,\ C,\ Dそれぞれ18.0mgを燃焼させたところ,\ いずれ \\[.2zh] \hspace{.5zw}も二酸化炭素36.0mg,\ 水14.7mgが得られた.\ A,\ B,\ Cを加水分解すると,\ AからはE \\[.2zh] \hspace{.5zw}とF,\ BからはGとH,\ CからはGとIが得られた.\ Fを酸化するとEが得られた. \\[.2zh] \hspace{.5zw}また,\ FとIはヨードホルム反応,\ Gは還元性を示す化合物であった.\ A,\ B,\ C,\ Dの \\[.2zh] \hspace{.5zw}構造式を示せ. \\  $\ce{C}の質量は 36.0\times\bunsuu{12}{44}\kinzi9.82$ \\[.2zh]  $\ce{H}の質量は 14.7\times\bunsuu{2}{18}\kinzi1.63$ \\[.2zh]  $\ce{O}の質量は 18.0-(9.82+1.63)=6.55$ \\[.5zh]  組成式\ \ce{C2H4O}} \\[.5zh]  エステルは\ce{O}を少なくとも2個もつ. \\[.2zh]  また,\ $\ce{C2H4O}=44$と分子量100以下分子式は\ \ce{C4H8O2}}ギ酸プロピル)ギ酸イソプロピル)酢酸エチル)プロピオン酸メチル) 組成式→分子式の順で求め,\ さらに\bm{不飽和度}を確認する. \\[.2zh] 4個の\ce{C}に対する\ce{H}の最大数は\ 2\times4+2=10\ だが,\ 実際は2個少なく,\ \bm{不飽和度は1}. \\[.2zh] \bm{\ce{- COO -}\,に二重結合が1個含まれる}から他に二重結合や環はない. \\[.2zh] 残りの\bm{3個の\ce{C}をエステル結合の左右に分配}して全て書き出すと\bm{4種類}ある. \\[.2zh] このとき,\ \ce{R-COO-R}’\ において,\ \ce{R}は\ce{H}でもよい. \\[.2zh] しかし,\ \ce{R}’を\ce{H}にするとエステルではなくカルボン酸になるので注意. \\[1zh] エステルは\bm{加水分解後(エステル結合前)の化合物で構造決定}することが多い. \\[.2zh] 加水分解後の化合物をすべて書き出して特定していく. \\[.2zh] 加水分解後の化合物は,\ \bm{\ce{- COO -}を,\ \ce{CO}と\ce{O}に分け,\ \ce{CO}に\ce{OH},\ \ce{O}に\ce{H}をつける.} \\[1zh] \ce{H-COO-C3H7}\ce{H-COOH}\ +\ \ce{HO-C3H7} (ギ酸\ +\ 1\text{–}プロパノール) \\[.2zh] \ce{H-COO-CH(CH3)CH3}\\ce{H-COOH}\ +\ \ce{CH3-CH(OH)-CH3} (ギ酸\ +\ 2\text{–}プロパノール) \\[.2zh] \ce{CH3-COO-C2H5}\ce{CH3-COOH}\ +\ \ce{HO-C2H5} (酢酸\ +\ エタノール) \\[.2zh] \ce{C2H5-COO-CH3}\ \ce{C2H5-COOH}\ +\ \ce{HO-CH3} (プロピオン酸\ +\ メタノール) \\[1zh] \text{「AからEとFが生じ,\ Fを酸化してEが得られた」→\textbf{「Fが第一級アルコール,\ Eがカルボン酸}」} \\[.2zh] \text{また,\ \textbf{EとFの炭素数が等しい}から,\ Eが酢酸で,\ Fがエタノール,\ つまりAは\textbf{酢酸エチル}である.} \\[.2zh] 加水分解後の生成物でヨードホルム反応を示すのは,\ \bm{2\text{–}プロパノールとエタノール}である. \\[.2zh] \ce{CH3-CH(OH)-R}の構造をもつ化合物がヨードホルム反応を示すのであった. \\[.2zh] \text{Fはエタノール}が確定済みである. \\[.2zh] よって,\ \text{I}が2\text{–}プロパノール,\ つまり加水分解して\text{I}を生じる\ce{C}は\bm{ギ酸イソプロピル}である. \\[.2zh] エステルを加水分解して生成する化合物の中で還元性を示すのはギ酸だけである(\text{G}). \\[.2zh] \text{G}は\text{BとC}から得られるから,\ \textbf{\text{B}がギ酸プロピル},\ 残った\textbf{プロピオン酸メチルが\text{D}}となる.