直線群によるディオクレスのシッソイドとデカルトの正葉線の媒介変数表示

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直線$y=tx$との共有点を考えることにより,\ 次の曲線を媒介変数$t$を用いて表せ.  $y²-{x³}{1-x}=0$         $x³+y³-3xy=0$ {ディオクレスのシッソイドとデカルトの正葉線} 曲線が見慣れないだけで前項と同様である. 原点(0,\ 0)はx={t²}{1+t²},\ y={t³}{1+t²}\ に含まれるから,\ 結局これだけが答えである. 曲線y²-{x³}{a-x}=0\ (a>0)をディオクレス(古代ギリシャの数学者)のシッソイドという. 疾走線とも呼ばれるが,\ 「疾走」に意味はなく,\ シッソイドを音訳しただけである. 中心( a2,\ 0)の円上にある点{A}と原点{O}を通る直線が直線x=aと交わる点を{B}とする. {OP=AB}を満たすような点{P}の軌跡がシッソイドである. $x³+y³-3xy=0$に$y=tx$を代入すると $x³+t³x³-3tx²=0$ { }よって $x²{(1+t³)x-3t}=0$ { }ゆえに $x=0$または$(1+t³)x-3t=0$ { }$(1+t³)x-3t=0$において,\ $t=-1$とすると$3=0$となり矛盾する. 前問の1+t²は常に正であったが,\ 1+t³はt=-1のとき0になるので安易に割ってはならない. 曲線x³+y³-3axy=0をデカルトの正葉線といい,\ y=-x-aを漸近線にもつ. あの「我思う、故に我在り」という命題を提唱した哲学者ルネ・デカルトが発見した曲線である.