ライプニッツの定理とその証明(積の微分法の公式のn回微分への拡張)

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積の微分法の公式は,\ ${f(x)g(x)}’=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)$であった. これを${n}$回微分にまで拡張したものがライプニッツの定理である. dy}{l} 2つの関数$f,\ g$が$n$回微分可能で,\ $f^{(0)}=f,\ g^{(0)}=g$であるとする. $(fg)^{(n)}=Σk=0}{n}C nkf^{(n-k)}g^{(k)$ 数学的帰納法] $n=1}$のとき $(左辺)=(fg)’=f’g+fg’,(右辺)=C 10f’g+C11fg’=f’g+fg’$ { }{$n=1$のとき} よって,\ 与式は成り立つ. \$が成り立つと仮定する. が成り立つことを証明する. { }よって,\ $n=l+1$のときも与式は成り立つ. ,\ より,\ 全ての自然数$n$について与式は成り立つ.} ライプニッツの定理は,\ {二項定理と全く同じ形}をしている. 二項定理 (a+b)^n=Σk=0}{n}C nka^{n-k}b^k {二項定理 (a+b)^n}=C n0a^n+C n1a^{n-1}b+C n2a^{n-2}b²++Cn}{n-1}ab^{n-1}+C nnb^n 非常に美しく覚えやすい公式なので,\ 知識としてもっておくのもよいだろう. ごくまれに証明問題が大学入試で出題されるが,\ まあまあ難しい. 数学的帰納法では通常n=kとして証明を行うが,\ Σk=0}{n}でkが使われているのでここではlを用いた. 仮定した式を微分すると,\ f^{(n-k)}g^{(k)}の部分が一致する組ができるので,\ それらを組み合わせる. その後,\ {二項係数の有名等式\ C nr+Cn}{r+1}=Cn+1}{r+1\ を適用するのが最大のポイントである. 例えば,\ C31+C32=C42,C64+C65=C75\ などが成立する. 証明すべきかは微妙なところだが,\ 証明できるようにはしておかなければならないので示しておく. なお,\ 公式として覚えるだけならば,\ その意味合いを理解しておけば簡単である. 「2つの数を足して下に書いていく」というパスカルの三角形の成り立ちそのものを意味している. ₀ ライプニッツの定理を用いて,\ $y=x²e^{-x}$と$y=x²sin x$の第$n$次導関数を求めよ. わかりやすくするため,\ x²をg(x)とみてライプニッツの定理を適用した. n3のとき(x²)^{(n)}=0であるから,\ 4項目以降は考慮しなくてよい.