酸と塩基の中和反応

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neutralization
アレニウスによる酸・塩基の定義}}酸}  水に溶けて\ce{H^+}を出す物質\ce{HCl},\ \ce{H2SO4},\ \ce{CH3COOH} 塩基} 水に溶けて\ce{OH^-}を出す物質} \ce{NaOH},\ \ce{Ca(OH)2},\ \ce{NH3}   4例目のように,\ 塩基がアンモニア\ce{NH3}である中和反応はやや特殊}}である. \\[.2zh]   \ce{NH3}は水溶液中で,\ NH3 + H2O = NH4^+ + OH^-}\ のように電離して塩基性を示す.}} \\[.2zh]   そこで,\アンモニアは一旦水を加えて塩基\ce{NH4OH}と考え,\ 後で水を取り除く.}} \\[.5zh]   塩酸とアンモニア水の中和反応 \ce{H+ Cl- + NH4+ OH- -> NH4Cl + H2O} \\[.2zh]     両辺から\ce{H2O}を除く}と   HCl + NH3 -> NH4Cl}} \\[.5zh]   結局,\ アンモニアとの中和反応では,\ アンモニウムイオン\ce{NH4+}の塩のみができる.}} \\[.2zh]   これさえ把握しておけば,\ 一旦水を加えずとも以下のように直ちに反応式を作成できる. \\[.5zh]    硫酸とアンモニア水の中和反応 H2SO4 + 2NH3 -> (NH4)2SO4 中学で学習した最も基本的な反応原理であり,\ イオン反応式H+ + OH- -> H2O}\ が根幹をなす. \\[.4zh] 酸と塩基をそれぞれ陽イオンと陰イオンに分け,\ 別のイオンと組み合わせればよい. H+ Cl- + Na+ OH- -> Na+ Cl- + H2O 結局,\ \bm{酸の陰イオンと塩基の陽イオンが結びつく}ことになり,\ これを{塩}{えん}}}という. \\[.2zh] \bm{塩基と塩は全くの別物}なので注意すること.\ 酸と塩基が中和反応してできるのが塩である. \\[1zh] 重要なのは,\ \bm{反応前の物質が与えられただけで,\ 化学反応式を自分で作成できること}である. \\[1zh] \toi\ \ \ce{HCl}と\ce{Zn(OH)2}\ を混ぜると? \\[.5zh] \kai\ \ まず,\ \bm{与えられた反応前の各物質の特性は何かを考える}必要がある. \\[.2zh] さらに,\ \bm{物質がその特性を持っているとき,\ どういう反応が起こるかを原理から考える.} \\[.2zh] HCl}は酸,\ \ce{Zn(OH)2}\ は塩基であるから,\ それらを混ぜると中和して水ができるはずである. \\[.4zh] よって,\ \ce{2HCl + Zn(OH)2 -> ZnCl2 + 2H2O}\ という化学反応式を作成できる. \\[1zh] 今まで原理を考えずに適当にイオンを組み合わせていただけの人は反省する必要がある. \\[.2zh] 中和反応ならたまたま作れても,\ 他のより複雑な原理に基づく化学反応式は作れない. \\[1zh] \bm{塩から逆に反応前の酸と塩基を推定できるか}も重要である. \\[.2zh] \ce{NaCl}は,\ 陽イオン\ce{Na+}に\ce{OH-}を結びつけて,\ 塩基\ce{NaOH}由来の塩であるとわかる. \\[.2zh] 同様に,\ 陰イオン\ce{Cl-}に\ce{H+}を結びつけて,\ 酸\ce{HCl}由来の塩であるとわかる.