
Be}, {Mg}, 及びアルカリ土類金属({Ca},\ {Sr},\ {Ba})の単体 アルカリ土類金属は,\ {Be},\ {Mg}以外の2族元素で,\ アルカリ金属に近い性質}をもつ. {Be}, {Mg}をアルカリ土類金属に含めないのは,\ 全く性質が異なるからである. イオン化傾向が大きいため, 単体は融解塩電解}で得る}. 2族元素 {アルカリ土類金属 炎色反応{橙}深赤} 緑} 水との反応 {熱水}と反応(H₂発生})常温}で反応(H₂発生})} 水酸化物 水に難溶(沈殿){水に溶けて強塩基性 Be(OH)₂ v} {Mg(OH)₂ v}Ca(OH)₂} {Sr(OH)₂} {Ba(OH)₂ 2}*{硫酸塩水に溶ける}水に難溶(沈殿) {CaSO₄ v} {SrSO₄ v} {BaSO₄ v アルカリ金属に比べ,\ 2族元素は原子核の正電荷が多く,\ 電子殻を強く引きつけるようになる. すると,\ {原子半径が小さくなり,\ 密度は大きくなる.} 自由電子の数も多く,\ 電子密度が高くなるため,\ {金属結合が強くなり,\ 融点・硬さが大きくなる.} 価数の増大によりクーロン力が強くなるため,\ {アルカリ金属よりも塩が水に溶けにくくなる.} 水との反応 {Ca + 2H₂O Ca(OH)₂ + H₂} (酸化還元反応) %2価以上の陰イオンと水に不溶性の塩を作りやすい(強いクーロン力が働く). カルシウム{Ca}の化合物}石灰石}熱分解} 生石灰} H₂O} 消石灰} e{CO₂石灰石}過剰CO₂} [-0.7zh] {CaCO₃Ca(OH)₂}CaCO₃ 加熱}]} {Ca(HCO₃)2 $石灰石(大理石){CaCO₃}を強熱して分解すると,\ 生石灰{CaO}が生成する. { ${CaCO₃ -{加熱}]} {CaO + CO₂$} ($塩基性酸化物+酸性酸化物\ →\ 塩の逆$}) 生石灰{CaO}に水を加える. { ${CaO + H₂O } {Ca(OH)₂$} ($塩基性酸化物+水\ →\ 水酸化物}$) 石灰水}(消石灰{Ca(OH)₂}水溶液})}にCO₂を吹き込むと{CaCO₃}が沈殿して白濁する. { ${Ca(OH)₂ + CO₂ } {CaCO₃ v + H₂O$} ($塩基+酸性酸化物\ →\ 塩+水}$) この反応は二酸化炭素の検出に利用される. 過剰のCO₂を吹き込むと,\ 炭酸水素カルシウムとなり,\ 再び溶解する. 加熱すると逆反応が起こり,\ 白濁に戻る. { ${CaCO₃ + CO₂ + H₂O <=>[過剰CO₂}][加熱]} {Ca(HCO₃)2$} 生石灰{CaO}とコークス{C}を強熱すると,\ カーバイド{CaC2}が生成する. { ${CaO + 3C {CaC2 + {CO}$} \maru6カーバイドに水を加えると, 消石灰とアセチレンが生成する. (無機物\ →\ 有機物}) { ${CaC2 + 2H₂O }{Ca(OH)₂{\ +\ }{C2H₂ ^$} \maru7セッコウ{CaSO₄.2H₂O}を加熱すると,\ 焼きセッコウ(液体状)になる. { ${CaSO₄}{2H₂O <=>[加熱}][放置で硬化] CaSO₄}12H₂O$} \maru8湿った消石灰{Ca(OH)₂}は塩素を吸収し,\ さらし粉を生成する. $Ca(OH)₂ + Cl₂ {CaCl(ClO)}H₂O %硬水({Ca²+},\ {Mg²+}を多く含む),\ 軟水(少量含む) 炭酸塩の熱分解反応であり,\ {アルカリ金属以外の炭酸塩に共通する.} 反応の根幹は,\ CO₃²- + H₂CO₃ HCO₃^-\ である. 炭酸は,\ {H₂CO₃ H+ + HCO₃^-}(第1電離)が起こりやすい. 一方で,\ {HCO₃^- H+ + CO₃²-}(第2電離)は起こりにくい. よって,\ {H₂CO₃}から1個の{H+}が{CO₃²-}に受け渡されて安定するわけである. {CO₃²-}から{HCO₃^-}に価数が小さくなると,\ {Ca²+}とのクーロン力が弱くなり,\ 水に可溶になる. 加熱すると,\ 反応系からCO₂が追い出され,\ 逆方向に平衡が移動する. CO₂を含む雨水が地層中の{CaCO₃}を溶かすことで,\ {鍾乳洞}が形成される. {Ca(HCO₃)2}を含む水が鍾乳洞の天井からにじみでるとき,\ CO₂やH₂Oの蒸発で逆反応が起こる. すると,\ {CaCO₃}が析出してつらら状の{鍾乳石}ができる(1cm}成長するのに数百~数千年). 3つの{C}(酸化数0)うちの1個の{C}から他の2つの{C}に{e-}が1個ずつ(計2個)移動する. すると,\ {C},\ {C},\ {C}\ →\ {C}(+2),\ {C}(-1),\ {C}(-1)\ となる.\ つまり,\ {CO}(+2) + {CaC2}(-1)\ となる. これは,\ 炭素の自己酸化還元反応である. \maru6無機物と有機物アセチレンの架け橋となる重要な反応である. アセチレンを{C2²-}と{H+}に電離する極めて弱い酸と考えると,\ 弱酸の遊離反応とみなせる. \maru8さらし粉が生成する反応式は次のようにして得られるが,\ 複雑なので暗記しておきたい. {Cl₂ + H₂O {HCl + {HClO 2 ({Cl₂}が水と反応) {2HCl + {Ca(OH)₂ CaCl₂ + 2H₂O} (中和反応) {2HClO + {Ca(OH)₂ Ca(ClO)2 + 2H₂O} (中和反応) {2Ca(OH)₂ + 2Cl₂ CaCl₂ + Ca(ClO)2 + 2H₂O} [-.5zh] 右辺の化合物は\ {2CaCl(ClO)}H₂O\ にまとめられ,\ 両辺を2で割ると\maru8の反応式となる. さらし粉は,\ {CaCl₂}と次亜塩素酸カルシウム{Ca(ClO)2}の2つの塩からなる{複塩}である. 関連物質の性質} CaCl₂} 潮解性あり.\ 乾燥剤,\ 融雪剤として利用. {CaO} {乾燥剤,\ 携帯用食品に付属する発熱剤として利用. BaSO₄X線の造影剤として利用. MgCl₂} 潮解性あり.\ にがりの主成分. MgO}融点が高く}(2826℃), 耐火レンガに利用.