第n次導関数の漸化式

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関数$f(x)={1}1-x²\ について,\ 次の問いに答えよ. [1.3zh]  $(1-x²)f^{(n+1)}(x)-(2n+1)xf^{(n)}(x)-n²f^{(n-1)}(x)=0\ (n1)$が成り立つ { }ことを数学的帰納法を用いて示せ.\ ただし,\ $f^{(0)}(x)=f(x)$とする.  $f^{(n)}(0)$を求めよ. 22zw}[静岡大] 第${n}$次導関数の漸化式 $が成り立つと仮定する.}(x)=0$が成り立つことを示す. の両辺を$x$で微分すると \n=k+1$のときも与式は成り立つ. { },\ より,\ すべての自然数$n$について与式は成り立つ. $[l} n=1のときを示そうとすると,\ f”(x)とf'(x)が必要になることに気付くので計算する. 後は,\ 代入して整理していけば0になる. n=kのとき,\ 仮定したという宣言だけでなく,\ 実際にkを代入したときの式も書くべきである. また,\ n=k+1のとき,\ 最終目標となる式をあらかじめ書いておくのがオススメである. 自分が何をやるべきかがわかりやすくなるし,\ 仮に証明できなくても部分点をもらえる可能性が残る. 仮定は第k+1次関数,\ 目標は第k+2次関数なので,\ 仮定を1回xで微分すると証明できる. このとき,\ (1-x²)f^{(k+2)}(x)やxf^{(k+1)}(x)の微分が{積の微分法の扱い}になることに注意する. 例えば,\ {(1-x²)f^{(k+2)}(x)}’=(1-x²)’f^{(k+2)}(x)+(1-x²){f^{(k+2)}(x)}’\ である. また,\ {f^{(k)}(x)}’=f^{(k+1)}(x)\ である. nが偶数}のとき f^{(n)}(0)=(n-1)²f^{(n-2)}(0)$ { }${nが偶数のとnが奇数}のとき  は漸化式の問題である.\ わかりやすくするため,\ f^{(n)}(0)=a_nとおいて説明する. 最初の式は\ a_{n+1}-n²a_{n-1}=0\ である.\ 求めるのはa_nなので,\ n→n-1として1つずらす. さらに移項すると,\ a_n=(n-1)²a_{n-2}\ という漸化式に帰着する. a_{n+1}-a_n=g(n)\ (隣り合う項の差がnの式)は,\ 階差数列型漸化式であった. それに対し,\ a_{n+1}=g(n)a_{n}\ (隣り合う項の比がnの式)は,\ {階比数例型漸化式}である. 通常の階比数列型漸化式は,\ {繰り返し適用していくとa₁に帰着する.} ただし,\ 本問の階比数列型漸化式は1つおきの漸化式である. a_nとa_{n-2}の漸化式は,\ 1つおきの項の関係を表しているわけである. よって,\ a₁,\ a₃,\ a₅,\ とa₂,\ a₄,\ a_6,\ を同時に考えることはできず,\ 場合分けすることになる. それでは,\ a_n=(n-1)²a_{n-2}\ を繰り返し適用していってみよう. a_n=(n-1)²a_{n-2}においてn→n-2とすると,\ a_{n-2}=(n-3)²a_{n-4}となる. 同様にしてa_{n-4}=(n-5)²a_{n-6}なども成り立つので,\ これらを順に適用していけばよい. a_n=(n-1)²a_{n-2}=(n-1)²(n-3)²a_{n-4}=(n-1)²(n-3)²(n-5)²a_{n-6}\ のようにできる. これを続けていき,\ f^{(0)}(x)=a₀までいくと終わりである. つまり,\ a_n=(n-1)²a_{n-2}\ においてn=2としたときのa₂=1² a₀が最後である. 大学で学習する2重階乗を用いると,\ 最終的な答えが\ {(n-1)!!}²\ と簡潔に表せる. 例えば,\ 8!!=8642,\ 7!!=7531\ である. nが奇数のときも同様だが,\ n=3としたときのa₃=2² a₁が最後になることに注意する.