両性金属元素(Al、Zn、Sn、Pb)とその化合物、アルミニウムの製法

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両性金属元素({Al}, {Zn}, {Sn}, {Pb})の単体・酸化物・水酸化物の基本的反応 ああすんなりと両性に愛される 単体・酸化物・水酸化物はいずれも, 酸とも塩基とも反応する. 単体+酸 2Al + 6HCl AlCl3 + {3}{H₂ ^  (酸化還元反応}) 単体+塩基 2Al + 2NaOH + 6H₂O {Na[Al(OH)4] + {3}{H₂ ^ 酸化物+酸 Al2O3 + 6HCl AlCl3 + {3H₂O}$ (中和}) 酸化物+塩基 Al2O3 + 2NaOH + 3H₂O Na[Al(OH)4] 水酸化物+酸 Al(OH)3 + 3HCl {AlCl3 + {3H₂O}$ }{中和}) 水酸化物+塩基 Al(OH)3 + NaOH Na[Al(OH)4] 錯イオン形成反応})   ※単体・酸化物・水酸化物いずれも {HCl}と反応して 塩{AlCl3 {NaOH}と反応し{塩-4zh}テトラヒドロキシドアルミン酸ナトリウム}Na[Al(OH)4]} }-3zh}が生じる.$   ※単体の場合に限り, 酸・塩基と反応するとH₂が発生する. (単体+酸)根幹は\ {2Al + 6H+ 2Al³+ + 3H₂}\ (イオン化傾向{Al}{H}に起因する酸化還元反応) (酸化物+酸)  両性酸化物+酸\ →\ 塩+水  (中和) (水酸化物+酸) 両性水酸化物+酸\ →\ 塩+水 (中和) 塩基との反応は,\ 水酸化物との錯イオン形成反応\ {Al(OH)3 + OH- [Al(OH)4]^-}\ を基準にする. 単体と酸化物は,\ 一旦水と反応して水酸化物となった後に錯イオンを形成すると考える.  2Al + 6H₂O} 2Al(OH)3 + {3H₂ (水を酸と考えて,\ 単体+酸) Al(OH)3 + {OH-[Al(OH)4]-} 2 (錯イオン形成反応) 2Al + 2OH- + 6H₂O} ce{2[Al(OH)4]- + 3H₂} {Al2O3 + 3H₂O}2Al(OH)3 (酸化物+水\ →\ 水酸化物) {Al(OH)3 + {OH- {[Al(OH)4]-} 2 (錯イオン形成反応) {Al2O3 + 2OH- + 3H₂O {2[Al(OH)4]-} アルミニウム{Al}単体の反応性高温}の水蒸気と反応して,\ 水素を発生する.      ${2Al + 6H₂O₂Al(OH)3 + 3}{H₂ ^$ (水を酸と考えて,\ $単体+酸$})   空気中では表面に緻密な酸化物{Al2O3}の被膜ができる(不動態).    人工的に酸化被膜をつけて強度と外観を向上させた製品}をアルマイトという.   基本的に酸に溶けるが,\ 濃硝酸に対しては不動態となり,\ 溶けない.   強い光とともに激しく燃焼する(金属中最大の燃焼熱}).}      ${4Al + 3O₂ = 2Al2O3}+3314$kJAl}粉末と酸化鉄(III)の混合物(テルミット)に点火すると, 融解した鉄が得られる.    反応熱により得られる3000℃の高温が溶接に利用される.     $Fe2O3 + 2Al = Al2O3 + 2}{Fe +851kJ}$ (テルミット反応})    酸化しやすい(相手を還元しやすい){Al}により,\ 金属の酸化物を還元して単体を得る.}  その他,\ $酸化物{Al2O3},\ 水酸化物{Al(OH)3\ は,\ 水に不溶である.$ アルミニウム{Al}の製法}ボーキサイト} {NaOH} 強熱アルミナ} 融解塩電解} バイヤー法\ (ボーキサイト{Al2O3}アルミナ{Al2O3})    ボーキサイトに{NaOH}水溶液を加えて加熱溶解させる(両性金属の性質を利用}).       {Al2O3 + 2NaOH + 3H₂O 2Na[Al(OH)4]}    テトラヒドロキソアルミン酸ナトリウム{Na[Al(OH)4]}を加水分解する.       {Na[Al(OH)4] Al(OH)3 v + NaOH} (錯イオン形成反応の逆})  {Al(OH)3}を強熱(1200℃)してアルミナ{Al2O3}を得る.       {2Al(OH)3 -Al2O3 + 3H₂O} (水酸化物の脱水})   ホール・エルー法\ (アルミナ{Al2O3} 単体{Al})    アルミナ{Al2O3}に, 融点を下げるための氷晶石({Na3AlF6})を加え, 融解塩電解する. 陽極\ :{C + 2O²- CO₂ + 4e-} 炭素電極が消費され,\ 小さくなる}) 陰極\ :{Al³+ + 3e- {AlAl}が析出}) イオン化傾向の大きい金属({K},\ {Ca},\ {Na},\ {Mg},\ {Al})は,\ 融解塩電解で単体を得る. {融解塩電解} {水を加えずに塩そのものを直接電気分解する.} Pb}の単体 不溶性の塩{PbCl₂}, {PbSO₄}に表面が覆われるため,\ 塩酸・硫酸には不溶.   ミョウバン}({AlK(SO₄)2.12H₂O)}    \ 2つの塩{Al2(SO₄)3}と{K2SO₄}から成る正八面体}結晶}(複塩). 水溶液は弱酸性を示す.   酸化性・還元性    ${ スズは酸化数+4が安定} {SnCl₂}({II})}は還元性}あり.{SnCl₂}\ (+2) { SnCl4}\ (+4)}  鉛は酸化数+2が安定} {PbO₂}(.7}IV)}は酸化性}あり.{PbO₂}\ (+4) Pb²+}\ (+2)} 合金}\ ジュラルミン} アルミニウム{Al}と銅{Cuの合金. ハンダ}スズ{Sn}と鉛{Pbの合金.\ 金属の接合などに利用.} 鉱物\ {ルビー アルミナ{Al2O3}に{クロム{Cr}を含有した鉱物. {サファイアアルミナ{Al2O3}に{鉄{Fe}とチタン{Ti}を含有した鉱物. ブリキ鉄板{Fe}にスズ{Sn}をメッキしたもの. {トタン 鉄板{Fe}に亜鉛{Zn}をメッキしたもの. $   ⑥{ZnO} 亜鉛華}とも呼ばれ, 医薬品や化粧品の原料}となる.   ⑦{Pb:X線の遮蔽剤}PbO黄色}):顔料  {PbO₂(褐色}):鉛蓄電池の正極 {Al2(SO₄)3}は,\ 強酸{H₂SO₄}と弱塩基{Al(OH)3}からできる正塩であるから,\ 水溶液は酸性を示す.  また,\ {K2SO₄}は,\ 強酸{H₂SO₄}と強塩基{KOH}からできる正塩であるから,\ 水溶液は中性を示す.  総合すると,\ ミョウバンの水溶液は弱酸性を示すことになる. ジュラルミンは軽量で強度が強いため,\ {飛行機の機体}などに利用される. ブリキ{イオン化傾向{Fe}{Sn}より,\ 一旦傷がつくと先に{Fe}が侵されて錆びてしまう.} トタン{イオン化傾向{Fe}{Zn}より,\ 傷がつくと先に{Zn}が侵され,\ その間{Fe}が守られる.}