共通テストの裏技とは?
大学入学共通テスト(旧センター試験)は、その形式上どうしても「穴埋め」で答えを選ぶ場面が多い試験である。これは裏を返せば、正攻法だけでなく“形から攻めるアプローチ”も一定の効果をもつ試験ということである。
入試数学における裏技は、大きく次の2種類に分けられる。
- 数学的裏技 ― 高度な数学的知識を用いるタイプ
- 穴埋め的裏技 ― 共通テストの形式そのものを利用するタイプ
なお、「どこまでを裏技と呼ぶか」に明確な定義はなく、当カテゴリでは、正攻法とは異なる“代替的な解き方”全般をゆるやかに裏技として扱う。
数学的裏技
通常、高校の授業では扱われない高度な数学的知識を駆使するものである。教科書には載っていない公式、定理や、大学で学習する全く新しい概念を使って問題を解くことが想定される。
はっきり言って、これらの裏技が実際の入試で役立つことは多くない。使いこなすことが難しい裏技が多いし、そもそもこれらを使いこなす能力を持ってる人なら、正攻法で解くことも大抵できる。
また、これらの裏技はたびたび記述試験での採点基準が話題になる。問題作成者側も、当然裏技の存在を知っているから、使えないように工夫していたりもするだろう。そのように作られた問題に対し、裏技を使った場合にどのように採点されるかも不明である。
知らないよりは知っておいた方がよいのは言うまでもないし、記述ではなく穴埋め式の試験なら積極的に使用できる。また、裏技で結果が予想できれば、問題を解くときの見通しがよくなるということもある。
数学的な裏技が受験でどのように位置づけされるかは次のページで詳しく述べたので参考までに。
穴埋め的裏技
マーク試験において、穴埋め式であることを悪用して答えを求める裏技である。能力の低い人でも使えるものもあるが、能力の高い人ならより高度に使いこなすことができる。
穴埋め式試験では、正攻法で解けなくても、諦めるのはまだ早い。穴の形や周りから得られる情報から、正答に限りなく近づくことが可能なのである。
ん?こんな裏技が広まってしまったら、問題作成者が裏技を使えないような問題を作るようになる?それは教育上大いに結構!!!
裏技を使いこなすにはそれなりの能力と演習が必要
あらかじめ言っておくが、裏技は能力が低い人のためのものではない。
裏技を使いこなすにもそれなりの能力が必要である。「正攻法と比べてどのような利点があるか」「どんな状況でどういう風に裏技を使うか」などを把握していなければならない。
当カテゴリにあるマーク用裏技を知ったからといって、それを実際の試験で使いこなせる人は少ない。ほとんどの人は、「あ、そっかー。この問題あの裏技使えば簡単じゃん。。。」と試験が終わった後で気付くのがオチである。よって、「全然勉強してないけど、裏技を知っていたから真面目に勉強していた人より高得点取れたwwwww」といったことはほぼ起こらない。
共通テストを例にとって言えば、一生懸命勉強した結果、自分の実力では150点くらいが限界かなと思い始めた人が、さらに5点、10点なんとか稼ぎたいというときの最後の希望が裏技である。
裏技によって、そもそもわからない問題が解けたり、正攻法で解くより大幅に時間短縮できたりするかもしれない。しかし、これはただ裏技を知っているというだけでは難しい。いざというとき、正攻法から裏技に切り替えるのも中々勇気がいることである。普段から裏技を使うことも想定した演習を行ってきていなければ、実際の試験でも使うべき状況で的確に使うということは毛頭できない。
穴埋め的裏技は卑怯?邪道?
特にマーク試験で使えるような穴埋め的裏技に関しては、「こんなのは数学でも何でもない」「教育上よくない」といった批判が聞こえてくる。確かにその通りである。また、真面目な学生の中には、「裏技は卑怯だ」「自分は実力で戦う」という人もいるかもしれない。どのように試験を受けるかは、決められたルール内であれば人それぞれ自由であり、自分の価値観に従って好きにやればよい。
当サイトで裏技を公開している理由は、主に次のような考えによるものである。
まず、センター試験を作問した教授が「裏技を知っているのも使いこなせるのも能力のうち」と述べたと聞く。先に述べたように、これも一理あるかなとも思う。そして何よりも、他の教科では全くわからない問題を適当に穴埋めしているではないか。
それは国語なのか、英語なのか。
否。
結局、適当に埋めて運がよければ点が取れる、それが穴埋め式試験であり、その対策の1つとして裏技があってもよいだろう。あと、数学に限らず、個人的に裏技とかそんな類のもの大好き。
高校物理・大学入学共通テスト物理の裏技
物理についても次でちょっとだけ紹介しています。

