無理関数の微分法

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次の関数を微分せよ. {無理関数の微分法 絶対に暗記すべき公式 xのxに5+3x-2x²を合成した関数であるから,\ 合成関数の微分法の公式を適用する. 5+3x-2x²=uと考えると\ ( u)’={1}{2 u}\ とできるが,\ {du}{dx}を掛ける必要があるのであった. 公式\ ( x)’={1}{2 x}\ さえ覚えていれば,\ 文字通りの瞬殺である. 公式を覚えていなかった場合,\ x=x^{1/2}と考え,\ (x^α)’=α x^{α-1}\ を適用することになる. {○}の微分は,\ 以降のようにもっともっと複雑になったものが今後何十回,\ 何百回と登場する. {○}が出てくるたびにすべて12乗と考えて微分するなどというのはあまりに愚かである. これを公式としていない書籍もあるが,\ 論外である.\ 必ず公式として暗記しておき,\ 利用してほしい. 余計な計算や記述を減らすことで,\ 計算時間を大幅に短縮でき,\ 計算ミスのリスクも減少する. まず,\ 積の微分法の公式\ f(x)g(x)}’=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)}\ を適用する. ({x²+1})’をと同様にして微分した後に{通分}し,\ さらに{因数分解する方向で整理}する. まず,\ 商の微分法の公式\ {f(x)}{g(x)’={f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}g(x)}²\ を適用する. 分数の分数になるので,\ 分母分子に{x²+1}を掛けて処理する. y’={2-3x}{(x²+1)^{3/2\ と答えることもできるが,\ 問題が根号の形ならばそれに合わせるのが普通である. 問題の形のまま商の微分法の公式を適用すると大変な思いをすることになる. あらかじめ{有理化}して整理し,\ 簡潔な形にしてから微分する. 反射的に微分せずに,\ {より微分しやすい形にできないかを常に考える癖をつけておきたい.} 分数の分数になるので,\ 分母分子に{x²+1}を掛けて処理する. その後,\ 分子を\ ({x+{x²+1)²と考えると,\ 分母分子を{x+{x²+1\ で約分できる. このような約分に気付けるようになるには,\ 演習を積み重ねる必要があるだろう. 2乗根以外の累乗根は公式を作って覚えてもキリがないので,\ その都度{指数に変換して微分する.} {2x-5}{(3x+1)²}=u\ と考えて(x^{α})’=α x^{α-1}\ を適用する. 合成関数の微分となるからu’を掛ける必要があり,\ 商の微分法の公式を適用することになる. 指数計算に慣れていないと,\ 最後の整理が困難になる. {(3x+1)²}^{-2/3}(3x+1)³=(3x+1)^{-4/3}(3x+1)³=(3x+1)^{-4/3+3}=(3x+1)^{5/3} これで終わってもよいし,\ 問題に合わせて根号の形にしてもよい. (3x+1)^{5/3}=[3]{(3x+1)⁵}=(3x+1)[3]{(3x+1)²} (3個の因数で3乗根の外に1個出せる) 別解のように,\ 積の微分法の公式で求める方法もある. 簡単になるかと思いきや,\ 複雑な指数のせいでややこしさがかなり増してしまう. 最後,\ 因数分解する方向で整理する.\ 分数の指数がわかり辛いが,\ {指数が小さい方をくくり出せる.} 指数が分数になっただけで,\ x⁵+x²=x²(x³+1)などと全く同様である. 根号を指数に変換していくと,\ 結局x^{38}になるので,\ (x^{α})’=α x^{α-1}\ を適用すればよい.