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天井からにつりさげられたばねに質量$m$の小球をつけたところ,\ 自然長から$l$伸びて \\[.2zh] \hspace{.5zw}静止した.\ この点を原点として鉛直下向きに$x$軸をとり,\ $x=d$の点まで小球を持ち下 \\[.2zh] \hspace{.5zw}げて時刻$t=0$に静かに小球を放したところ,\ 小球は単振動した.\ 重力加速度の大きさ \\[.2zh] \hspace{.5zw}を$g$とする. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ ばね定数$k$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ 単振動の周期$T$と振幅$A$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (3)\ \ 速さの最大値$v$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (4)\ \ 時刻$t$における$x$座標を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (5)\ \ 最初に$x=-\bunsuu12d$を通過するときの速さ$v’$と時刻$t’$を求めよ. \\
力のつりあいより \textcolor{red}{kl=mg}    \therefore \bm{k=\bunsuu{mg}{l}}$ \\\\\\
(2)\ \ 運動方程式
(5)\ \ $力学的エネルギー保存則より
単振動の問題に苦手意識をもっている学生は多いが,\ 要点をおさえておけば余裕で対応できる. \\[.2zh] まず,\ \bm{\textcolor{blue}{単振動の中心は必ずつりあいの位置になる}}(最重要事項). \\[.2zh] よって,\ つりあいの位置を基準(原点)として考える. \\[1zh] (2)\ \ 単振動の周期を求めるには,\ \bm{位置x\,(>0)における運動方程式}を作成するのが基本である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ このとき,\ \bm{原点でのつりあいの式を用いるとma=-\,Kx\ (K:定数)の形に必ず変形できる.} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 単振動中の物体には,\ 必ず\bm{復元力}(-\,Kxの形で表される力)がはたらいているはずなのである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ この式と\ a=-\,\omega^2x\ を比較することで\,\omega\,が求まり,\ さらにTが求まる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ K=\bunsuu{mg}{l}\ であることと周期の公式より,
\phantom{(1)}\ \ 振幅は,\ 通常問題から直ちに読み取れる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{折り返し点(「静かに手を放した」等の記述がある点)とつりあいの点との距離が振幅}である. \\[1zh] (3)\ \ 単振動では\bm{力学的エネルギー保存則が成立する}ことも重要である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 速さから位置または位置から速さを求めることができる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 速さが最大になるのは,\ 振動中心(つりあいの位置)である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{(振動中心における全エネルギー)=(最下点における全エネルギー)}\ を立式して速さを求める. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ このとき,\ 次の事実を利用して立式と計算を大幅に簡略化できる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{\textcolor{blue}{つりあいの位置基準でばねの伸び縮みを考えると,\ 重力による位置エネルギーを無視できる.}} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 振動中心では,\ 運動エネルギー\ \bunsuu12mv^2,\ 弾性エネルギー0\,(つりあいからの伸び縮み0)である. \\[.4zh] \phantom{(1)}\ \ 最下点では,\ 運動エネルギー0,\ 弾性エネルギー\ \bunsuu12kd^2\ (つりあいからの伸びd)である. \\[.4zh] \phantom{(1)}\ \ 速さの\dot{最}\dot{大}に限っては,\ 公式\ v_{\text{max}}=A\omega\,を利用して求めることもできる. \\[1zh] (4)\ \ x=A\sin\omega t\ という変位を表す基本公式に惑わされてはいけない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ これはあくまでもt=0においてx=0で,\ xの正方向に運動を始める単振動の式である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 実際には次の4通りの可能性があるので,\ 問題の条件を元に選ぶことになる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問では,\ t=0でx=d\,(=A)で,\ xの負方向に運動し始める. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ この条件を満たすグラフは\ x=A\cos\omega t\ である. \\[1zh] (5)\ \ 速さは力学的エネルギー保存則で求められる.\ 当然,\ \bm{つりあいの位置基準}で考える. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ さて,\ 間違えやすいのは時刻t’である.\ \bm{単振動は等速ではない}ことに注意しなければならない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 移動距離が1周期の\ \bunsuu38\ だからといって,\ それにかかる時間を\ \bunsuu38T\ と考えるのは誤りである. \\[.4zh] \phantom{(1)}\ \ この場合,\ \bm{単振動を逆に等速円運動に変換}して考える.\ 単振動も円運動も周期は\ \bunsuu{2\pi}{\omega}\ である. \\[.4zh] \phantom{(1)}\ \ 単振動でdから-\bunsuu12dに移動することは,\ 円運動で-90\Deg\,から30\Deg\,までの回転に相当する. \\[.4zh] \phantom{(1)}\ \ 等速であるから,\ この120\Deg\,回転にかかる時間は1周期の\,\bunsuu13\,というわけである.