ハイポサイクロイドとアステロイドの媒介変数表示

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半径$b$の円$C$が原点を中心とする半径$a$の円の内側を滑らずに転がるとき,\ 円$C$の円 周上の点Pの描く曲線を考える.\ 点Pは最初A$(a,\ 0)$にあるとし,\ 円の中心Cと原点 を結ぶ線分OCの$x$軸の正方向からの回転角を$θ$とするとき,\ 点Pの座標を求めよ. ただし,\ $a>2b$とする. {ハイポサイクロイドとアステロイドの媒介変数表示 {原点を中心とする点{C}の回転移動と点{C}を中心とする点{P}の回転移動に分割}して考える. このように,\ {ある基準点から相対的に見た点の位置を考えるときはベクトルの出番}である. そして,\ {P}の座標を求めることは\ OP}\ の成分を求めることに等しい. よって,\ ${OP}=OC}+CP$\ と考え,\ これを成分表示する. まず,\ {弧の長さの一致条件}を立式すると,\ 弧{PB}に対応する中心角αが求まる. αが求まれば\ CP}\ のx軸正方向からの回転角βも求まる. このとき,\ {反時計回りを正とする一般角}で考えていることに注意してほしい. 例えば,\ θ=30°,\ α=120°ならば,\ CP}はx軸正方向から\ β=θ-α=-90°回転したことになる. 一般に,\ 原点中心で半径rの円周上のx軸からθ回転した点の座標は,\ (rcosθ,\ rsinθ)\ である. この点を{R}とすると,\ OR}の成分は(rcosθ,\ rsinθ)ということになる. {点{C}は半径a-bの円周上のx軸からθ回転した点}である. よって,\ OC}\ の成分は\ ((a-b)cosθ,\ (a-b)sinθ))\ となる. また,\ {点{P}は,\ 点{C}中心で半径bの円周上のx軸からβ回転した点}である. よって,\ CP}\ の成分は\ (bcosβ,\ bsinβ)\ となる. 最後,\ a>bを考慮して{b-a}{b}θ\ を\ {a-b}{b}θ\ に変換した.OC}の成分との統一性も高くなる. 一般にcos(-θ)=cosθ,sin(-θ)=-sinθ\ であるから,\ 次のように変形できる. 定円の内側を転がるときに描く曲線をハイポサイクロイド(内サイクロイド)という. $aとb$の比を変えることで様々な曲線が現れる. 特に,\ ${a=4,\ b=1$のとき,\ 次のように変形できる.\ これをアステロイドという. \ 3倍角の公式\ cos3θ=4cos³θ-3cosθ,sin3θ=-4sin³θ+3sinθ\ の逆を適用した. アステロイドは,\ サイクロイドと共に超頻出の媒介変数表示曲線である. よって,\ 媒介変数表示 x=acos³θ y=asin³θ -1zw}と曲線の形は{暗記必須}である.