4次関数と二重接線の間の面積と裏技a/30公式

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4次関数の二重接線の求め方は,\ 整式の微分分野でも説明した通りである. 接点のx座標を文字で設定し,\ 恒等式を作成して係数比較する}のが標準解法である. y=f(x)とy=g(x)がx=α\,で接するとき,\ f(x)-g(x)が(x-α)^2\,を因数にもつことを利用する. 左辺がax^4\,の場合,\ 右辺はa(x-α)^2(x-β)^2\,となることに注意する.\ 本問はa=1である. 実際の計算では,\ α,\ β\,の対称性を生かさなければ面倒になる. つまり,\ 基本対称式\,α+β,\ αβ\,を1つのカタマリとして展開する. (x-α)^2(x-β)^2  =\{(x-α)(x-β)\}^2=\{x^2-(α+β)x+αβ\}^2  =x^4+(α+β)^2x^2+α^2β^2-2(α+β)x^3-2αβ(α+β)x+2αβ x^2  =x^4-2(α+β)x^3+\{(α+β)^2+2αβ\}x^2-2αβ(α+β)x+(αβ)^2 ①,\ ②から\,α+β\,と\,αβ\,の値が求まるので,\ さらに\,α,\ β\,を求めるとそれが接点のx座標である. 基本対称式\,α+β,\ αβ\,をなす2文字の値を求めるとき,\ 2次方程式を作成するのが基本であった. t=α,\ β\,を解にもつ2次方程式の1つは\ (t-α)(t-β)=0   つまり\ \ t^2-(α+β)t+αβ=0 α+β=0,\ αβ=-\,1のとき\ \ t^2-1=0    よって\ \ t=±\,1 4次関数の図示は,\ 接点の座標やy軸との交点を考慮すると素早く図示できる. ただし,\ 4次関数のグラフの概形が\, W\,のようになることを知識としてもっておくことが前提である. なお,\ x^4\,の係数が負の場合,\ 上下を逆にした形になる. 被積分関数は\ (x+1)^2(x-1)^2\ と瞬時に変形できる. 結局,\ 4次関数と二重接線の間の面積計算には,\ 必然的に}\,∫{α}{β}(x-α)^2(x-β)^2\,dx\ が表れる.} この定積分は,\ (x-α)で展開し,\ ∫{}{}(x-α)^n\,dx=(x-α)^{n+1{n+1}+C}\ に帰着させる. 本問に限っては積分区間が対称なので,\ 普通に展開して計算するのも悪くない. 偶関数(y軸対称関数)の定積分\ ∫{-a}{a}x^{偶数}\,dx=2∫{0}{a}x^{偶数}\,dx\ を利用することになる. \\