(1)の別解で2(A-B)}となっていますが、2(A-B)]の誤りですm(_ _)m

ちなみに、小括弧・中括弧・大括弧の順序や名称は日本の高校数学までの話で、明確に定められているわけではないです。

検索用コード
整式の計算法則}}
& 加法 & 乗法 \\交換法則}} & $A+B=B+A$ & $AB=BA$ \\\hline
\textbf{\textcolor{blue}{結合法則}} & $(A+B)+C=A+(B+C)$ & $(AB)C=A(BC)$ \\\hline
\textbf{\textcolor{blue}{分配法則}} & \multicolumn{2}{c|}{ $A(B+C)=AB+AC$   $(A+B)C=AC+BC$} \\
{累乗と指数法則}} \\[.5zh] $a\times a\times a$のように同じ数や文字を複数掛け合わせることやその積を\textbf{\textcolor{blue}{\ruby{累}{るい}\ruby{乗}{じょう}}}という. \\[.2zh] $a^3$のように掛け合わせた個数を右上に小さく書き,\ これを\textbf{\textcolor{blue}{\ruby{指}{し}\ruby{数}{すう}}}という. \\[1.5zh] \textbf{\textcolor{cyan}{\underline{$\bm{m,\ n}$が正の整数}}}のとき,\ 次の\textbf{\textcolor{blue}{指数法則}}が成立する. \\[.8zh] [1]\ \ $\bm{\textcolor{red}{a^m\times a^n=a^{m+n}}}$  [2]\ \ $\bm{\textcolor{red}{(a^m)^n=a^{mn}}}$  [3]\ \ $\bm{\textcolor{red}{(ab)^n=a^nb^n}}$ \\\\\\
分配法則や指数法則を用いて整式の積を単項式の和にすることを\textbf{\textcolor{blue}{展開}}という. \\\\\\
\centerline{{\small $\left[\textcolor{BrickRed}{\begin{array}{l}
整式の加法や乗法においては,\ 実数と同じ計算法則が成立する. \\[.2zh] 交換法則と結合法則が成り立つということは,\ \bm{計算順序によらず結果が同じになる}ことを意味する. \\[.2zh] 例えば\ 2+3=3+2,\ 2\times3=3\times2,\ (2+3)+4=2+(3+4),\ (2\times3)\times4=2\times(3\times4)\ である. \\[.2zh] 整式の例は,\ (x+1)+(x+2)=(x+2)+(x+1),\ (x+1)(x+2)=(x+2)(x+1)\ などである. \\[1zh] さて,\ 当然のように思える法則をあえて示しているのは,\ 決して当たり前の法則ではないからである. \\[.2zh] 上で示したのは,\ 整式の加法と乗法においては交換法則と結合法則が成立するということである. \\[.2zh] 逆に言えば,\ それ以外の演算においてはこれらの法則が成立するとは限らないということである. \\[.2zh] 例えば,\ 行列の乗法(現在は高校で学習しない)ではAB\neqq BAである. \\[.2zh] つまり,\ AB+BA=2ABという当たり前に思える計算が行列分野では許されないのである. \\[.2zh] 有名な例なので行列を持ち出してみたが,\ 実はもっと単純で身近な例がある. \\[.2zh] 実数の減法や除法である.\ 実際,\ 3-2\neqq2-3,\ 4\div2\neqq2\div4であり,\ 交換法則は成り立たない. \\[.2zh] よって,\ 本来は実数の減法や除法では,\ 加法や乗法に比べてはるかに慎重な計算が要求される. \\[.2zh] \text{\scalebox{0.97}[1]{ただ,\ 減法$2-3$を加法$2+(-3)=(-3)+2$で扱うことに既に慣れ,\ $2-3=3-2$とする人はいまい.}} \\[.2zh] 結局,\ 整式の加法・減法・乗法では,\ 普段実数で行っているのと同じ感覚で計算できることになる. \\[.2zh] では整式の除法がどうなるかも気になるところだが,\ これは数\text{I\hspace{-.1em}I}で学習する. \\[1zh] 指数法則は,\ 微妙に紛らわしく,\ 以下のようなミスが頻発するので注意が必要である. \\[.2zh] \textcolor{black}{ \bm{\textcolor{red}{×}}\ \ a^2\times a^3=a^6   \bm{\textcolor{cyan}{○}}\ \ a^2\times a^3=a^5} \\[.2zh] \textcolor{black}{ \bm{\textcolor{red}{×}}\ \ (a^3)^2=a^9    \bm{\textcolor{cyan}{○}}\ \ (a^3)^2=a^6    おまけ\ \ \bm{\textcolor{cyan}{○}}\ \ a^{2^{2^2}}=a^{2^4}=a^{16}\ (右上から順に)} \\[.2zh] いずれも,\ \bm{a^n\,がaをn個掛けたものという意味合いを理解できていれば発生しないミス}である. \\[.2zh] a^2,\ a^3\,はそれぞれaを2個,\ 3個掛けたものであるから,\ a^2\times a^3=aa\times aaa=a^5\,である. \\[.2zh] (a^3)^2\,はaを3個掛けたもの(aaa)を2個掛けたものであるから,\ (aaa)(aaa)=a^6\ である. \\[.2zh] また,\ [3]についても\ (ab)^3=(ab)(ab)(ab)=aaabbb=a^3b^3\ である.
さて,\ ここで\textbf{\textcolor{blue}{高校数学の正しい学習姿勢}}について大きく2つ述べよう. \\[1zh] 高校数学の学習内容は,\ 中学数学よりもはるかに広くて深い. \\[.2zh] 日本から海外に出て行くようなものであり,\ 注意すべきは各国で法律が異なることである. \\[.2zh] 中には浮気で死刑になる国もあり,\ 日本の法律の感覚でいると深刻な結果になる. \\[.2zh] よって,\ 新たな国に入るとき,\ まずはその国の法律を確認する必要がある. \\[1zh] 数学世界も同様である.\ 例えば,\ 指数国には上で示した[1]~[3]の法律がある. \\[.2zh] つまり,\ 指数国で許されるのは[1]~[3]のみで,\ それ以外のことは一切許されない. \\[.2zh] 指数国に入った以上,\ この法律を犯した者が死刑にされたとしても文句を言えない. \\[1zh] そのうち,\ 自国の感覚では想像もできないような独自の法律をもつ国に行くことになる. \\[.2zh] 例えば,\ 数I\hspace{-.1em}Iで訪れる三角関数国には次のような法律がある. \\[.2zh] \centerline{$\sin(B+C)=\sin B\cos C+\cos B\sin C$} \\[.2zh] 自国の法律を踏まえ,\ 次のように考えた人が次々と処刑されているのが現実である. \\[.2zh] \centerline{「今まで$A(B+C)=AB+AC$だったから$\sin(B+C)=\sin B+\sin C$だろうな」} \\[1zh] 法律は単に守るだけでなく,\ 存在意義・できた理由・できるまでの過程なども重要である. \\[.2zh] そこまで理解して初めてその国のことを理解したといえるだろう. \\[2zh] では,\ 高校数学世界の探検の際に死刑にならないためにとるべき行動をまとめる. \\[1zh] {\bf  (1)\ \ \textcolor{red}{各分野ごとにその分野の法則に徹底的に従う.}\ 知らなかったは通用しない. \\[.2zh] \phantom{  (1)}\ \ 勝手に法則を作ったり,\ 他分野の法則を当てはめたりしない. \\[1zh] (2)\ \ \textcolor{red}{もし問題を解く際に法則を忘れた場合,\ すぐに教科書などで確認する.} \\[.2zh] \phantom{  (2)}\ \ 何となくで進まず,\ 絶対的に正しいという確信の元で計算や思考を進める. \\[1zh] (3)\ \ \textcolor{red}{各法則の意義・原理・証明なども確認・理解する.} \\[.2zh] \phantom{  (3)}\ \ それ自体が問われることもあるし,\ 応用が利くようになる.} \\[3zh] 以上が1つ目である.\ 2つ目は,\ \textbf{\textcolor{blue}{新たな公式や定理を学習するときの注意点}}である. \\[.2zh] 先程示した指数法則をもう一度示す.\ 新しく学習するとしてよく観察して欲しい. \\[1zh] \textbf{\textcolor{cyan}{\underline{$\bm{m,\ n}$が正の整数}}}のとき \\[.8zh] [1]\ \ $\bm{\textcolor{red}{a^m\times a^n=a^{m+n}}}$  [2]\ \ $\bm{\textcolor{red}{(a^m)^n=a^{mn}}}$  [3]\ \ $\bm{\textcolor{red}{(ab)^n=a^nb^n}}$ \\\\
多くの人は,\ [1]~[3]の数式自体にしか目が行かなかったのではないだろうか. \\[.2zh] このように,\ \textbf{\textcolor{Purple}{下線部を軽視(無視)するのは高校数学の正しい学習姿勢ではない.}} \\[.2zh] この部分は,\ 教科書などでは太字にすらなっておらず,\ おまけ程度にしか書かれていない. \\[.2zh] しかし,\ 実は数式と同じくらい重要な部分なので,\ ここでは強調したわけである. \\[1zh] \textbf{\textcolor{cyan}{下線部は法則の適用条件を示している.}} \\[.2zh] つまり,\ \textbf{\textcolor{red}{[1]~[3]は下線部の条件を満たす場合にしか使ってはならない}}のである. \\[.2zh] 指数法則に限らず,\ 高校数学で登場する多くの法則には適用条件がある. \\[.2zh] 例えば,\ この数Iの数と式分野でも他に次のような法則が出てくる. \\[.2zh] \centerline{$a>0,\ b>0$のとき $\ruizyoukon a\ruizyoukon b=\ruizyoukon{ab}$} \\[.2zh] 適用条件$a>0,\ b>0$を満たさない場合にこの法則を適用すると間違える. \\[.2zh] 例えば,\ $\ruizyoukon{-2}\ruizyoukon{-3}=\ruizyoukon{(-2)(-3)}=\ruizyoukon6\ (大間違い!)$としてしまう. \\[.2zh] 正しくは,\ $\ruizyoukon{-2}\ruizyoukon{-3}=-\ruizyoukon6$\ (数I\hspace{-.2zw}Iで学習)である. \\[.2zh] 今まで何も考えずに法則を適用して答えだけは合っていたかもしれない. \\[.2zh] それはたまたま答えが合っていただけで,\ 実質的には間違いだったわけである. \\[.2zh] \textbf{\textcolor{red}{新しい法則が出てきたときは,\ 必ずその適用条件も含めて習得する}}ようにしてほしい. \\[1zh] さらに,\ 記述式試験で答案を作成する際にも注意が必要になってくる. \\[.2zh] \textbf{\textcolor{red}{適用条件がある法則を使う場合,\ 適用条件を確認したことの記述がなければ減点対象になる.}} \\[.2zh] 記述答案例\ \ $\begin{cases}
\textcolor{red}{×} a^3\times a^2=a^5\ (式だけ) \\[.2zh] \textcolor{cyan}{○} \ \underline{3,\ 2は正の整数であるから} a^3\times a^2=a^5
\end{cases}$ \\[.6zh] 実際には,\ 指数法則のような中学範囲の法則を使う場合はいちいち記述する必要はない. \\[.2zh] しかし,\ 高校で新たに学習する法則では,\ 明記しなければ減点されても文句は言えない. \\\\\\\\
\hspace{.5zw}\begin{tabular}{|p{13.2cm}|}
\hline
\\[-.8zh] \hspace{.5zw}(1)\ \ $A=3x^2-1+2x,\ B=5-2x^2-4x,\ C=x-3+x^2$とする. \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{(1)}\ \ $2A-[4\{B-3(A-C)\}-2(A-B)]$\ を計算せよ. \\[1zh] \hspace{.5zw}(2)\ \ $(-\,3x^2y)^3\times(-\,2xy^4)^2$\ を計算せよ. \\[1zh] \hspace{.5zw}(3)\ \ $(2x-3+x^3)(1+2x^2-4x)$\ を計算せよ. \\
いきなりA,\ B,\ Cに代入するのではなく,\ 整理してから代入する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 内側の小括弧( )からはずす方法(本解)と外側の大括弧[ ]からはずす方法がある(別解). \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 小括弧( )を外すとき,\ 中括弧\{ \}は小括弧( )に,\ 大括弧[ ]は中括弧\{ \}にする. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 括弧は分配法則A(B+C)=AB+ACを適用してはずす. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 特に,\ -(a+b)=(-1)(a+b)=(-1)a+(-1)b=-\,a-bに注意.\ -(a+b)\neqq-a+bである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 文字にカタマリ(多項式)を代入するときは括弧を忘れない.  ×\ 16\cdot3x^2+2x-1 \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ また,\ 降べきの順に整理してから代入すると,\ 展開後も整理されていてミスのリスクが減る. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 単純計算のミスは恐ろしく多い.\ 普段からミスを徹底的になくす工夫が必要である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 同類項に下線を引いたり,\ 計算済みの項を斜線で消しながら計算するとよい. \underline{2x}+\teisei{1}+\underline{4x}+\teisei{3} \\[1zh] (2)\ \ まず,\ 法則(ab)^n=a^nb^n\,を適用する.\ \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 整数の累乗は,\ (-1)^{偶数}=1,\ (-1)^{奇数}=-1\,に注意して計算する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ (x^2)^3\,などは,\ 法則(a^m)^n=a^{mn}\,を適用する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 最後,\ 法則a^m\times a^n=a^{m+n}\,を適用する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{どんなに複雑でも限られた法則のみ用いて計算している}ことを確認して欲しい. \\[1zh] (3)\ \ いきなり展開してもよいが,\ 降べきの順に整理してから展開するとミスのリスクが減る. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ (多項式)\times(多項式)は,\ 分配法則を繰り返し用いて展開できる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ c+d=Xとおくと (a+b)(c+d)=(a+b)X=aX+bX=a(c+d)+b(c+d)