陽関数のグラフの図示の基本的な手順とポイントのまとめ

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{定義域を確認する.\ 特に,\ ~には頻出である. 定義域がわからなければ,\ 増減表を作ることもできない. { $$}後回しにすると忘れてしまうので,\ 一番最初に確認する癖をつけておく. $$対称性・周期性を確認する.\ 陽関数では,\ 偶関数・奇関数が重要である. ならば 偶関数}\ (y軸対称}) f(-x)=-f(x)} & ならば 奇関数}\ (原点対称}) }$} { $$}絶対的に必要なわけではないが,\ 計算量や作成時間に雲泥の差が生まれる. { $$}余計な計算や記述をしなければ,\ 時間に余裕ができ,\ ミスのリスクも減る. { $$}結果が予想しやすくなることで,\ 見通しもよくなる. $[3]$微分計算により,\ ${y’やy”}$を求める.\ そのときのポイントを列挙する. { $$}当然だが,\ 最大級の慎重さを持って計算する.\ ここで間違えると後全滅. { $$}まず,\ $y$を微分しやすい形に変形する.\ 例えば,\ $y={x}{e^x}$ならば$y=xe^{-x}$とする. { $$}$y’=0$を求めやすくするため,\ 通分や因数分解した形にまで変形しておく. { $$}例えば,\ $y’=1-{1}{(x-1)²}$ならば$y’={x(x-2)}{(x-1)²}$まで変形しておく. { $$}また,\ $y”を計算するとき,\ {y’の式の中で最も微分しやすい形の式を選ぶ.$ { $$}例えば,\ $y’={x(x-2)}{(x-1)²}$よりも$y’=1-{1}{(x-1)²}$の方が$y”$を求めやすい. { $$}なお,\ $y”$を求める(凹凸を考える)のは必要な場合のみでよい. { $$}一概には言えないが,\ 「概形を図示」「接線が絡む」問題では凹凸が重要}になる. $[4]$${y’=0,\ y”=0を求め,\ }$増減表を作る.\ そのときのポイントを列挙する. { $$}まず,\ ${定義域を考慮し,\ xの行を作る.\ {区間の端も忘れない.$ { $$} また,\ ${定義域がx1ならば,\ x=1も増減表に書き入れる.$ { $$}${y,\ y’,\ y”が存在しない部分は,\ 斜線を引く.$ { $$}${y’とy”の行に,\ 0を全て書き入れ,\ 間に+と-を入れていく.}$ { $$} 正負の判断は,\ その区間内の簡単な値を$y’,\ y”に代入してみればよい.$ { $$} このとき,\ 符号が変化しない部分は無視する. { $$} 例えば,\ $y’={x-2}{(x-1)²}\ でx<2と20ならば下に凸,\ y”<0ならば上に凸である.$ y''の正負でなぜ凹凸がわかるのかを,\ ここで図形的に簡潔に説明しておく. まず,\ y'からはyの変化(増減)がわかる. つまり,\ y'>0ならばyが増加,\ y’<0ならばyが減少である. 同様に考えると,\ y''からはy'の変化(増減)がわかる. y''>0ならばy’が増加,\ y”<0ならばy'が減少である. ここで,\ y'は図形的には接線の傾きであった.\ これを踏まえて左図を見て欲しい. グラフが下に凸のy=x²では,\ 接線の傾きy'(赤字)が増加していくことがわかる. よって,\ 「y''>0下に凸」とわかる.\ 右図より,\ 「y”<0上に凸」もわかる. y'>0かつy”<0は,\ 図形的には「yが増加かつyが上に凸」を意味する. ゆえに,\ 増減表においてy'が+でy''が-であるx<0の部分のyのマスには\ \psNEE\ と書き入れる. }]$ $[5]$${極限を調べる.\ また,\ 漸近線があれば求める.$\ 漸近線は3種類ある. { $$}例えば,\ 増減表の$\psSEE\ だけでは,\ どこまで下にいくかわからない.$ { $$}$-∞ $までいくかもしれなければ,\ 0までしかいかない可能性もある. { $$}よって,\ これを確かめて(極限を求めて)おかなければ,\ 正確なグラフは描けない. { $$}このとき,\ 漸近線があれば,\ それも求めることになる. { $$}${x軸に平行な漸近線\ y=a$ { $$}$ {lim[x→∞]y=a} ならば y=aが漸近線となる.$ [{y軸に平行な漸近線\ x=a$ { $$} ${次の4つのうち1つでも成り立てば,\ x=aが漸近線$となる. x軸ともy軸とも平行でない漸近線\ y=ax+b$ { $$}  ${lim[x→∞]{y-(ax+b)}=0}ならばy=ax+bが漸近線となる.$ x→∞ のときyが限りなくaに近づく → y=aが漸近線 x→ a0のとき,\ yが∞に発散  → x=aが漸近線 の漸近線は,\ 主に{(分母)0,(真数)>0,tanθ\ (θ{π}{2})}が絡む場合に存在する. x→∞ のとき,\ y-(ax+b)が限りなく0に近づく → y=ax+bが漸近線 の漸近線は,\ 主に{分数関数(有理関数)と無理関数}に存在する. これ以外の関数にの漸近線が存在する可能性は低く,\ 指示されない限り調べなくてよい. そもそもa,\ bをどう特定するかが問題だが,\ 分数関数ならばすぐにわかる方法がある. それ以外の関数では,\ 次のようにしてa,\ bを特定する必要が生じる. {lim[x→∞] yx=a, lim[x→∞](y-ax)=b} x→∞のとき,\ y→ ax+bならば yx={ax+b}{x}=a+ bx→ a\ となるはずだからである. $[6]$グラフを図示する.\ そのときのポイントを列挙する. { $$}増減表を元に全体の構図を予想し,\ 適度な大きさで${xy}$軸を描く. { $$} このとき,\ 必要があれば,\ 縦横の縮尺を変える. { $$}漸近線,\ 座標軸との交点,\ 極値,\ 変曲点などを描き入れる. { $$} $y$軸との交点は原則必須(簡単に求まる),\ 簡単に求まる場合は$x$軸との交点もとる. { $$}そのグラフの特徴をアピールするようにグラフを描く.}