waseda

出題年は1980年頃らしい。これは条件付き確率の問題だが、インターネット上でたびたび答えが1/4なのか10/49なのかが話題になってきた。プログラムを組んでパソコンで繰り返しシミュレーションしてみた人もいた。元はといえば、ある参考書の答えが1/4と間違っていたことが原因で有名になったようである。

1/4と答える人は、おそらく最初に引いた時点で確率が固定されているため、後から引いた3枚がダイヤであったことは関係ないという考えなのだろう。しかし、もっと極端な場合、後から13枚を引いてそれがすべてダイヤだった場合も1/4なのだろうか。どう考えても確率は0であろう。

実は、後から新情報を得ることで確率は常に変動していく。情報を得たものは確定するからである。確率はもともと賭けから始まった学問である。賭けでは、あらかじめ得られる情報はできるだけ獲得し、それをすべて考慮したうえで未来の事柄の起こりうる割合を考えることが重要である。例えば、後から12枚を引いて12枚がすべてダイヤであるという情報を得たとき、最初の1枚をダイヤに賭ける人はいまい。ダイヤが出たという情報を得れば得るほど最初の1枚がダイヤである確率は減っていく。もし、盲目の人がいて後から抜いたカードのスートの情報を得ることができなければ、その人にとっては確率は常に1/4であり、最初に抜いたカードをどのスートに賭けても同じである。

「最初に抜いた」という順番は問題ではない。「表を見ないで箱にしまった」こと、つまり「何の情報も得ていない」ことが問題なのである。情報が得られていないという点では、最初に抜いた1枚は残りの48枚と何も変わらない。「3枚がダイヤである」という情報だけを得たという条件つきの確率であるから、箱の中にしまった最初に抜いたカードがダイヤである確率は未知のカード49枚の内の10枚、つまり10/49なのである。