chemical-equation

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化学反応式の作成}} \\[.5zh]   例として, \textbf{エタン\,(\ce{C2H6})の完全燃焼の化学反応式}を2通りの方法で作成する. \\[2zh]   \textbf{\textcolor{blue}{目算法}} \\[.5zh]    \maru1\ \ 反応前の物質(反応物)を矢印の左に,\ 反応後の物質(生成物)を矢印の右に書く. \\      最も簡単な整数比}}とするために,\ \textbf{\textcolor{red}{両辺を2倍}}する. \\ 反応物は問題で与えられるが,\ 生成物は問題で与えられない場合がある. \\[.2zh] この場合,\ \bm{反応物から生成物を予測して書く}必要がある. \\[.2zh] このとき,\ 絶対に適当に組み合わせて作るなどということをやってはいけない. \\[.2zh] \bm{化学反応が進行するときの原理に基づいて判断する}必要がある(後に詳しく学習). \\[.2zh] 今は,\ \bm{\ce{C},\ \ce{H},\ \ce{O}のみからなる化合物は完全燃焼して\ce{CO2}\,と\ce{H2O}になる}ことを覚えておけばよい. \\[1zh] 生成物がわかれば,\ 後は\bm{係数の決定}である. \\[.2zh] \bm{係数の比さえ求まればよい}ことから,\ \bm{1つの物質の係数を1と仮定}して考えるのが目算法である. \\[.2zh] ほとんどの場合,\ \bm{最も多くの種類の元素からなる複雑な物質}の係数を1と仮定するとよい. \\[.2zh] ここでは\ce{C2H6}\,の係数を1とした. \\[.2zh] 右辺に\ce{C}原子を含む物質は1個,\ \ce{H}原子を含む物質も1個で,\ 係数が自動的に決まるからである. \\[.2zh] もし\ce{O2}\,の係数を1と仮定すると,\ \ce{CO2}\,と\ce{H2O}の両方に\ce{O}原子が含まれていて係数決定できない. \\[.2zh] 両辺の\ce{C}原子の個数から\ce{CO2}\,の係数が,\ \ce{H}原子の個数から\ce{H2O}の係数が決まる. \\[.2zh] \ce{CO2}\,と\ce{H2O}の係数が決定すると,\ \ce{O2}\,の係数も決まる. \\[.2zh] このように,\ 複数の物質に含まれる原子の考慮は後回しにするとよい. 未定係数法}} \\[.5zh]    \maru1\ \ 反応物を矢印の左に,\ 生成物を矢印の右に書き,\ \textbf{\textcolor{red}{係数を文字でおく}}.    \maru2\ \ 両辺の各原子の個数に着目}}して\textbf{\textcolor{red}{連立方程式を作成}}する. \\[.2zh]       \maru3\ \ 連立方程式を解いて比を求める. \\    \maru4\ \ 2倍して最も簡単な整数比にする 目算法は手っ取り早いが,\ 複雑な反応式では難しい場合がある. \\[.2zh] その場合,\ 時間はかかるが確実な未定係数法で係数を決める. \\[1zh] 連立方程式になるが,\ 未知数4個に対して方程式は3つしかないからこのままでは解けない. \\[.2zh] よって,\ ここでも\bm{係数の比さえ求まればよい}ことから,\ \bm{1つの物質の係数を1と仮定}する. \\[.2zh] 最も複雑で鬱陶しい文字を1にしてしまえばよい.\ a=1とするとまずc,\ d,\ 続いてbも決まる. イオン反応式}} 反応に関係したイオンのみで表された化学反応式.}} \\   両辺で,\ 原子の個数だけでなく\textbf{\textcolor{red}{電荷も一致}}している必要がある.$左辺の電荷=+\,1,\ 右辺の電荷=+\,{\ce{2}}\ce{Ag}\ \ +\ \ \ce{Cu^2+}}$ ($\textcolor{red}{左辺の電荷=右辺の電荷=+\,2}$) 硝酸銀\ce{AgNO3}\,水溶液と塩化ナトリウム\ce{NaCl}水溶液を混合すると,\ 塩化銀\ce{AgCl}の沈殿が生じる. \\[.2zh] このときの化学反応式\ \について考える. \\[.2zh] \ce{AgNO3}\,と\ce{NaCl}は,\ どちらも水溶液中では水に溶けてイオンに分離して存在する物質である. \\[.2zh] 一方,\ \ce{AgCl}は水に溶けず,\ 水溶液中では結合したまま沈殿となる(詳細は無機化学で学習). \\[.2zh] イオンに分けて反応式を書くと  ここで,\ \ce{Na+}\,と\ce{NO3-}\,はこの反応には関与しておらず,\ 両辺から消去できる. \\[.2zh] すると,\ \bm{イオン反応式\ \ \ce{Ag+}\ +\ \ce{Cl-}\\ \ce{AgCl}}\ \ が得られる. 化学反応式が表す量的関係}} \\[.5zh] 化学反応式により,\ 窒素分子1個と水素分子3個からアンモニア分子2個が生成することがわかる. \\[.2zh] それぞれを6.0\times10^{23}\,倍(アボガドロ数倍)した関係を考える. \\[.2zh] すると,\ 1\,\text{mol}\,の\,\ce{N2}\,と3\,\text{mol}\,の\,\ce{H2}\,から2\,\text{mol}\,の\,\ce{NH3}\,ができることがわかる. \\[.2zh] これは,\ \bm{化学反応式の係数は物質量(\text{\textbf{mol}})の比を表す}ことを意味している. \\[.2zh] つまり,\ \,は,\ \ce{N2}:\ce{H2}:\ce{NH3}=1:3:2\ の\text{mol}比で反応することを意味している. \\[1zh] この比を元に各物質の個数・質量・体積などを求めるのが化学反応の量的関係問題の基本である. \\[.2zh] いずれも\bm{物質量(\text{\textbf{mol}})を基準とすることで単なる比の計算になる.} \\[1zh] ここで,\ 気体の体積は種類によらず一定であった(アボガドロの法則). \\[.2zh] よって,\ 1:3:2という係数の比はそのまま気体の体積(同温・同圧)の比にもなっている. \\[.2zh] 結局,\ \bm{(係数の比)=(物質量の比)=(気体の体積の比)}\ が成立する. メタン\ce{CH4}\,32\,gを完全燃焼させる.  $\ce{H}=1.0,\ \ \ce{C}=12$ \\[.5zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ 生じる二酸化炭素は標準状態で何Lか.\ また,\ 生じる水は何gか. \\[.5zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ 必要な空気は標準状態で何Lか.\ ただし,\ 酸素は空気中に体積で20\%含まれ \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{ (5)}\ \ ているとする. \\ \phantom{ (1)}\ \ この反応における物質量の比は $\textcolor{red}{\ce{CH4}:\ce{CO2}:\ce{H2O}=1:1:2}$ \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \ \ce{CH4}\,の物質量は $\bunsuu{32\ \text{g}}{16\ \text{g/mol}}=2$\,mol \\[.2zh]  (2)\ \ 化学反応式より,\ \ce{CH4}\,と\ce{O2}\,の物質量の比は $\textcolor{red}{\ce{CH4}:\ce{O2}=1:2}$ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ \textcolor{red}{2\,molの\ce{CH4}\,の完全燃焼には,\ 4\,molの酸素が必要}である. \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ ゆえに,\ 必要な酸素の体積は $22.4\,\text{L/mol}\times4\,\text{mol}=89.6\,\text{L}$ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \ ゆえに,\ 必要な空気の体積は  まず化学反応式を作成する.\ この係数が反応時の物質量の比であり,\ これが\bm{絶対の基準}である. \\[.2zh] 後はひたすら\bm{比}を使って求めていくだけである.\ 与えられた物理量を一旦\,\text{mol}\,に変換する. \\[.2zh] \bm{比}で表すと,\ 1\,\text{mol}:16\,\text{g}=x\,\text{[mol]}:32\,\text{g}\ より,\ x=2\,\text{mol}\ となる. \\[.2zh] \bm{基準の比}を元に,\ 2\,\text{mol}の\ce{CH4}\,から生じる\,\ce{CO2}\,と\ce{H2O}\,の物質量が求まる. \\[.2zh] つまり,\ 基準の物質量比\ \ce{CH4}:\ce{CO2}=1:1\,より,\ 実際の物質量比\ \ce{CH4}:\ce{CO2}=2:2\ である. \\[.2zh] 同様に,\ 基準の物質量比\ \ce{CH4}:\ce{H2O}=1:2\,より,\ 実際の物質量比\ \ce{CH4}:\ce{H2O}=2:4\ である. \\[.2zh] 最後に\bm{比}で二酸化炭素の体積と水の質量を求める. \ 問題の有効数字が2桁であるから,\ 2桁で答える. \\[1zh] (2)も(1)と同様にして必要な\ce{O2}\,の物質量が求まるから,\ \bm{比}によって\ce{O2}\,の体積が求まる. \\[.2zh] ただし,\ 求まった酸素の体積は20\%分に過ぎないから,\ これを\bm{比で空気の体積に変換}する. \\[.2zh] 20\,\%:89.6\,\text{L}=100\,\%:x\,\text{[L]} \\[.2zh] 実は\ce{O2}\,の体積を求める必要はない.\ \bm{気体の体積は種類によらず一定(22.4\,\text{L})}だからである. \\[.2zh] 酸素:空気=20:100=1:5\ であるから,\ 酸素が4\,\text{mol}\,必要ならば,\ 空気は20\,\text{mol}\,必要である. \\[.2zh] よって,\ 22.4\,\text{L/mol}\times20\,\text{mol}=448\,\text{L} \\[.2zh] 有効数字2桁で答えるわけだが,\ 450\,\text{L}とすると有効数字3桁になってしまう. \\[.2zh] この場合,\ \bm{最高位以外が小数以下になるように小数点を移動し,\ 10^n\,を掛けて表す}ことになる. \\[1zh] このように,\ \bm{化学反応の量的計算は,\ すべて比の計算で完結する.}\ 答案は格好良く分数で書こう. }標準状態で2.0\,Lのメタン\ce{CH4}に5.0\,Lの酸素を混合して点火し,\ メタンを完全燃焼さ \\[.2zh] \hspace{.5zw}せた.\ このとき,\ 反応後の気体の体積は標準状態で何Lか.\ ただし,\ 生じた水はすべて \\[.2zh] \hspace{.5zw}液体であるとする.  $\ce{H}=1.0,\ \ \ce{C}=12,\ \ \ce{O}=16$ \\ 過不足のある反応}}}}   よって,\ 標準状態における体積比は 反応後の気体の体積は  化学反応式の係数の比が反応における物質量の\bm{絶対の基準}である. \\[.2zh] しかし,\ 常に問題で与えられた物質の物質量の比が化学反応式の係数の比と一致するわけではない. \\[.2zh] この場合,\ \bm{どちらが完全に反応してどちらがが余るかを基準にしたがって考える}ことになる. \\[1zh] 本問は,\ 気体の体積が与えられて気体の体積を答える問題である. \\[.2zh] 化学反応式の係数は気体の体積の比でもあるから,\ \bm{\text{\textbf{mol}}\,を経由せずに体積のまま考えればよい.} \\[.2zh] 化学反応式は,\ \ce{CH4}:\ce{O2}=1\,\text{L}:2\,\text{L}\ という体積比で反応することを意味している. \\[.2zh] 今,\ \ce{CH4}\,が2.0\,\text{L},\ \ce{O2}\,が\,5.0\,\text{L}\,あるから,\ \bm{\ce{CH4}\,が完全に反応し,\ \ce{O2}\,が余る}ことがわかる. \\[.2zh] 5.0\,\text{L}\,の\ce{O2}\,が完全に反応するには2.5\,\text{L}\,の\ce{CH4}\,が必要だからである. \\[.2zh] これは,\ \ce{CH4}\,2.0\,\text{L}と\ce{O2}\,4.0\,\text{L}が\bm{\dot{消}\dot{費}}され,\ \ce{CO2}\,2.0\,\text{L}が\bm{\dot{生}\dot{成}}することを意味している. \\[.2zh] 反応後に存在するのは,\ \bm{生成した2.0\,\text{\textbf{L}}の\ce{CO2}\,と反応せずに余った5.0-4.0=1.0\,\text{\textbf{L}}の\ce{O2}}\,である. \\[.2zh] なお,\ 液体の体積は気体の体積に比べて非常に小さいから無視してよい. \\[1zh] このような問題では,\ \bm{反応前・反応量・反応後の表}を作成することが有効である. \\[.2zh] 今後の応用性も考え,\ この表の作成に早い内に慣れておきたい. \\[.2zh]  メタン\ce{CH4}とプロパン\ce{C3H8}の混合気体を完全燃焼させたところ,\ 標準状態で112\,L \\[.2zh] \hspace{.5zw}の二酸化炭素と144\,gの水が得られた.\ 消費された酸素は標準状態で何Lか.\ 有効数字 \\[.2zh] \hspace{.5zw}2桁で答えよ.  $\ce{H}=1.0,\ \ \ce{C}=12,\ \ \ce{O}=16$ \\ 混合気体の燃焼   $\bunsuu{112\ \text{L}}{22.4\ \text{L/mol}}=5.0\,$mol, $\bunsuu{144\ \text{g}}{18\ \text{g/mol}}=8.0\,\text{mol}$ \\[1zh]   $\textcolor[named]{ForestGreen}{\ce{CH4}\,の物質量をx\,\text{[mol]},\ \ \ce{C3H8}\,の物質量をy\,\text{[mol]}}とする.$ \\[.2zh]    $\begin{cases} \ce{CO2}\,の物質量について \ce{H2O}の物質量につい \end{cases}$ より $x=2.0\,\text{mol},\ \ y=1.0\,\text{mol}$ \\[1zh]   \textcolor{red}{$\ce{CH4}:\ce{O2}=1:2,\ \ \ce{C3H8}:\ce{O2}=1:5$\ より,\ 合計9\,molの酸素が消費される.} \\[1zh] メタンとプロパンの燃焼の化学反応式をそれぞれ作成する. \\[.2zh] このとき,\ 正しい比がわからなくなるので次のように合体させた化学反応式を書かないようにする. \\[.2zh]   \bm{×}\ \ \ce{CH4 + 4C3H8 + 22O2 \bm{2つの気体の物質量をx,\ yとして連立方程式を作成する}のが混合気体の燃焼問題の基本である. \\[.2zh] 先に二酸化炭素を水を\,\text{mol}\,に変換しておく. \\[.2zh] 化学反応式より,\ 物質量の比は\ \ce{CH4}:\ce{CO2}=1:1,\ \ \ce{C3H8}:\ce{CO2}=1:3\ である. \\[.2zh] よって,\ これを元に連立方程式を作成して解くと,\ メタンとプロパンの物質量が求まる. \\[.2zh] さらにメタンとプロパンの物質量から,\ 必要な酸素の物質量が求まる. \\[.2zh] 物質量の比(基準)は,\ \ce{CH4}:\ce{O2}=1:2,\ \ \ce{C3H8}:\ce{O2}=1:5\ である. \\[.2zh] よって実際の比は,\ \bm{\ce{CH4}:\ce{O2} ゆえに,\ 合計4+5=9\,\text{mol}\,の酸素が消費されることがわかるから,\ 最後に体積に変換する. }不純物を含む大理石(主成分:炭酸カルシウム\ce{CaCO3})\,2.0\,g\,に十分な量の塩酸を加えた \\[.2zh] \hspace{.5zw}ところ,\ 標準状態で336\,mLの二酸化炭素が発生した.\ この大理石の純度は何\%か. \\[.2zh] \hspace{.5zw}ただし,\ 不純物は塩酸と反応しないものとする.\ また,\ 炭酸カルシウムと塩酸は次のよ \\[.2zh] \hspace{.5zw}うに反応する.  \hspace{.5zw}\,$\ce{CaCO3}=100,\ \ \ce{C}=12,\ \ \ce{O}=16$ \\ 混合物の純度}}}} \\\\   発生した\ce{CO2}\,の物質量は $\bunsuu{0.336\ \text{L}}{22.4\ \text{L/mol}}=0.015\,\text{mol}$ \\[.2zh]   化学反応式より,\ 物質量の比は\ \textcolor{red}{$\ce{CaCO3}:\ce{CO2}=1:1$}\ である. \\[.2zh]   よって,\ 大理石中の\ce{CaCO3}\,の量は \centerline{{\small $\left[\textcolor{brown}{\begin{array}{l} 2.0\,\text{g}\,は正体不明の不純物を含んだ質量であるから,\ これを\,\text{mol}\,に変換することはできない. \\[.2zh] \bm{発生した\ce{CO2}\,の物質量から,\ 存在したはずの\ce{CaCO3}\,の物質量を逆算する.} \\[.2zh] このとき,\ 単位\text{mL}を\text{L}に換算するのを忘れない. \\[.2zh] \bm{\ce{CO2}\,が0.015\,\text{\textbf{mol}}\,発生したのだから,\ \ce{CaCO3}\,は0.015\,\text{\textbf{mol}}\,あった}はずである. \\[.2zh] これを質量に変換すると,\ 大理石中の\ce{CaCO3}\,の質量が求まることになる. \\[.2zh] 後は純度(2.0\,\text{g}中の何\%が\ce{CaCO3}か)を\bm{比}で求めればよい. 有効数字は問題の中で最も少ない2.0に合わせて2桁とする.