neutralization-titration

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不明な酸や塩基の濃度を求める操作.}} \\\\[1zh] 酸が出す\ce{H+}の物質量\,[mol]} = \textcolor{cyan}{塩基が出す\ce{OH-}の物質量\,[mol] }\mathstrut }}}} \\\\   特に,\ $\textcolor{magenta}{c\,(\text{mol/L})のa価の酸V(\text{L})}と\textcolor{cyan}{c’\,(\text{mol/L})のb価の塩基V'(\text{L})}が中和した \ce{H+ + OH- H2O}\ より,\ 中和反応では\bm{\ce{H+}\,と\ce{OH-}\,が1対1で反応}する. \\[.2zh] これが中和反応の量的関係の根幹である. \\[.2zh] よって,\ 中和反応の計算問題では,\ \bm{(\ce{H+}\,の\text{\textbf{mol}})=(\ce{OH-}\,の\text{\textbf{mol}})}\ という式を立てることになる. \\[.2zh] 特に,\ モル濃度と体積が与えられた場合に限り,\ acV=bc’V’\ という簡潔な公式が成立する. \\[.2zh] この公式さえ覚えておけばよいと考えている人が多いが,\ それでは応用が利かない. \\[.2zh] あくまでも物質量による等式が根幹であることに注意してほしい. 滴定における実験器具}} \\[.5zh] 液を出して使用する器具}} ホールピペット}共洗い}し,\ \textcolor{purple}{濡れたまま}使用. \\ ビュレット}加熱乾燥不可.液を入れて使用する器具メスフラスコ蒸留水}で洗い,\ \textcolor{purple}{濡れたまま}使用. \\ コニカルビーカー} メスフラスコは加熱乾燥不可.}} \\ \hline 体積を正確に測るガラス器具は変形するとまずいので,\ 加熱乾燥してはいけない. \\[.2zh] よって,\ ホールピペット・ビュレット・メスフラスコは加熱乾燥できない.\ コニカルビーカーは\text{OK}. \\[1zh] 自然乾燥させる時間がない場合,\ 次のように洗浄して使用する. \\[.2zh] ホールピペット・ビュレットは\bm{共洗い}(これから滴定で使用する溶液で洗う)してそのまま使用する. \\[.2zh] 水で洗ってそのまま使うと,\ せっかく判明している濃度が薄まってしまうからである. \\[.2zh] 一方,\ メスフラスコは後から水を入れて溶液を調製するので,\ 最初に水で濡れていても問題ない. \\[.2zh] また,\ 溶液を入れるだけのコニカルビーカーも,\ 水で濡れたまま使用できる. \\[.2zh] コニカルビーカーに入れた\bm{溶液の濃度が薄まっても溶質の物質量は変化せず,\ 滴下量に影響しない.} \\[.2zh] なお,\ メスシリンダーは不正確なので滴定では使用しない. {pH指示薬の変色域}} \\[.5zh] フェノールフタレイン}  無色 8.0\ \Longleftrightarrow\ 9.8 \textcolor{red}{赤色} \\[.2zh] \textcolor{orange}{メチルオレンジ}赤色} 3.1\ \Longleftrightarrow\ 4.4 \textcolor{orange}{黄色} \\[.2zh] \textcolor{red}{メチルレッド}赤色} 4.2\ \Longleftrightarrow\ 6.3 \textcolor{orange}{黄色} \\[.2zh] 中和の滴定曲線}} \\[.5zh]   \textbf{\textcolor{cyan}{加えた酸や塩基の体積とpHの関係を表した曲線.}}\ \ \textbf{\textcolor{red}{酸・塩基の強い方に片寄る.}} \\\\ 0.1\,\text{mol/L}\,の強酸\ce{HCl}\,10\,\text{mL}\,を0.1\,\text{mol/L}\,の強塩基\ce{NaOH}\,で滴定するとする(上左図). \\[.2zh] 0.1=10^{-1}\,より,\ 最初は\,\text{pH}=1\,である.\ \ce{NaOH}\,を滴下していくと\ce{H+}\,が中和され,\ \text{pH}は増える. \\[.2zh] 同じペースで滴下していても,\ 徐々に\text{pH}の変化量は大きくなってくる. \\[.2zh] そして,\ \text{pH}が3付近から11付近まではわずか一滴程度の差で一気に変化する(\textbf{\text{pH}ジャンプ}). \\[.2zh] よって,\ 滴定曲線には垂直部分ができる.\ 厳密には完全な垂直ではないが,\ 実質垂直とみなしてよい. \\[.2zh] 垂直部分の中央が\bm{中和点}\,(酸と塩基が過不足なく反応;\ce{H+}\,と\ce{OH-}\,の\text{mol}が一致)である. \\[.2zh] ゆえに,\ 10\,\text{mL}\,滴下したところで\text{pH}ジャンプが起こることになる. \\[1zh] 中和滴定における目標は\bm{中和したときの体積から溶液の濃度を逆算する}ことである. \\[.2zh] しかし,\ 真の中和点は\text{pH}=7のみなので,\ 指示薬で特定してそのときの体積を測定するのは難しい. \\[.2zh] 実際には,\ 垂直部分のどこかに変色域をもつ指示薬を用い,\ 変色したところで滴定操作を終える. \\[.2zh] このように指示薬の変色から判断して滴定操作を終えた点を\bm{終点}という. \\[.2zh] 当然,\ 終点における測定した滴下量と中和点における滴下量は厳密には一致しない. \\[.2zh] しかし,\ 滴定曲線を実質垂直と考えると,\ 滴下量は実質一致しているとみなしてよいわけである. \\[1zh] 強酸と強塩基の組合せならば,\ \text{pH}ジャンプの範囲が広いため,\ いずれの指示薬も使用可能である. \\[.2zh] 一方が弱酸や弱塩基の場合,\ \bm{塩の加水分解}により,\ \bm{中和点は酸性側または塩基性側に片寄る.} \\[.2zh] また,\ \text{pH}ジャンプの範囲がせまくなる(上中図,\ 上右図). \\[.2zh] よって,\ \textbf{\text{pH}ジャンプの部分に変色域をもつような適切な指示薬を選択する}必要がある. \\[.2zh] なお,\ 酸・塩基の強弱は中和反応には影響しない. \\[.2zh] よって,\ 弱酸や弱塩基であっても,\ 中和点における滴下量は強酸・強塩基の場合と同じである. \\[.2zh] \text{pH}指示薬の色は\bm{外側が赤}になると覚えておくとよい. \\[1zh] 中和点付近において急激に\text{pH}が変化するのは次のような理由による. \\[.2zh] \text{pH}が1→2のとき,\ \ce{H+}\,のモル濃度は0.1→0.01で,\ 変化量は-0.09\,\text{mol/L}\,である. \\[.2zh] \text{pH}が5→6のとき,\ \ce{H+}\,のモル濃度は0.00001→0.000001で,\ 変化量は-0.000009\,\text{mol/L}\,である. \\[.2zh] 1\,\text{L}\,あたりで考えると,\ \text{pH}を1→2にするには\,0.09\,\text{mol}\,の\ce{OH-}\,を加える必要がある. \\[.2zh] 0.1\,\text{mol/L}\,の\ce{NaOH}であれば,\ 必要な体積量は0.9\,\text{L}\,(900\,\text{mL})にもなる. \\[.2zh] 一方,\ \text{pH}を5→6にするのに必要な体積量はわずか\,0.00009\,\text{L}\,(0.09\,\text{mL})にすぎない. \\[.2zh] つまり,\ \text{pH}\,1→2に比べて5→6は1万分の1であり,\ 一滴の差で一気に変化するのである. \\[1zh] 滴定曲線は酸・塩基の価数によっても変わってくる. \\[.2zh] 0.1\,\text{mol/L}\,の\ce{HCl}\,(1価)と0.1\,\text{mol/L}\,の\ce{NaOH}\,(1価)の滴定曲線を基準とする(\maru1). \\[.2zh] 価数もモル濃度も等しいから,\ 酸10\,\text{mL}\,に対し,\ 塩基も10\,\text{mL}\,必要である. \\[.2zh] \maru1と同じ1価の酸を2価の塩基で滴定するとき,\ 必要な塩基の体積は半分の5\,\text{mL}\,になる(\maru2). \\[.2zh] 逆に,\ \maru1の酸が2価であった場合,\ 必要な1価の塩基の体積は2倍の20\,\text{mL}\,になる(\maru3). 0.10\,mol/L\,の硫酸30\,mL\,と中和する\,0.15\,mol/L\,の水酸化ナトリウム水溶液は \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{(1)}\ \ 何mLか. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(2)\ \ 固体の水酸化カルシウム0.37\,gと中和する0.10\,mol/L\,の塩酸は何mLか. \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{(1)}\ \ $\ce{Ca(OH)2}=74$ \\[.8zh] \hspace{.5zw}(3)\ \ 0.10\,mol/L\,の塩酸と0.10\,mol/L\,の硫酸が計30\,mL\,ある.\ この中和に0.10\,mol/L\, \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{(1)}\ \ の水酸化ナトリウム水溶液\,50\,mL\,を要した.\ 最初にあった塩酸と硫酸はそれぞれ \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{(1)}\ \ 何mLか. \\[.8zh] \hspace{.5zw}(4)\ \ 0.30\,mol/L\,の塩酸10\,mL\,と\,0.10\,mol/L\,の水酸化ナトリウム水溶液10\,mL\,の混合 \\[.2zh] \hspace{.5zw}\phantom{(1)}\ \ 溶液のpHを求めよ. \\ (1)\ \ 「ちょうど中和する」とあれば,\ とにかく(\ce{H+}\,の\text{mol})=(\ce{OH-}\,の\text{mol})\,を立式するしかない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問はモル濃度[\text{mol/L}]と体積[\text{V}]が与えられた最も簡単な型で,\ acV=bc’V’\ とすれば済む. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bunsuu{1}{1000}\,は体積を\text{L}に換算するためのものである. \\[1zh] (2)\ \ 塩基のモル濃度と体積が与えられていないから,\ acV=bc’V’\ を使うことはできない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 公式丸暗記の人は対応できなくなるが,\ あくまでも根幹は(\ce{H+}\,の\text{mol})=(\ce{OH-}\,の\text{mol})\ である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 酸はモル濃度が与えられているのでacVとすればよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 塩基は質量から直接\text{mol}を求めることになる.  0.37\,\text{g}:x\,\text{[mol]}=74\,\text{g}:1\,\text{mol} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \ce{Ca(OH)2}\,は2価の塩基(1\,\text{mol}から2\,\text{mol}の\ce{OH-}\,を出す)なので2を掛ける必要がある. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ acVの形でない場合に価数を掛けるのを忘れやすいので注意しよう. \\[1zh] (3)\ \ 複数の酸や塩基があっても根幹は変わらない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問の場合,\ \bm{(塩酸の\ce{H+}\,の\text{\textbf{mol}})+(硫酸の\ce{H+}\,の\text{\textbf{mol}})=(\ce{NaOH}\,の\ce{OH-}\,の\text{\textbf{mol}})}\ となる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ なお,\ 塩酸と硫酸の混合溶液ではない.\ 別々の塩酸と硫酸をそれぞれ中和したのである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 連立方程式を作ってもよいし,\ 最初から塩酸の体積V,\ 硫酸の体積30-Vとしてもよい. \\[1zh] (4)\ \ 酸と塩基を混ぜると中和するが,\ \ce{H+}と\ce{OH-}の\text{mol}が一致していなければ中和は完全ではない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ まず\bm{中和が完全なのか,\ 完全でないのならば酸と塩基のどちらが余るのか}を確かめる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ ゆえに,\ \bm{0.001\,\text{\textbf{mol}}\,の酸と塩基が中和し(\ce{H2O}になるので無視),\ 0.002\,\text{\textbf{mol}}\,の\ce{H+}\,が余る.} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ これを体積(混合によって変化しているので注意)で割るとモル濃度となり,\ \text{pH}が求まる.