気体の性質(色・臭い・水溶性・捕集法・毒性・乾燥法・酸化還元性・検出法)

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気体の性質は、「各気体がどんな性質をもつか」をそれぞれ覚えるより、「同じ性質をもつ気体は何か」「なぜ同じ性質をもつのか」に着目して覚えるとよい。

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気体の色と臭い}気体の色} {O3 淡青色} {Cl₂黄緑色} {NO₂赤褐色} {F2}淡黄色 気体の臭い} 腐卵臭} H₂S 特有の臭い}{O3 刺激臭}{Cl₂},\ {NO₂},\ {SO₂},\ NH₃,\ {HCl 気体の水溶性・水溶液の性質・捕集法 { } $ 水に溶ける}\ 塩基性・上方置換}\ :NH₃} 酸 性・下方置換}\ :{HCl},\ {NO₂},\ {Cl₂},\ {SO₂},\ {H₂S},\ {HF},\ CO₂}(無臭}) 水に溶けない}(中性・水上置換}):H₂,\ O₂,\ {O3},\ {N₂},\ {CO},\ {NO},\ CH₄,\ {C2H₂},\ 希ガス} NH₃は基本仲間はずれである.\ 酸性・塩基性は,\ 水に溶けて初めて示す.} 酸性・塩基性の気体は基本的に有毒・有臭}だが,\ {CO₂のみ無毒・無臭}である. 逆に,\ 中性気体の中では,O3}が有毒・有臭,\ {CO}が有毒}である. 水は極性分子}であるから,\ 同じように{極性をもつ分子は水に溶けやすい.} 逆に,\ 水に溶けない気体は,\ 単体や無極性のものが多い. また,\ {C-H}結合は疎水性であるから,\ 炭化水素の気体は水に溶けにくい(有機化学). その他,\ 二酸化化合物は水に溶けやすく,\ 一酸化化合物は溶けにくいという傾向も見て取れる. {CO₂と{Cl₂}は無極性だが,\ 水に少し溶ける.} {CO₂} {CO₂ + H₂O H₂CO₃}\ (炭酸) Cl₂ {Cl₂ + H₂O HCl + HClO}\ (次亜塩素酸) 原子量\ {N}=14,\ {O}=16\ とする. 空気(組成:窒素80\%,\ 酸素20\%)の平均分子量は,\ 28{80}{100}+32{20}{100}=28.8\ である. 水に溶け,\ 空気(28.8)より分子量が軽い気体は上方置換,\ 重い気体は下方置換}で捕集する. {HF}は分子量20\ だが,\ 実際には二量体{(HF)₂}(40)\ として存在しているため,\ 下方置換で捕集する. 気体の乾燥方法 \  酸性}乾燥剤:{P4O_{10}(十酸化四リン)},\ 濃}硫酸}({H₂SO₄})}{塩基性}気体には不適})  中性}乾燥剤:\ シリカゲル},\ {CaCl₂(塩化カルシウム)} NH₃だけには不適}) 塩基性}乾燥剤:\ 生石灰{CaO,\ ソーダ石灰}({CaO + NaOH})} (酸性}気体には不適}) 酸性気体の{H₂S}と濃硫酸の組み合わせも不適.}$} { }{H₂S}は還元剤で,\ 濃硫酸は酸化力をもつので,\ 酸化還元反応してしまう. { }{H₂SO₄ + 3H₂S 4S + 4H₂O} 気体と乾燥剤は反応しない組み合わせで使用しなければならない. {CaCl₂}とNH₃は反応して{CaCl₂}・{8NH₃}を作成してしまう. 半反応式  酸化剤\ {H₂SO₄ + 6H+ + 6e- S + 4H₂O}  還元剤\ {H₂S S + 2H+ + 2e-} 結局,\ {H₂SO₄}の{S}(+6)と{H₂S}の{S}(-2)から単体{S}(0)ができる. }]$  $[4]$気体の酸化性・還元性 { }${ 酸化作用}のある気体 {F2},\ {Cl₂},\ O₂,\ {O3},\ {NO₂ 還元作用}のある気体 {NO},\ {SO₂},\ {H₂S},\ H₂(高温),\ {CO}(高温)} 気体の検出方法  *色や臭い以外. 試験管にとって点火すると,\ 燃焼による爆鳴音が生じる. {2H₂ + O₂ 2H₂O} O₂} 線香の火を入れると,\ 激しく炎を上げて燃える. {CO 完全燃焼し,\ 青色の炎をあげる.     {2CO + O₂2CO₂} }{石灰水({Ca(OH)₂}水溶液)を白濁する. CO₂}  { {Ca(OH)₂ + CaCO₃ v}\ ({白濁}) + H₂O} 塩基+酸性酸化物\c塩+水}) 2}*HCl},\ NH₃ 近づけると白煙\ {NH₄Cl}を生じる. {HCl + NH₃ NH₄Cl}\ ({白煙})} (中和反応}) NH₃} 赤色}リトマス紙を青変}.} 溶液は,\ ネスラー試薬}で{赤褐色沈殿. 3}*Cl₂},\ {O3} ヨウ化カリウムデンプン紙を青色にする. [0zh] $まず,\ 強い酸化力で,\ {2}{I}^- {I}{₂ + 2e-}が起こる.$} $さらに,\ 生じた{I}{₂}のヨウ素デンプン反応で青色になる.$} 3}*Cl₂}{湿らせた青色}リトマス紙が赤変}後,\ 脱色され白変}する(漂白性・脱色性}).} [0zh] まず,\ 水に少し溶ける. {Cl₂ + H₂O <=> HCl + HClO} {HCl}がリトマス紙を赤変,\ {HClO}が強酸化作用でリトマス紙を漂白する. {O3 }{酸化作用によるリトマス紙の漂白性・脱色性. {SO₂{還元作用によるリトマス紙の漂白性・脱色性. 2}*NO} 空気中のO₂と反応し,\ すぐに{赤褐色の{NO₂}になる.  { {2NO(無色) + O₂ -2NO₂}({{赤褐色)} 2}*H₂S} 酢酸鉛試験紙を黒変する. {(CH₃COO)2Pb + H₂S PbS v}\ ({黒沈}) + {2CH₃COOH} (沈殿生成反応}) H₂S},\ {SO₂}水溶液が白濁する. 2H₂S + SO₂ 3S v} ({白濁}) + {2H₂O} 酸化還元反応}) $} $[l} この他,\ {酸性の気体は青色}リトマス紙を赤変させる.